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なぜ4割打者が出ない?
日本プロ野球72年の歴史の中で、打率4割を達成した選手は一人もいない。 (最高はランディ・バースの3割8分9厘) メジャーリーグでも、1941年テッド・ウイリアムス(4割6厘)を最後に未だ出ていない。 なぜ4割打者は出ないのか?
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スティーヴン・ジェイ・グールドという野球好きの古生物学者が『フルハウス―生命の全容―4割バッターの絶滅と進化の逆説』(早川書房)という本を書いています。 文庫本でも出ていますが、「4割バッターの絶滅」を扱ったヶ所は一部分なので、生物学に興味がないようでしたら図書館で借りて読んだほうがいいでしょう。(ただしその話題で一章まるまるを費やしています) 進化論や生物学の知識に乏しくても、野球に興味があれば面白く読めるはずです。 非常に大雑把な説明ですが、ちょっと試みてみます。 野球に限らずどんなスポーツでもそうでしょうが、草創期や初期には出来る人とダメな人の力量差が大きい。これは容易に想像できますよね。 打率に限らず昔はとんでもない記録があるのもそのためでしょう。 ところが、年月を経るにしたがって技術や戦術などが洗練されてくると、ダメな人たちが「淘汰」されてきます。 別の言い方をすると、野球技術における底辺の底上げですね。 すると、今まで四流ピッチャーからヒットを荒稼ぎしていた超一流どころの連中も、以前ほど率を残せなくなってくるわけです。 (面白いことに大リーグ全体の平均打率は百年ほど変わってないそうです) 技術の向上で、最下層が排除され最上層が平均値に引き寄せられた結果、4割バッターは絶滅した、大体こんな感じのことを言ってたと記憶しています。 もちろん、グールドの説明以外にも考え方はあるでしょうし、事はより複雑なはずです。ですが、本ではもっと面白い説明がなされているので、「4割バッター」というレジェンドリーな響きに興味をお持ちなら、読んで損はないと思います。
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- koko49
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人間の限界というのもひとつの意見だと思いますが、もうひとつ、バッター有利、ピッチャー有利、にあわせてボールやバット、球場の規定を変えているのも影響していると思います。 今の野球の選手は昔の選手と比べて大型化していますので、今の選手が当然戦後直後にタイムスリップすれば、4割打者は出るでしょう。 球場は両翼90メートル前後。スピードは140km。ボールはよく飛ぶボール。(ちなみに変化球はストレート、カーブ、シュートのみ。そこまで昔だと圧縮バットはないので、バットは今と同じ。) 今の選手がやったら、70~80本はホームランが出るでしょう。100本もいくかもしれないですね。これはどのスポーツの世界でも同じだと思います。スポーツ科学も発展していますし、食事も肉食化・欧米化し、体格は大きくなっていますので、昔と同じ規定で野球をしたのでは面白くないです。 数年前から飛ばないボールを全球団が採用し、バットの芯当たらなければ、飛ばないようになっていますし、それでも外野のフェンス近くまで行くボールはたくさんあります。それらが、ホームランになっていたら、4割バッターは結構いますよね。 バースのホームグラウンドの甲子園球場も当時はラッキーゾーンがありましたので、なかったら10本ぐらいはホームランが少なかったでしょうし、今のボールだったらヒットの数ももっと減ったでしょうね。 ということで、3割バッターが10人前後いて、4割は出ない、といった範囲で規定を調整するのが、野球を面白くするラインなのではないでしょうか?ピッチャー、バッター共に毎年微妙にルールが加えられるのはそのためですよね。
お礼
なかなか面白い指摘ですね。 ありがとうございました。
- peaceful-rest
