ki-s3768さん こんばんは
薬局を開局している薬剤師です。
1人の患者さんが1つの病院しか掛からない場合は、病院内でカルテが回りますから何も問題がないでしょう。ところが多くの患者さんは数箇所の病院に掛かっています。例えば内科の病院と歯科の病院とか・・・。そうするともしかしたら同じ薬が投与される可能性だってあるわけです。多くの病院では、現在の状況確認(例えば下痢しているとか、腹痛・熱は・・・)と同時に現在の服用薬の確認をすると思います。薬の名前って結構難しく、患者さんが正しく伝える事って難しいようです。それに薬の知識の乏しい方ですと、例えば頭痛薬と痛み止めは違う部類のお薬と考えている方もいて、中々医師に正しく伝わらない場合があります。そう言うことも有って、違う病院で同じ薬が処方される場合や製品名や成分が違っていても全く同じ働きの有る薬が処方される場合があります。そう言う場合はダブって服用することで身体には良くない作用を示す場合が多々あります。例えば過剰量の服用とかですね。
以上のことを防止するために、薬剤師として薬のスペシャリストの目を通す事で薬のダブリや組み合わせの問題等で患者さんに副作用を出さないようにチャックが出来るのが、院外処方箋の一番のメリットです。
また医師だって人間ですから、薬の使用量や単位の間違いだって無きにしも非ずです。やってはいけない量や単位の間違いをチェック出来るのも特長でしょう。
医師は病気の判断そして治療の専門家ですが薬の専門家ではないわけです。従って薬の事は詳しくない医師もたまにいますし、特に漢方薬については詳しくない医師が多いように思います。特に漢方薬の場合は化学的に作った医薬品と同様に正しい方法で服用すれば効果が出ると考えている医師もいるわけです。ところが漢方薬のエキス製剤の場合は、漢方医薬が例えば葛根湯のように「○○湯」となっており「○○水」となってないように煎じたお湯の状態が効き目が一番良い訳です。そう言う意味でエキス顆粒をお湯に溶かしてより煎じた直後の状態に近づけた方が効き目がより出ると言う事になります。このようなちょっとした工夫をする事で効き目が良くなる場合の説明が出来るのも薬剤師の特長で院外処方箋メリットです。
薬局で色々な事をする関係でそれに対しての費用がかかり、窓口での支払い総額が上がってしまうことです。それと病院内での調剤の場合、在庫の有る医薬品での処方をする事が出来、即患者さんが薬を受け取る事が可能です。薬局の場合は在庫が無ければ患者さんに渡るまでに時間が掛かってしまいます。以上がデメリットです。
以上のメリットとデメリットが有りますが、私はデメリットよりメリットの方が大きいと考えています。従って院外処方箋を薬局に発行するほうが、患者に対してのメリットは多いと考えています。