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可逆な計算システムと発熱
「現在のコンピュータは非可逆な論理演算を行っているので必ず熱の放出を伴う。可逆な論理演算ができるコンピュータができれば発熱を任意に小さくできる。」とあるのですがなぜでしょう?
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>ここでのエントロピーとは情報エントロピーのことなのでしょうか?もしそうなら情報が熱に変化したと考えてもよいのでしょうか?熱力学のエントロピーと情報理論のエントロピーは式の形が似ているが別物だと聞いたので。 ここで計算に使っているエントロピーとは情報エントロピーのコトですが、統計量的物理エントロピーとしても単位が違うだけで同じコトです。 覚えておいていいのは、式が同じなら扱う現象が違っても得られる結果も同じということです。 例えば、情報量としてのエントロピーはそれを物理的に情報伝送するときのエネルギーとして換算できます。 #1の例で言えば、 入力側の1つの端子に1,0と書いた箱が有って、 それが無秩序な状態に有る時、ある1つの分子が1の側にあるか0の側にあるかで物理的なエントロピーを表すことができます。 そうした箱(入力)が2つ有って 出力側の箱が1つあってその状態を1,0に変える仕事をAND(でもなんでもいんですけど要は計算可能で状態を変化させる機械と考えるといいでしょう)という機械がするということですね。 こういう系の中でもやはり同じような計算が成り立つわけですが、 機械が仕事(ジュール)をしたから状態が変化したわけで、 それが熱になる(放熱される)ということですね。 つまり、言ってみれば不可逆な行為というのは(情報操作に限らずなんでも)熱(仕事)をともなうということです。 逆に言えば、仕事をともなわない行為は可逆です。 まとめると、情報が熱になったというより(不可逆な)情報操作することがエネルギーを使うということです。
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- foobar
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#1さんが書かれているように、2入力1出力の論理演算をすると、エントロピーが減少します。 エントロピーを減少させるには、外部からエネルギーを入れてやる必要があります。 もし、可逆な論理演算があれば、逆に1入力2出力の論理演算を行えば、エントロピーが増大し、外部に(熱でない)エネルギーを放出します。 ということで、一旦エネルギーを使って論理演算をしたあと、同量の逆論理演算をすれば投入したのと同じだけのエネルギーを回収できる(すなわちエネルギーの損失=発熱がない)演算ができる、ということかと。 (あるいは論理演算をしながら、並列させて逆論理演算をするとか)
- BLUEPIXY
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例えば非可逆な論理演算ANDを考える時 入力の状態 in1:0,1 in2:0,1 があって out:0,1 だけれども 入力側のエントロピーは 起こりうる事象が2つでどちらも1/2の確率で起こるとすると in1のエントロピー+in2のエントロピー =-((1/2)log(1/2)+(1/2)log(1/2))-((1/2)log(1/2)+(1/2)log(1/2))、ここでいうlogは、底2 =2 outのエントロピーは、1が1/4、0が3/4の確率だから =-((1/4)log(1/4)+(3/4)log(3/4)) =2-(3/4)log3 で入力側に比べて、出力側がエントロピーが減少する 閉じている系全体としてのエントロピーは増減しないので 減少した分の熱エネルギーが発生する(しなければならない) とおおざっぱに言えば、こういうことですね。 逆に言うと、可逆な論理演算とは、エントロピーの増減がないということなので、何も仕事をしないということに等しいので、そういう論理演算(例えばNOT)だけで構成されるコンピュータっていうのはおかしいですけどね。
お礼
回答ありがとうございます。重ねて質問になってしまうんですがここでのエントロピーとは情報エントロピーのことなのでしょうか?もしそうなら情報が熱に変化したと考えてもよいのでしょうか?熱力学のエントロピーと情報理論のエントロピーは式の形が似ているが別物だと聞いたので。よくわかってなくてすみません。
お礼
回答ありがとうございます。 #1さんの回答と共にすごく参考になりました。 #1さんのところにも書いたのですが情報は熱に変化するものなのでしょうか? また質問になってしまってすみません。