皮膚が乾燥している場合の人体の抵抗値は約 4000Ωで、皮膚が湿っている場合は2000Ω程度になります。人体に20mA以上の電流が流れると筋肉がけいれんして自由が利かなくなり、感電個所から離れられなくなります。そのために通電時間が長くなって死亡に至ります。夏場は身体の露出部分や汗で濡れていることが多く、死亡事故の発生率が高くなります。
人体に50mAの電流が人体に流れた場合、3秒以下の通電時間であれば心臓から血液を送り出せなくなる心室細動を起こす恐れは少ないと言われていますが、5秒になると心室細動の恐れが生じます。100mAでは、1秒でも大変危険です。人体は、皮膚が乾燥している場合と湿っている場合とでは、その抵抗値が大きく異なります。
人体が100Vの電圧に感電した場合
▼皮膚が乾燥している時
25mA(100V÷4000Ω)
▼皮膚が湿っている時
50mA(100V÷2000Ω)
人体に流れた電流 = 100(V)÷2000(Ω)
= 0.05(A)
0.001A=1mAですので
= 50(mA)
▼人体に流れたときの反応
0.5mA・・・通常、無反応
1mA・・・電撃を感じる
5mA・・・相当な苦痛がある
10~20mA・・・筋肉が収縮し、その支配力を失う
50mA・・・相当に危険で死に至ることがある
車のバッテリーは12VDC(分かりやすく説明するため)電源で、先ほどの計算値から
12V÷4000Ω=0.003A=3mA(人体が乾燥している場合)
12V÷2000Ω=0.006A=6mA(人体が湿っている場合)
スパナの場合、導体(伝導体=電気抵抗が小さく、電気を良く通す物質と言う意味)ですから抵抗は小さく、0.1Ωくらいと考え、
12V÷0.1Ω=120Aの電流が流れることになります!!
電気溶接機で細めの溶接棒を使えば120Aでも超強烈な火花を発し、簡単に溶けます!
こんな説明でどうでしょうか?