はじめまして。
どこの消防本部の、どの学歴枠を受験するのかわからないので、東京消防庁を中心に話をします。
まずは知能分野(「一般知能」とも言う)からですね。知能分野は数的処理(同「数的判断」)・判断推理・資料解釈(東京消防庁の場合、数的処理・判断推理の図形分野を「空間概念」と称しているようですが)の3つに細分化されますが、前2者の勉強は欠かせません。
数的処理は中学から高校にかけての数学です。10進法の100は2進法ではいくつになるか、とか、A地点からB地点へ歩くと10分、走ると3分で付くとき、何分間走ると5分で移動できるか、赤いビーズが3つ、青が4、黄色が5つあり、こららのビーズでブレスレットを作ると何通りのブレスレットが出来るか、などの問題です(実際にはこんな簡単な問題は出ないと思いますが)。
判断推理は、5人の人の中に嘘つきが1人混じっている際に、その5人の証言から嘘つきが誰か当てる(嘘つきは当然嘘の証言をする)、1121が赤を表すならば、8322は何色か、と言うような問題です(これだけではないですが)。
これらは、今までの学校教育で習ってきていないか、または習っていても苦手だったり、その後、あまり勉強をしていなかったりして、よく覚えていないことの多い分野です。
知識分野(同「一般知識」)は人文科学(国語・英語・社会の地理・歴史分野)・社会科学(社会の公民・政治経済分野)・自然科学(数学・理科)です。これらは単純に知っているか、知らないかで答えられるか、られないかになります。東京消防庁ならば自然科学に力を入れ、それ以外の消防本部ならば万遍なく勉強する必要があります。また最近は時事問題と絡めてこれらを出題することが多くなっています。
ちなみに東京消防庁の今年5月に行われた1類採用試験での、各分野の出題数は
文章理解5
数的処理5
空間概念4
判断推理5
資料解釈4
社会科学7
人文科学7
自然科学13
でした(この分類は私がしたものであり、東京消防庁の公式見解ではありませんが)。半分以上は正解でないと、一次試験の合格は難しいようです。
肝心なのが、教養試験はある一定の時間内で解かなくてはいけない、ということです。例えば東京消防庁ならば、1~3類関係なく2時間で50問が出題されます。つまり、平均すると1問2分24秒しかないのです。知識分野は前述の様に、知っているか、知らないかが全てなので、数十秒で答えられますが(言い忘れていましたが、教養試験は4ないし5つの選択肢から一つを選ぶ択一式で出題されます)、知能分野は正解の選択肢を見つけるのに時間がかかります。効率の良い解き方をしなくてはいけないのです。
またeveningcalmさんは「教養試験に合格しなければ」と書かれていますが、東京消防庁を始めとした多くの消防本部では論作文も一次試験に出題されます。こちらがキチンと書けていないと、教養試験が良くても一次試験不合格となってしまいます。論作文は一朝一夕では上達せず、また自分一人ではなかなか冷静に善し悪しを判断できない科目です。
消防官試験は、公務員採用試験の中でも群を抜いて高倍率の試験です。昨年度の東京消防庁の場合、9月に行われる1類男性が38.5倍、3類が22.2倍でした(ちなみに「キャリア官僚」の登竜門である国家公務員採用1種法律職は今年、7908名申込で480名最終合格でした。申込者=受験者ではありませんが、実質倍率は上を見ても15倍でしょう)。
eveningcalmさんがどのような勉強スタイルを取られるのか分かりませんが、独学であるならば、1冊で全科目の問題を網羅している消防官試験問題集ではなく、「文章理解」「数的処理」などの分野別の消防官試験向け問題集を選ぶことをお奨めします。
また、eveningcalmさんの現状を知らずに申し上げるのは失礼かとは思いますが、独学だけでなく、公務員試験予備校の利用も選択肢に入れることも合わせてお奨めします。
以上、eveningcalmさんの参考になれば幸いです。
お礼
お礼遅くなってすみません!ご回答有難う御座います!m(__)m こんなに長々と本当に有難う御座います!ちなみに京都在住なので恐らく京都で受けると思います! 本日数的処理の問題集を購入いたしました!tamtam0011さんのご回答を参考に、夏休みは毎日徹夜で死に物狂いで勉強します!長文大変参考になりました! ご回答有難う御座いました!m(__)m