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新築分譲マンションの鉄筋量の計算について
新築分譲マンションを来年3月に購入予定の者です。最近のニュースをみているといろいろと心配になり、近々施工会社から直接話を聞くことになりました。が、私は建築においては全くの素人なので何をどう聞いたらいいのかわからず、おそらく相手の言うままだと思います。そこで、構造計算に関わる資料の理解の仕方、Qu、Qun、Fesなどの記号の意味や鉄筋の量、何を聞いたらいいのかなどについて教えてください。よろしくお願い致します。
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建築構造屋です Quは「保有水平耐力」と呼ばれるもので、建物が崩れる一歩手前(終局時)の建物の耐力です。 Qunは「必要保有水平耐力」と呼ばれるもので、建物の性状(捩れ、かたさ)などを考慮して算出されるもので、上記QuがこのQunより大きくなければなりません。 現在報道で耐力が0.35とかなんとか言っているのは、Qu/Qunの値のことだと思われます。 Fesは上記Qun(Qun=Fes*Ds*Qd)を算出する時に用いる値で、建物の捩れや剛性率(ピロティなど)を考慮する為の値で、バランスの良い建物はFes=1.0となりますが、極端に悪い建物は3.0になります。 計算書のチェック方法ですが、 建物の計算は、中地震に対する安全性(一次設計)と大地震時に対する安全性(二次設計)の2本立てとなっておりそれぞれについてチェックしなければなりません。 細かいことを挙げていくときりが無いので、最低これだけはチェックすべきと思われる項目を挙げますと、 1.地震時荷重の妥当性 RC造マンションの場合、各階の地震時荷重は1.2~1.25t/m2(地震時重量を床面積で割ったもの)程度となります。地震力の算定部分を見せてもらってください。 2.応力算定結果の妥当性 地震時の応力図に各柱のせん断力が出ていますので、各階の柱せん断力を合計したものが、上記地震時の各階のせん断力と一致しているかを確認してください。 2.一次設計結果の確認 NGが出ているわけが無いとは思いますが一応、柱、梁、小梁、スラブ、壁などの断面算定結果を見せてもらって説明を受けてください。その際、設計に用いている応力と、上記応力図の値が一致していることを確認してください。 3.二次設計結果の確認 脆性部材があるかどうか確認します。柱・梁・壁などの部材にはFA、FB、FC、FD部材と呼ばれるものがあって、FD部材が脆性部材と呼ばれるもので、これがあるとあまりよろしくありません。脆性部材があった場合、どうして FD部材のままにしておくのか、なぜせん断補強をしないのかなど説明を受けてください。 4.解析の妥当性 保有耐力の計算は、荷重増分法又は変形増分法により解析していると思いますが、建物がどのような状態で解析が終了しているか確認してください。「指定された変形に達して解析終了」とか「指定されたステップに達して解析終了」の場合注意が必要です。脆性部材が発生する前に、意図的に解析を止めてしまう場合があるからです。 妥当かどうかは、解析終了時の層間変位が、ラーメン方向の場合1/80程度、耐震壁方向の場合1/150程度であれば妥当な解析だといえますが、この変形が大きすぎたり小さすぎたりする場合は説明を求めてください。 5.保有水平耐力の確認 前述のQu>Qunとなっていることを確認してください。 6.鉄筋歩掛の確認 鉄筋歩掛りとは全鉄筋の重量を建物延床面積(バルコニー、廊下など全て含む)で割ったもので、RC造マンションだと70~80kg/m2くらいだと思います。ただ、各社によって延べ床の採り方が違ったりする場合があるので、一概にはいえません。
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- tojyo
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一級建築士でも構造専門の建築士でない限りは、適当な説明をされて終わりです。その説明が正確であればあるほど素人には理解できないので、結局「大丈夫ですよ」で終わりでしょうね。 建築中であるなら、作業員の人に話を聞くのが一番です。
お礼
ありがとうございます。今はほぼ建築が完了している状態のようで・・あまり作業の方をみかけないし・・また、いきなりの質問をどうやってすれば・・・とは思いますが、考えさせていただきます。ありがとうございました。
色々騒がれている時期ですから、構造計算や基本的な設計に関して、第三者の確認を入れて貰えると少しは安心出来るのですけどね。お願いしてみたらどうでしょう。 しかし、役所や認定検査機関だけでは足りずに、第三者的民間に検査をお願いしたところで、結局何人の人に見てもらおうが、「検査」がザルであれば全く無意味なのですよね・・。 今回の騒動はそういう基本的な部分での問題点も浮き彫りにしているのです。 >構造計算に関わる資料の理解の仕方、Qu、Qun、Fesなどの記号の意味や鉄筋の量、何を聞いたらいいのかなどについて教えてください 勉強されようという意欲については素晴らしいと思いますが、素人がちょっと勉強した位で構造計算が理解出来るというものでもないです。1の方が書かれている通りに、一級建築士の資格があるからと言ったって、誰でもすぐに理解出来るというものでもありませんので・・。 それに今回問題となっているのは、「設計」という机上段階の偽造というのが前代未聞と言っては大袈裟ですが騒がれております。しかし、設計が万全であったとしても実際にその通りに「施工」しているのか?という部分が完全に払拭されるわけではありません。 施工段階を始終誰かが万全にチェックすることも不可能に近く、色々と課題は山積みなのです。 性悪説に立ってしまうと、何も出来なくなってしまうのです・・。難しい問題ですね。
お礼
ご回答ありがとうございます。確かに設計だけでなく、施工も含めてどこで偽装が行われているかわかりません。そう考えると一層怖くなります。耐震強度などを民間の検査機関に依頼したいのですが、どうやって探せばいいのか・・・もしご存じでしたら教えていただけませんか?
- ipa222
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素人は無理です。 大学で専門教育を4年受け、実務経験2年の後に一級建築士を取っても、構造計算については素人同然ですね。 床面積あたりの鉄筋使用量を聞いてみてはいかがでしょう? もし教えてくれるようだったら、工事請負代金(坪単価)や、工事の工程表のコピーをもらってください。 でも、素人はても足も出ません。 できることなら、春着工の物件だったら少しは安心なのでしょうけど。 可能なら構造を専門とする建築士に確認申請書を見てもらったらいいと思います。 再計算まではできないにしても、怪しいところが見つかるかもしれませんね。
お礼
早速のご回答ありがとうございます。ずぶの素人に理解できるようならここまで問題も大きくならなかったでしょうね。今知り合いに建築士が居ないか探しています。
お礼
とても詳しくご回答いただきありがとうございました。早速今現在手元にある資料でQu、Qun、Fes値などの値をみてみましたところ、Qu>Qun、Qu/Qun=1.007、Fes=1.000と書いてありました。この値で大丈夫でしょうかねー。年末に施工会社と会う予定ですが、いただいたご回答の項目について素人にわかりやすく説明してもらえるように頑張って聞いてみます。また、鉄筋歩掛というのは今問題になっている鉄筋量でしょうか?購入予定のマンションはRCなので、70~80kg/m2あれば大丈夫なんですねー。新聞などにはもっと高い数値が書いてあったように思いますので、それを鵜呑みにしておりましたので、とても勉強になりました。本当にありがとうございました。