40にもなろうかという既婚女性二児の母、北米在住です。
日本では、今ではすこしずつ変わってきているようですが、障害者が家族にいると、隠すようにしていましたね。私が子供の頃、障害者の人がいると、母や祖母に『みちゃいけません』と言われてきました。なので今でも反射的に目をそらしそうとしてしまいます。
こちらでは、障害者の人もばんばん普通に外にでていて、毎日誰かしらに会います。
子供ができる前でしたが、事故で松葉杖の生活を1ヶ月ほどしました。そのときに、ほんのちょっとですが、障害者としての視点がわかりました。できることは自分でできるけど、できないことにちょっと手をかしてくれるとものすごく助かる、あたりまえのことですが、私にとっては大きな発見でした。たとえばちょっとドアを開けてまってくれる、たとえば、ぶつからないでくれる、たとえば棚の上の商品をとってくれる。
私は五体満足で健康ですが、でも、自分にできないなにかを誰かに助けてもらうことはあります。物理的であれ、精神的であれ。障害者といっても、それも個人差と考えて、単に自分には楽にできることをできなくて困ることがある人がいる、と考えて、その人がその瞬間に困っていて、その瞬間自分に手をかしてあげる時間と能力があれば助けてあげればいい、と思うようにしています。
歳をとってきてから、だんだん人様の役に立つことがしたい、と思うようになってきました。自分の能力や才能からいって、世界を改善することはできそうにはありませんが、ちょっとドアをもっていてあげるとか、そんなことで人の役に立てたと思えるのですから、障害者や老人などはとてもありがたい存在です。