今からプロを目指したい!という内容に若さを感じ、
つい応援したい気持ちになります。
質問を拝読し、大きな気持ちは理解できるものの
・志向方向性が漠然としている点(初心者だからこそだと思いますが・・・)
・専門学校へ通う費用捻出に無理がある。
の2点を踏まえて私なりのアドバイスを書かせて頂きます
「将来、書道でご飯が食べたい!」との事ですが、
男性の場合は特に将来的に家族を支えるとなると、
収入面でかなり厳しいものがあると思います。
(有名書道家になれば別ですが)
書道技量だけでは埋もれてしまいますから
ある程度 書の技量を習得した後は、
平行して人との繋がりを広げる意味からも個展を開いたり、
或いはインターネット上で公開すると言った
努力も必要になる筈です。
書道家を目指して学ぶには通学通塾が最も近道ですが、
自宅学習ということになれば一般的に
次のようなステップで学習するのが適当かと思います。
(順序は以下のような感じになると私は思います。)
1、正統的には基本を学ぶのが先決です。
その為には習字を学ぶ必要がありますから、
書店で“習字教習書”を買って文字の基本学習をします。
「毛筆漢字」の楷書 行書 草書 隷書 (出来れば篆書なども)
「毛筆かな」の楷 行 草 (配字なども)
と言った学習になります。
注)
教習書はどれでも同じではありませんので、
書店で何冊かをよく見比べて、
自分の好きな筆跡の著者のものを買い求めて下さい。
買ったらその著者を信じ、只管に地味に継続することです。
(嫌気をおこして簡単に他の本に浮気心を起こさないこと)
2、次に書道を本格的に学ぶ為に古典を学びます。
甲骨文字 小篆 隷書 王義之(王義之の書は、書道の基盤にあたりますので、
最も熱心に時間をかけて学ぶ必要があります)
六朝: 北魏 隋 などなど・・・ 臨書して学びます。
3、創作
1~2を学んだ後でも途中でも構いませんが、
自分らしい個性を表現した創作書に挑戦します。
書の基本を十分習得していないと、
どうしても創作作品に品がでないので、
出来るだけ多くの良い作品を鑑賞する事も
忘れないようにして欲しいと思います。
1~3ステップに大きく分けて記載しましたが、
もちろん他にも凄く沢山学ぶ事はあります。
しかし、全てを習得しなければならない訳でもなく、
どの段階においても、
もちろんその人その人のそれなりの作品として描く事はできます。
特にアドバイスしたい事は、
必ず練習したものを1枚 クリアーファイルなどに
ファイルするようにする事です。
人間は厚かましいもので、僅かながら上手になったとしても
「自分の過去は直ぐに忘れてしまい、今書いている書は
昔からこの程度だったら書けていた」
と思うものです。
挫折ぎみな時や嫌気がさして来た時に、
このファイルを開いて昔の自分の書と今の自分の書を見比べると
少しずつ上達しているのが分かります。
そして、過去・現在・そして延長線上の自分が待っていることを信じると
少しだけエネルギーが沸いてきます。
只管 継続することが何より大切です。
習得するには年単位になりますが、
品のある ある程度の書作品が描けるようになるには
少なくとも10年ぐらいは覚悟しておく必要があります。
(もちろん個人差があります。)
自分で納得出来る作品が早く描けるように
是非、真摯な姿勢で地味に努力して下さい。
お礼
ありがとうございます。競書雑誌で検索しました。級を上げる練習もします。