人体に蓄積した場合、半減する期間が非常に長い性質があるため、以前は徐々に蓄積量が増えていき影響を及ぼすと考えられていましたが、現在は吸収してもその大半は食物繊維などに吸着したりして代謝に伴い出て行ってしまうとされます(太古から存在した物質なので、進化の過程で排出する能力を備えたのではないかと言う説が有力)。
またダイオキシン報道によって異常なまでに締め付けが厳しくなったので、現在は高温焼却が基本となっているし、基準値を上回る場所は探すほうが難しいでしょう(いまは、大規模処理施設ほどそうした設備に金をかけざるをえないため)。
ちなみにそうでなくても、家庭用の焼却炉や焚き火での発生量は誤差以下の存在として気にする必要さえないとされます。
おかげで現在のダイオキシンの存在量は、かつて農薬としてまかれていた1960~70年代に比べれば問題にさえなりません(じつに5%以下になったとされている)。
補足しておけば、その当時の人たちとそれ以前~現在において発ガン率などに有意な差異は見られていません。
なにより、ダイオキシンや環境ホルモンは人体に影響を与える可能性はきわめて低いということが何年も前に多数の研究で証明され、厚生省や農林水産省でも公式に発表がされています(メディアはそれだと金にならないから報道しないだけ)。
はっきり言えば発がん性など、安全面のリスクから言えばコーヒーや酒のほうが何万倍も危険です(タバコはダイオキシン以上にニコチンのほうが問題)。
それに普段食べている肉や野菜にだって発がん性や中毒性のある物質が含まれています。ただそんなことを言ったら何も食べられなくなるし、複数の食品をとることでそれぞれのリスクが低減され、メリットが残るようになるため問題にされないだけです。
こうしたことを以前は知ろうともせずに、環境シンポジウムで専門家に質問して、上記のような説明を受けて大恥をかきました。
自分で学ぶこともせず、「金」と「センセーション」のためにBSEや鳥インフルエンザなどの不安を煽り立てるマスメディアに踊らされていては、なにが本当に危険なのかを見抜けません(そのほか「エコロジスト」やら「意識の高い消費者」にも注意が必要)。
「この報道はほんとうなのか?」「自分の知識は先入観に支配されていないか?」などの疑問を常に持ちながら情報を読みとることが大切です。
参考として、下記の本は環境や食品についての安全や情報の集め方について非常に分かりやすく書いているので一読してみるといいでしょう。