>Rpを大きくしたほうがひずみが減る。
>とどこかのHPでかいてあったのですが、
>なぜですか?
多少の差はありますが、大抵の真空管ではそうなります。
なお、3極管より5極管・ビーム管のほうがその傾向は大きいです。
大抵の真空管ではプレート電流が大きくなる程*gmが大きくなる傾向があります。
*gm;電流増幅率の事で、グリッド電圧を変化させた時にプレート電流がどれだけ変化するかの割合。
プレート抵抗が小さいと、プレート電流の多い(gmが大きい)範囲からプレート電流の少ない(gmが小さい)範囲までを使用することになります。
つまり、プレート抵抗が小さいとgmの変化が大きくなる使い方になります。
プレート抵抗が大きいと、プレート電流の少ない(gmが小さい)範囲を使用することになります。
つまり、プレート抵抗が大きいとgmの変化が小さくなる使い方になります。
また、gmの変化が大きいと増幅時の直線性が悪く、gmの変化が小さいと増幅時の直線性が良いです。
つまり、gmの変化が小さいほうがひずみが小さくなります。
なお、文章でわかりやすく説明するのが難しいので、
3極真空管の12AX7で、次の条件でロードライン(負荷線)を引きました。
Ep,Ip特性表は、下記URLを使用。
http://www.mif.pg.gda.pl/homepages/frank/sheets/137/1/12AX7.pdf
条件;プレート電圧200Vで、プレート抵抗(Rp)を50kΩ,100kΩ,200kΩとする。
グリッド電圧を-0.5V,-1.5V,-2.5Vに変化させた時のプレート電流,プレート電圧を求める。
ひずみ率を求めるのは難しいので、グリッド電圧-1.5Vを中心に上下1V変化させた時の
プレート電圧変化の割合を求める。
<<プレート抵抗50kΩ>>
グリッド電圧,プレート電流,プレート電圧
-0.5V,1.59mA,120.5V
-1.5V,0.7mA,165V
-2.5V,0.09mA,195.5V
グリッド電圧-0.5V~-1.5Vのプレート電圧変化分、44.5V
グリッド電圧-1.5V~-2.5Vのプレート電圧変化分、30.5V
<<プレート抵抗100kΩ>>
グリッド電圧,プレート電流,プレート電圧
-0.5V,1.09mA,91V
-1.5V,0.5mA,150V
-2.5V,0.08mA,192V
グリッド電圧-0.5V~-1.5Vのプレート電圧変化分、59V
グリッド電圧-1.5V~-2.5Vのプレート電圧変化分、42V
<<プレート抵抗200kΩ>>
グリッド電圧,プレート電流,プレート電圧
-0.5V,0.68mA,64V
-1.5V,0.32mA,138V
-2.5V,0.06mA,188V
グリッド電圧-0.5V~-1.5Vのプレート電圧変化分、72V
グリッド電圧-1.5V~-2.5Vのプレート電圧変化分、52V
グリッド電圧-0.5V~-1.5Vと-1.5V~-2.5Vのプレート電圧変化の割合
プレート抵抗50kΩ,44.5V/30.5V=1.46
プレート抵抗100kΩ,59V/42V=1.4
プレート抵抗200kΩ,72V/62V=1.38
お礼
詳しく解説いただきまして、ありがとうございます。 だいぶ解りました。 またよろしくおねがいします。