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地盤が悪い土地の上の免震マンションは、意味があるのか?
免震マンションの購入を検討しています。 ご回答どうぞよろしくお願いいたします。 1.地表付近の地盤が悪い土地の上に免震マンションを建てる場合。(その土地にはもともと低い丘がありました。また、池が隣接しています。) 2.マンションを支えるために40m(強固な地盤に達する長さ)の杭が埋められているが、その強固な地盤のさらに下の部分が軟弱地盤である場合。 1、2のような土地の上に建てられた免震マンションでは、大地震が起きた時、その効果が発揮されるのでしょうか?
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免震というと本来地面と建物を絶縁することを目標にしています。 磁気浮上させるなど、アイデアとして空中に建物を浮かす方法は考えられていますが、実現は難しいので、現在免震といわれている建物は柔らかいゴムを用いてゆっくりと揺れるようにするか、コロや滑り材を用いてゆっくりと揺れるようにしていることで、地面の揺れに対してゆっくり揺れるようにした物です。 地面の揺れの周期に対して√2倍以上周期で建物がゆっくり揺れないと免震としての本来の効果はありません。建物周期が長いほど免震効果が出ると考えられています。ちなみに地盤と建物の周期が一致すると共振現象が発生して地震による影響は大きくなります。 軟弱地盤というのは周期で考えると他の地盤より地盤の揺れる周期が長くなっています。このため、同じ免震建物でしたらその効果は小さくなります。 だから軟弱地盤に免震を建てる場合はそれに応じて、ゆっくりと揺れるように設計しなければ、一般の地盤に建てられた免震建物ほどの効果は出ないことになります。 しかし建物の揺れをゆっくりさせると以下の点が問題となります。 1)ゆっくりと揺れるようにすると、揺れ幅が大きくなります。動いたときに敷地境界を越えることは隣人に対しての越境行為になりますので、最も動いたときに自分の敷地内に納まるようにしなければなりません。そのため敷地の制約が大きくなります。 2)またゆっくり揺れるようにしてやることは、元に戻そうとする力が小さいことを意味します。 あまりゆっくり揺れるようにすると地震が終わったときにずれた位置で止まってしまいます。 3)揺れ幅が大きいと給排水などの配管などが破損しないように動けるようにする必要が大きくなり、その分コストアップする。 4)ゆっくりと揺れるのは横揺れに対して柔らかくできているからで、地震に対しては揺れにくくなりますが、強風に対してはよく揺れるようになる。 5)遠くの地震では長い周期の波だけ伝わることが多いので、周りの建物が揺れなくとも、なぜか免震建物だけ遠くの地震に対してよく揺れることがある 以上のようなデメリットがあります。 2の問題については通常杭は工学的基盤と考えられるところまで打ち込みますので、その下が軟弱というのはあまりないような気がします。 あっても、免震設計の際には考慮しているので、地震・地盤の周期と建物の周期の関係で効果の程度が決まることは変わりはありません。 とにかく、免震建物は地盤の周期と免震建物の周期の比率がどれだけあるかにより効果がほぼ推定できます(地震の揺れは複雑なのでおおざっぱにですが)。 軟弱地盤で比率が大きい場合は、デメリットとしてあげた点のうち1~3は設計時点で解決している問題ですので、購入者にはあまり気にしなくともよいと思いますが、4,5については居住性能に影響するような問題ですのでその状況や対策については確認した方がよいと思います。 なお、#1さんは1)と2)と区分して説明していますが、制振は2)による考えなどを元に造られていますが、免震建物のほとんどは1)と2)を組み合わせて造っています。 ちなみに1)の説明にある「周波数」というのは「周期」のタイプミスですね。
- tnt
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これは、その、免震のしかたによりますね。 たいていの建築物は、 1)地震の周期よりも長い自己共振周波数にする 2)地震による歪みを吸収するダンパをつける というやりかたで、免震、制震を実現していますが、 このやりかた次第で、性能には大きく差が出ます。 特に、周期10秒以上の揺れが想定される場合、 (1)は全く効果を持ちません。 典型的な例が阪神淡路大震災の高速道路です。 軟弱地盤の上の岩盤だと、確かに周期は 長くなりそうな気がします。 関東はこの傾向があるという観測結果もあります (参考URL) とにかく、免震の質をよく確かめて下さい。 ヒューザーだって地震に強いってPRしていたんです。