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ノルウェーの森と精神分裂病
村上春樹の「ノルウェーの森」は精神分裂病の女性との恋愛を描いた小説ですが、あの小説の中の精神分裂病の女性の描き方というのは、精神分裂病の女性の描き方として、現実的なものなのでしょうか?もっとも、軽症の精神分裂病の女性とは思いますが。映画の 「シャイン」の精神分裂病の人の演じ方は非常に現実的で優れているそうです(笠原嘉「精神病」岩波新書)が。
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参考になるかわかりませんが。 親が分裂病です。自殺したこと以外については、軽いと思います。あの小説の登場人物は鬱病ではないかと思っていました、ぐらいです。
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#4です。 >主人公の恋人の女の人が自殺した理由ですが、私は、主人公とセックスできない自分の心理状況、精神病の状況に絶望して自殺したと これは違うと思います。 この作品はセックスを「精神と相反するもの」の象徴として書かれていると思います。 最初、この女性は幼馴染の恋人がいて、その人とは精神的なつながりが強かった。誰も入り込めないくらいに。 でもセックスはできなかった。 精神が近すぎると肉体は近づけないということを表現していると思います。 その二人の世界から外の人に理解してもらう手がかりとして「主人公」に助けを求めたのだけど、その恋人の男の子は自殺してしまう。 残された女性は、「主人公」に救ってもらうべく、肉体のつながりを持とうとする。 でも結局「身体」が近づいても「精神」はよけいに近づけない事を知って、絶望する。ということだと思います。 自分の孤独を打開する方法としてセックスを選んだのに、余計に孤独が強くなってしまった事で、もう二度と性交渉ができなくなり、最後には「もう誰にも入ってきて欲しくないの」と言ってますね。
お礼
有難う御座います。 なかなか難しいものですね。
ノルウェイの森については、ずっと言いたいことがありました。このご質問を待っていた!という感じです。 この作品を20年位前に読んだ時、私は主人公の女性と同じような状況でした。 よく友達からも「あれってあなたがモデルじゃないの?」と言われたものです。 ちなみにあの作品には病名は書かれていませんが、精神分裂ではないでしょう。 私の思うところ、あれは鬱病でも神経症でもなく、「自己不全感」という強迫の一種です。 他人とのコミュニケイションの取り方がわからなくなって、「野井戸に落ちたように絶望的」と表現しています。 どこがどう間違っているのかわからない、どこが間違っているのかを探ることを「絡まった糸を解く」と表現していました。 そして最終的にこの女性は自殺します。 これを読んで、私は村上春樹の尻の青さを感じました。 ある日、「絡まった糸を解くことに絶望」して、主人公は「もう誰にもわかってもらわなくていい」と悟り、簡単な遺書を残して首を吊ります。 これ、とても非現実的なんです。 こういう悩み方をする人は、ほとんど自殺をしません。 なぜなら、自殺できないことが悩みだからです。 この作品の例でもそうですが、人に理解してもらうことの難しさを書かれています。 主人公は、人に理解してもらえない、人とどう関わっていいかわからないから悩んでいるのです。 これは、「人に理解してもらいたい」という欲求があるからなんです。引いては「生に対する執着」が強いからこそ、こういう欲求が高く、悩むのです。 生への執着が無く、いつ死んでもいいと思っている人は、このようなことで悩みません。 執着が強い人がある日突然、執着することを諦めて自殺、ということは非常に考えにくいのです。 執着が切れるときというのは、逆に不全感が治るときです。 (私はそうやって治りました) 自殺は決意したらすぐに実行できるものではありません。 この作品の、遺書を書いて自殺を実行、という部分を読んで、「嘘だろーそれができりゃ誰も悩まないよー」と私は声を上げました。 村上春樹の洞察力の甘さを感じましたし、この作品は駄作だと思っています。
お礼
僕もノルウェーの森の最後の所で、おかしいなと思いました。 僕は男なので、主人公の恋人の女の人の感じ方が良くわからないのと、主人公の恋人の女の人は精神病なので良くわからないので、分かる人に教えて頂きたかったのです。 精神病医の笠原嘉氏は、岩波新書の「精神病」207頁で映画のシャインの俳優の演技が精神分裂病の人を演技して非常に素晴らしいと書いています。 ですから、ノルウェーの森の描写はどうかな、分かる人に教えて頂きたいと思って質問したのです。 大変有難う御座います。
補足
主人公の恋人の女の人が自殺した理由ですが、私は、主人公とセックスできない自分の心理状況、精神病の状況に絶望して自殺したと思っていました。その女の人は、一回は主人公とセックスできて、また、出来る精神状況に戻ることができるのではないかと希望を持っていたけれど、精神状況が悪化してもう主人公とセックスできるような精神状況にはなれないと思って絶望して自殺したと理解していました。
#1です。 >全然気が付きませんでした。 どこら辺がそうなのでしょうか? どこら辺って最初から最後まで全部です。 終わりの方で自分が病気であることを気がついて、自分で病院に行きますよね。 最後に病院を退院するところで終わってますよね。 あれって、精神病院なんです。 結構気がつかない人、多いんですよ。 あれほど詳細に統合失調症の心理分析をしているものは他にないと思います。
お礼
有難う御座います。 記憶では、主人公があれこれと考えていることを主人公の一人語りでしゃべっているように思いましたが。 「ライ麦畑でつかまえて」の愛読者がジョン・レノンを殺害していたので、現代人の(ちょっと境界方人格の)精神状況にマッチした作品かなとしか思っていませんでした。
現在は「精神分裂病」ではなく、統合失調症と呼びますが。 統合失調症について詳しく知りたいなら、「ノルウェーの森」より「ライ麦畑でつかまえて」の方がいいと思います。
お礼
有難う御座います。 「ライ麦畑でつかまえて」の主人公は統合失調症だったのですか? 全然気が付きませんでした。 どこら辺がそうなのでしょうか?
お礼
大変有難う御座います。