はじめまして。
私の知る範囲内でご質問にお答えします。
☆請求者の情報が履歴で記録に残るかどうか
不動産登記簿の謄本の申請をする場合,申請書を窓口に提出することになりますが,この申請書は「1年間」保存されます。
よって,申請者の情報は,申請書によって保存されることになります。
また,不動産登記簿の閲覧の申請の場合も同様です。
ただし,登記情報提供サービスにより,登記簿の情報をネットで確認した人の情報については,財団法人民事法務協会の取扱いとなります。
そのため,請求者の情報が保存されているかどうかは同協会に確認することが必要です。
☆閲覧履歴を自由に調べることが可能かどうか
結論から言えば,不可能です。
不動産登記簿の謄本などの申請書については,法令で閲覧に関する規定がないことから,登記簿のように閲覧することはできません。
ただし,行政機関が保有する情報の公開に関する法律(情報公開法)により,不動産登記簿の謄本などの申請書を閲覧することはできます。
しかし,請求者の情報は「不開示情報」に当たるケースがほとんどであり,申請書を閲覧することができても,請求者の箇所は「マスキング」(塗りつぶし)され,調べることができないと考えたほうが懸命です。
なお,保存期間(1年間)を経過した申請書については,廃棄されるため,昔の申請書を調べたくとも,その申請書が存在しない場合があります。
☆最後に
不動産登記制度は,不動産の各種情報を「誰でも」確認できるようにすることで,不動産取引の安全性と迅速性を確保するための制度です。所有者としては,「見られたくない」部分もあるかと思いますが,制度が法令により設けられている以上,あきらめるより他はありません。
お礼
お礼が遅くなってすみません。ありがとうございます。 詳細な説明で大変よく理解できました。