「倍音」の意味についてはインターネット検索が一番でしょう。下に一つ入れておきますが。
ある音の波長を1とした場合、
1オクターブ上の波長は1/2、
2オクターブ上の波長は1/4、
3オクターブ上の波長は1/8、
4オクターブ上の波長は1/16,
という具合になります。
波長をもっと詳しく書けば、例えばドを基準とした場合、下から順番に、
ド 1
ド(オクターブ上) 1/2(波長が1/2になる)
ソ 1/3
ド(2オクターブ上)1/4
ミ 1/5
ソ 1/6
シ♭ 1/7
ド(3オクターブ上)1/8
・・・・と、続きます。
例えば、ある「ド」の音も、オクターブ上のドも、機能的にはどちらもドなのですが、音響学的には全く違う音なのです。
ドミソの和音を弾いたら良い響きが出ます。では、どうして良い響きが聞こえるのか?と考えた場合、倍音の理論を使わないと説明できないと思います。
電気ピアノでない普通のピアノを使い、真ん中辺のある鍵盤を、音が出ないように押さえ、それを押さえたままオクターブ下の音を強く弾いてやれば、はじめに押さえた(音の出ていないはずの)所の音が鳴ります。これも倍音の仕業とでもいいましょうか。弦と弦が、空気の振動を媒介として振動し合っているわけです。
プロの演奏家は当然それを知っているのでピアノから良い音を引き出すことができます。
倍音の理論は、作曲にも演奏にも必須のもので、これを知らないと、いわゆる「いい音」は作られません。
文献によれば、ベートーヴェンはフークスという人の書いた音楽理論書で倍音に関する勉強をしています。
ポールマッカートニーの曲の楽曲分析をしたことがありますが、その緻密さはベートーヴェン並で、彼も倍音の勉強をしたということは明らかでしょう。
では。