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再生医療について

再生医療には、成体幹細胞を利用したものと胚性幹細胞を利用したものとの大きく二つに分けれられると思います。 これら各々のメリットとデメリットを教えて下さい。 私見ですが、これら二つを比較すると、成体幹細胞を利用したものの方が倫理的な問題点も弱く、ある程度の分化が進んでいるので、分化誘導する技術開発も比較的容易に行われるのではないかと考えています。 にも関わらず、なぜ胚性幹細胞の再生医療を目的とした研究が未だ活発に行われているのでしょうか? 出来れば、ヒト胚を用いた研究や医療応用についての意見も書き添えていただけるとありがたいです。 よろしくお願いします。

みんなの回答

  • plexus
  • ベストアンサー率66% (14/21)
回答No.2

成体幹細胞を用いる場合のデメリットとしては、 成体幹細胞を取り出すのは、場所によっては非常に困難であり、HLA(ヒト白血球抗原)が一致しないので 免疫拒絶反応が起きてしまう可能性があるというものです。 そう(=免疫拒絶反応が起きてしまうこと)ならないように、今ではHLAごとにプールを作っていますが、 HLAというのが兄弟でも合致する確率が1/4程度という 話ですから、慢性的なドナー不足に陥るでしょう。 一方ES細胞を用いる場合のデメリットは、 核移植するとクローン胚が形成されるので、それによって生じる倫理的な問題というものです。 私個人の意見としては、法整備によって、 治療に限定したES細胞への核移植を、厳しい監査のもと認めるというものさえあれば、 ES細胞のほうが再生医療発展の可能性を秘めていると考えています。 分化誘導の技術については、ES細胞でもin vitroで 開発されています。 たとえばPA6細胞という細胞と、ES細胞を一緒に培養すれば、神経幹細胞への分化が生体外で誘導されます。

ok_web
質問者

お礼

なるほど、ご回答有難うございました。 私は体細胞クローン作出の効率化を目指した実験を行っているので、ES細胞の有効性に関してお聞きできて非常に励みになりました。 一年ほど前にヒト胚を用いた研究が、基礎研究に関してのみ容認されるようにもなりましたし、これからES細胞を用いた再生医療もどんどん発展いくことでしょう。 そのときに、技術に一般市民の方々の理解がついてこれていないようにならないためにも、知識の一般化などもはかっていく必要がありますね。

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  • inoge
  • ベストアンサー率45% (510/1116)
回答No.1

1 一般論として生体の方が細胞が高分化していることと老化していることのために分裂能が低く、高分化していることが必ずしも治療に都合のいい分化で無い場合も大いにありえる 2 生体でも細胞の採取(手術・骨髄穿刺など)に伴う浸襲などの問題がある。脳内の神経幹細胞の場合などは採取は不可能に近い 3 他家移植の場合、拒絶反応の問題がある。自家移植の場合は緊急性のあるときに間に合わない(時間的限界)し、量的な限界もある。 胚性幹細胞については中絶に対してさえ割り切ってしまえば上記の問題がなくなるともいえるわけです。日本人の場合はバンバン中絶しまくっていてそれに対する批判もほとんど無いわけですから、細胞を有効活用しようという議論もおおいに有力だと思います。

ok_web
質問者

お礼

なるほど、そういった理由からES研究がなされているのですね。 特に2番に関しては私の中で新しい理解でした。 私も、胚を扱う研究などに関しては皆さん大きな拒否反応を示すのに、なぜ中絶にはそれほどの反対意見が向けられないのかと不思議に思っていました。 中絶には一応正当(?)と思われる理由付けが、法律でなされているからなんでしょうね。 回答有難うございました。

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