もともとコルクがキツイ目であったのであれば、水分を吸って膨張したためと思われます。入念にグリスを塗っていても、練習が込んでくると仕方のないことですね。
これとは別に、管体自体が温度・湿度の変化によって膨張・収縮し、コルクではなく木部どうしが密着してしまう場合もあります。私のR-13は、純正バレルのときに一度、交換バレルにしてから一度、木部の伸縮で抜けなくなって往生したことがあります。
コルクの膨張であれば、一昼夜ケースの外に出しておけば抜けることもありますが、木部の伸縮が原因の場合、ちょっとやそっとでは抜けないことがあります。この場合は、無理に抜こうとしたりしないで、素直にリペアに出した方が堅実です。無理に引き抜こうとすると、キーを曲げてしまうなど二次災害に至る可能性があります。
リペアに出したとしても、実際には結構力技で引き抜くようですが、それなりの経験に基づいてダメージを与えない方法で処置されますから、任せておくのが良いでしょう。(知らぬが仏ということもありますから。)
なお、湿度を下げるためにといって乾燥剤を放り込んでみたり、暖めたり冷やしたりするのはお薦めしません。抜けるどころか、割れたり、タンポが痛んだりして良いことはありません。
ちなみに、コルクが原因の場合はそれを削って薄くするだけでよいのですが、木部の伸縮の場合、管体を削らないことには再発の危険がつきまといます。学校備品であれば、顧問の先生の指示を受けた上で、リペアラーに相談してみてください。