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No.6の者です。 なぜ、日本には存在したことがない四割バッターがアメリカに存在したかについて、ちょっと考えてみました。もちろん、半世紀以上前の野球がどんなスタイルなのか分からないので、思いつきに過ぎませんよ。 まず、学生野球が盛んだった日本ではプロ発足当初から、アメリカほど上位者と下位者の力の差が大きくはなかった、と考えられないこともないと思います。 (前回の続きめきますが)つまり、優位者の突出を許すほどレベルのばらつきがなっかた、と。 次は、向井万起男という慶應の先生が三年前の週刊文春で紹介していたデータから。 大リーグが現在の二リーグ制になってから百年、歴代の首位打者は、長打率の順位でもその年の1位に輝くことが多く、悪くても5位くらいまでにほとんどのバッターが入っています。 イチロー選手が2001年に首位打者を手にした年の長打率順位は39位、これは歴代最低の順位です。向井さんが提示する分布グラフを見ると、かなり特殊なケースであることが分かります。 ウェイド・ボッグスなど好打者系の首位打者もいることはいますが、おおむねアメリカの首位打者は、ミートや足ではなく強打でタイトルを獲得してきたことが数字から窺えます。 昔は変化球の球種も少なく、今よりも思い切ったスウィングをしやすかったことでしょう。 その点、日本より優れたスラッガーの多いアメリカで、高打率が残りやすっかたと考えるのは、無理のないところと思います。 最後に、アメリカ人のエンターテイメントを尊重する国民性が挙げられると思います。 ベーブ・ルースに代表されるように、歴史に名を残す大打者は四番ではなく三番打者というケースがかなり見受けられます。 これは、一回の攻撃から一番の看板打者を必ず登場させるというサービス精神に由来すると、何かで読んだことがあります。 当然そこには、スター選手を出来るだけ多く打席に立たせるというもう一つの思惑もあったと思われます。 このエンターテイナーとしての意識は、プレー内容にも顔を出したと考えるのが自然でしょう。 野球で最も目立つのはピッチャーには違いないのですが、豪快な打撃には何といっても華があります。 客を楽しませるため、打者はよりアグレッシブに(例えば、好球必打で早いカウントから積極的に打ちにいくなど)、投手も思い切った投球で打者に向かっていく傾向が、日本より強かったはずです。 結果として、力のある打者がより良い打率を残し、その延長として四割バッターの出現をみたのではないでしょうか。
- iczer
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大方の意見と大差はないでしょうが、やはり(4割が)人間の限界に近いからではないでしょうか? 打者の技術が向上し、バットに当てる確率が増えても、 イコール安打とはなりませんよね。 少しだけバットの上下にズレるだけで凡打になります。 バットの芯に当てなければ、9割方はアウトになるということで、要するに芯を外した場合のヒットは1割程です。 そして、ダイヤモンドの角度は皆同じで、守備も8人で同じです。 強烈な打球を打ったとしても、守備範囲ならば大方アウトです。 球場内で守備範囲以外のヒットゾーンは2割強ということろだと思います。 正確にそのヒットゾーンを狙い撃ちするならいざ知らず、 引っ張ったり流したりするのが限界の状態では4割は奇跡的な数字ではないでしょうか? かなり個人的な思想も入っちゃいました
- patofu
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現在のルールでの限界がこのあたりだから。 別に4割という数字に意味があるわけではない。 たまたま長いシーズンでは、4割以下の数字に落ち着くだけ。 ルールが変われば違う数字が常識となる。それだけ。 ルールがあるからスポーツであり、そのルールが生み出す常識に何故といわれても答えがあるはずがない。
- grindcore
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そこが、限界というか、ちょうど投打が拮抗する地点ではないでしょうか。 同じく、HRも40~55本くらいですし、速球投手といっても155~161kmくらいのところに集中してますし。
4割ぎりぎりになるように球場が設定されているからではないでしょうか。 マウンドがバッターボックスよりもう少し後ろなら 4割打者が続出すると思います
それだけヒットを打つというのが難しいということです。 以前に比べて球種も増えましたので、なおさら難しくなってます。
お礼
いい本の紹介ありがとうございました。