バブル以前から話をしなくてはきっと解りません。
まず、戦争の復興期、産めよ殖やせよで人、経済ともに活性化されていきました。
70年代に入ると絶好調であった日本の経済に二度のオイルショックが襲います。この時から日本の経済は事実上停滞しています。
また、70年代初頭にはニクソンショックで円が1ドル360円から(308円に)切り上げられてます。ちなみに1ドル360円というのは、図形の円(サークル)が360度というアメリカの勝手な理屈がありました。つまり、360円だった時も円の切り上げも変動相場制も全てアメリカの管理下。円は自立通貨ではありません。いまだに。
続いて80年代はバブル期で、双子の赤字(貿易赤字と財政赤字)に苦しむアメリカ企業を日本企業が次々に買収していきました。主だったものでは三菱がアメリカのロックフェラービルまで買いました。この頃円高が続き、買収しやすかったのですが、アメリカの真意は見抜けませんでした。
当然日本国内においてもM&Aや土地買収ラッシュが続きました。地上げ屋とか、いましたね、この頃は。
土地を買うものに銀行はどんどん金を貸しました。貸し出し金利は8%程度。また、投資が本業でない製造業などの会社も”投資をしない経営者は時代遅れ”など揶揄されました。まさに異常な時代だったのです。
続いて91年バブル崩壊。土地や株価がどんどん下落しました。私の実体験としては、1億3000万のマンションが翌年6000万に下がりました。
こうなると、土地が下がることによる含み損、しかも年利8%で借りていた人も多く、また公示価格はバブル期のままなので、固定資産税は高く、破産者が相次ぎました。
こうして銀行は融資が焦げ付きました。また、銀行の保有していた土地も価値が毀損しました。これらが不良債権です。
こうした不良債権問題が明るみに出たのは90年代後半。株価も一度底を打ちます。そこから公的資金の投入などによってだいぶ不良債権は減少しました。しかし、この公的資金というのは税金でまかなわれたというよりかは、銀行が国から国債を引き受けたという性格が強いと自分では思っています。(1998年小淵政権が国債を大量発行したのはまさにこれでしょう。)
2000年に会計制度が変わり、日本の国債・地方債の残高666兆円が明るみに出ます。このころから、国債の評価がスタンド&プアーズなどによって下げられます。つまり、銀行の保有していた不良債権というリスクは、国債にリスクを持たせただけだったということです。
今アメリカは1980年代の日本と同じ不動産バブル期であり、日本買いを積極的に進めているため、株価は上昇中です。いずれバブルが崩壊したら、売り浴びせられる可能性もあります。あるいは日本が国債地方債の重みに耐えられないで、優良企業が全てアメリカに持っていかれるかもしれませんが。
これで8割がたは質問に答えれたと思います。質問テーマが壮大であったため、答える側が乱文となってしまいました。すいません。
お礼
大変詳しい回答ありがとうございました。これからもっと経済について勉強したいと思います。私の質問に時間を費やしてくださって本当に感謝しています。