- ベストアンサー
オリンピック : カネさえあればメダルが取れる?
以前から不思議に感じていたのですが、日本に限らず、夏・冬問わずその国でオリンピックを開催するとなったら、どういうわけか急に有力選手が続出し、メダルをバンバン取りますよね。 今のトリノでは日本人選手が全く振るわないのに、札幌や長野のオリンピックでは多くのメダルを取りましたよね? どこが違うのでしょうか? 人に聞けば 「オリンピック開催が決まれば国から多額の補助金が下りて、選手育成がスムーズになるから」 という意見が大変多いです。 それでは質問ですが、もし毎年、欲しいだけ多額の補助金が国から下りれば、全てのオリンピックで金メダルを獲得する事が 「ほぼ絶対」 可能になりますか? カネと金メダル、 「ほぼ絶対」 正比例しますか?
- みんなの回答 (4)
- 専門家の回答
質問者が選んだベストアンサー
補助金もありますが、札幌と長野に関して好成績の理由の一番大きな理由は地の利とメンタル面です。 札幌オリンピックに関しては、その前回大会の1968年のグルノーブルオリンピックでメダルゼロ、入賞者ゼロという惨憺たる結果に終わりました。そこで次の札幌オリンピックに向けて、JOCや各競技連盟は初めて本格的な選手強化に乗り出したのです。それまではいわゆる“根性論”等がまだ幅を利かせていたそうで、コーチングも練習方法も欧米に対して遅れをとっていたようです。 地元開催という地の利が多いとナゼ良いのか? ちょっと極端ですが、分かりやすくご説明しましょう。皆さんのご自宅で夜、灯りを消した状態で蛍光灯や電灯のスイッチを手探りで探してみてください。暗闇で全く視界が効かないにも拘らず、何となく障害物を避けてすぐにスイッチを探り出す事ができると思います。反対に、ホテルなど勝手の分からない部屋では暗闇の中で枕元のスイッチを探すのも一苦労だと思います。また時々「枕が違うと寝つきが悪い」という人がいますが、普段寝ている自分の部屋と旅館等で他人と相部屋で寝た時では寝付き方も違うと思います。競技にも同様な事がいえます。普段練習している場所、普段の練習と同じ条件、というのは初めての会場や慣れない会場での試合に比べて圧倒的なアドバンテージを持っているのです。 次に資金面ですが、資金の豊富な団体は国内だけではなく、積極的に海外の大会に出場したり海外で合宿を組んだりします。その結果として「海外の環境に慣れる=タフになる」「海外の会場に慣れる」などのメリットがあり、実際の競技にも活かされてきます。また豊富な資金を使って海外から経験豊かで才能のあるコーチを招聘したり、有望な選手を有名コーチの元で育てることも可能になります。 ですから資金が豊富なことに越したことはないのですが、その資金をどのように使うか…という育成方法が最優先の重要事項なのであり、予算さえあればメダルが取れる…ということではないと思いますよ。例えば女子フィギュアスケートですが、過去の選手層に比べて野辺山合宿(選考会)を始めてからは非常に選手層が厚くなってきました。今大会の代表である荒川選手、村主選手、安藤選手、そして浅田舞選手、真央選手はいずれも野辺山合宿で見出された選手です。今大会でメダルを取れるか否かはちょっと微妙ですが、昔に比べランキング上位の選手が増えているのは確かです。この野辺山合宿にはそれほど大きな予算を割いていないと聞きましたが、少ない予算を有効に使った好例だと思います。 また東京都の北区赤羽に国立スポーツ科学センター(JISS)が国際競技力向上を目指して建設されましたが、この施設は長期的なビジョンで建設されたものなので効果が現れるのはもう数年かかるのではないかとも云われています。 要は多額の予算も使いどころ、選手育成のビジョンを持たなければ“猫に小判”だということですね。 【国立スポーツ科学センター】 http://www.jiss.naash.go.jp/
その他の回答 (3)
- timeup
- ベストアンサー率30% (3827/12654)
