ご希望のような本でしたら、わたしは田辺聖子の「新源氏物語」で決まりだろうと思っています。とは言っても、別に各種現代語訳を読み比べたわけではなく、それそのものの感想としてでしかありませんが……
あまり捻らず、素直に書いているところが気に入っています。読みやすいです。わたしは古典関連は田辺さんによるところが大なので、かなりの贔屓が入っていますけれども。
ちなみに先の方を(勝手に)補足させていただきますが、「源氏がたり」の方は、おそらく講演かカルチャーセンターの講義?を文に起こしたもので、基本は談話です。面白いですが、物語・小説ではありません。気軽な解説です。
それから瀬戸内寂聴は「わたしの源氏物語」ですね。これも解説……というより、源氏関連のエッセイです。
「女人源氏物語」の方は、様々な女たちの一人称(脇役含む)で語られるのが特徴的な話です。田辺版より捻った形式ではあります。瀬戸内寂聴は現代語訳として源氏物語を出してますので、王道という意味ではそちらかも。(王道にこだわらないのであれば、「女人」も読みやすくて良いと思います)
わたしが最初に源氏と出会ったのは与謝野訳なので、そちらもちらっとお薦めしておきたいのですが……しかし前二者と比較して読みやすいかどうかは(^_^;)。人の呼び方でかなり混乱した記憶が。わたしはそれを読んでハマったので、それなりに魅力ある訳だとは思うんですけど。でも一般的ではないかなあ。
いずれにしても、わたしの一押しは田辺訳ですね。この人は源氏関連の本を沢山出しているので、そちらの方もどうぞ。
お礼
ありがとうございます。探してみますね。