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ステロイド性白内障: ステロイド剤の副作用による目の症状
- 高安動脈炎と診断され、プレドニンの服用を受けている方が、目の症状を経験しています。
- 眩しさや視覚の悪化、眼圧の上昇などが報告されており、白内障の可能性が考えられます。
- ステロイド性白内障はステロイド剤の長期使用によって発現することがあります。
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眼科医です。 ステロイド白内障の経過と治療方法は老人性白内障と変わりありませんので、一般の白内障の欄をご覧ください。 また50歳台での老人性白内障は約50%と言われ、決して稀ではありません。 ただしこの場合は、やはりステロイドによる白内障の進行は関係していると思われます。 また高安動脈炎の眼科症状は主に眼底の血管に見られます。 この病気は、大動脈弓、総頚動脈、鎖骨下動脈等に閉塞を起こします。 本症は10才代から30才代の女性に多いとされています。 このうち眼科に関係するのは、総頸動脈の閉塞であり、脳虚血症状と眼症状が現れます。 網膜動脈圧は抵下し、網膜血管は慢性低酸素状態となり、網膜中心静脈の拡張が見られます。 また網膜中心動静脈吻合が出現するのが特徴です。 綱膜内の血流量が少ないために動静脈吻合が起こり、病気が進行していくに従って、網膜血管は周辺よりしだいに消失し、ついには乳頭をとりまいて花環状吻合を形成すると教科書にはありますが、私はこんなに進行した例は見たことがありません。 最終的には、少ない血液量で網膜の機能を維持しなければならないために吻合は徐々に進行し、網膜硝子体出血、増殖性網膜症に進展するとあります。 つまり、高安病で眼底病変が出た場合は、ごく初期にはなんら自覚症状(視力低下)など出さず、内科的な治療がなさられず高度に悪化した場合には二度と視力回復が望めないほど重症だと言えるでしょう。 この意味からは、現在の目のかすみは、白内障によるもので、これはもっと進行して免許の更新等に差し障りが出たら、一般の老人性白内障のように手術で視力回復が可能と思われます。 手術は現在正味10分程度。 お若い人なら、日帰りがほとんどです。 ただし、一つ気になるのは、眼圧が高いとのこと、もし緑内障も合併してるなら視力予後は楽観できませんのでよく主治医に確認してください。 白内障については、下記URLをご参照ください。
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- unyako
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すいません、先ほどの解答について一部訂正します。 あまりに昔の知識なので、すこし混同してました。 高安病は、脈なし病のことでしたね。 同じ難病指定疾患ですが、モヤモヤ病と呼ばれるウイリス動脈輪閉塞症とは、別疾患でした。 高安病の典型的な眼底所見は、前記した通りで間違いありません。 実は高安病の発見者は、元金沢大学の眼科教授の高安右人先生であり、眼科と縁の深い疾患です。 緑内障の検査も受けられてこれで一安心ですね。
- unyako
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お返事が遅くなって失礼しました。 高安病は、別名モヤモヤ病と呼ばれていて、医師国家試験のうちの脳外科の大きな山の一つですのでまず知らない医師はいないでしょう。 名前からして、モヤモヤだなんて、どうしても印象に残るんです。 よく誤解されるのですが、眼科医といえども医学部時代は全教科を勉強します。 そして医師国家試験も医師免許も科ごとではなくて一つしかありません。 医学部6年間を卒業し、医師国家試験に合格後、はじめて自分の専門の科を決めます。 眼科医の場合はその後さらに5年の研修期間と専門医試験に合格して、はじめて眼科専門医の資格を得ます。 高安病の眼底所見は特異的ですから、眼科専門医試験でも山の一つです。 どんな試験でも山と言われる所から勉強しますよね。(笑) でも、実際に臨床で、典型的な眼底所見が現れるまで放置された症例を拝見したことはないです。 教科書にはたいてい典型的な眼底図譜が付いているんですが、いったい何時何処で撮影されたんだか不思議に思うほどです。 ですからお身内の方の主治医もイヤというほどご存知だと思いますよ。 もっと典型的な例なら、ぜひ学会に発表したいと思っていらっしゃるほどです。 ステロイド白内障は、ありふれていて学会に発表しても誰も振り向いてもくれません。 そのくらい心配のないものの証明だとお考えくださいね。
お礼
重ねてのご回答、ありがとうございます。 今日眼科に行って参りました。やはり、白内障とのことでした。unyakoさんのおかげで、緑内障についてのことも調べてもらうことができました。緑と白で色が違うだけ・・・ではないのですね。本当に、ありがとうございました。心から感謝しています。
お礼
お忙しい中でのご回答、本当にありがとうございます。深く感謝申し上げます。とても詳しく教えていただき、知りたかったことを知ることができました。ありがとうございました。 もしこれをご覧になっていて、お時間がありましたら教えていただきたいのですが、眼科医の方はどなたでも、unyakoさんが教えてくださったような、眼科の範囲内での高安病変のことを、知識としてご存知なものなのでしょうか。患者数の少ない病気ですので、そこのところも少し不安なのです。