>それでは質問ですが、もし毎年、欲しいだけ多額の補助金が国から下りれば、全てのオリンピックで金メダルを獲得する事が 「ほぼ絶対」 可能・・・・カネと金メダル、 「ほぼ絶対」 正比例しますか? ⇒かなり比例するでしょうね。 建物内を全て高地の状態にして、そこでトレーニングから寝起きするなんて、普通ではできないですよね。そんなのも日本でも10年弱昔には作っています。 こういうのがドーピングに引っかからないように開発するだけの専門家や維持管理要員を常時活動されるのにも金が相当に掛かります。 そこまで行かなくても、普通のスポーツでもサプリメントを使うから、昔より金を掛けたほうがよりよく動けます。 合法のものだって、使うと自覚できるほどの動きが良くなりますから、個人にぴったりのを使ったら止められないとおもいますよ。 私でさえ、極一般的に米国で市販されているサプリなどの組み合わせで、相当にパフォーマンス・・なんて言う程のものでもないが・・・がアップしますから。 オリンピックだけでなく、日本だと東大入学者だって昔と違い、金を使えばより楽に入れるようになっていますしね。 世の中、金だけではないが、金があったほうが何事も楽にできます。
お礼
有難うございました。 なるほど、地獄の沙汰も何とか、という事なんでしょうね。 聞いた話では、おっしゃるように東大新入生の親の平均収入はかなり高いようです。 カネさえあれば完璧な受験環境が整うという事なんでしょうね。 スポーツの世界も同じようなものでしょうか。
- forestville
- ベストアンサー率35% (14/39)
これはスポーツ全般に言えることですよね。サッカーなんかのホーム(自国)、アウェイ(相手国)というどちらで試合をやるかで成績が大きく変わってくることなんかもありますしね。やはり自国だと圧倒的な応援団、外国でやる以上にリラックスできる、などの要素がある、つまり精神的にプラスの面が多いということだと思います。 自国開催でいい成績が残るのは必ずしもお金にからんでいるとはいえないと思います。ただ、お金をつむことはいい練習環境、道具、などレベルの向上にかかせないのも確かです。オリンピックの冬の大会で圧倒的にヨーロッパが強いのは、やはりお金の影響のようです。
お礼
有難うございました。 サッカーも自国で行えばいい成績が残せるようですね。 冬季オリンピックでヨーロッパ勢が強いのはお金の影響、逆に考えるとヨーロッパ勢がお金に困る、日本には好きなだけ予算がつく、もしこんな状況になれば冬季オリンピックでは日本人選手に大量の金メダル ・・ ってな事はないか ・・
- Agamemnon
- ベストアンサー率20% (25/125)
オリンピックに限らず国体などでも同じような状況ですね。 地元で開催するにあたっては、やはり選手の強化をすることが 多いです。お金をかければメダルを取れる可能性が あがるかどうかという点で言えば「あがる」と思います。 しかし、素質のある選手がいなければ強化しようにも できませんし、お金だけではどうしようもないでしょう。 また、地元で開催される場合、試合で使用するコースなどで 練習することができ、いわゆる地の利があるのも メダルが増える一因ではないでしょうか。
お礼
有難うございます。 国体も似たようなものですよね。 ただ国体の場合は事前に他府県から有力選手の住民票を移して自分の県の選手として出場させ、優勝を勝ち取るという悪弊が続いていたように思います。 もしそうだとすると、スポーツ大会ではなく単なる儀式みたいなものですね。 オリンピックの場合は、やはり最後にはお金の力になるという事なんでしょうねえ。 トリノのジャンプ競技の日本代表なんて惨憺たるもので、37歳の原田選手を筆頭に年寄り層の次は何と20歳そこそこの選手しかいないという 「中ヌケ」 状態になっているようです。 なぜなんでしょうねえ?
お礼
とても詳しいお答え、有難うございました。 豊富な資金が金メダルへの近道である事は間違いないが、それも使い方しだいという事ですね。 自国開催以外の日本選手団は両方とも×だったんでしょうねえ。