juns777さんの意見は正論ですが、かなりトゲがあって受け容れ難い点が見受けれらます。正論だからこそ誤解を受けることは痛手が大きいので、敢えて補足します。
1.勤務医をより重視する
確かに、開業医に比べて待遇は良くないですが、開業に伴うリスクを負担しておらず、一長一短です。勤務医と開業医の内部抗争をするよりも、医師としての技術・知識の評価を上げる方が理にかなっています。
>いくつかの大学病院は近日中に崩壊すると思います。
→すでに始まっています。有名なところでは三重大学医学部付属病院麻酔科は大量退職者を出して、事実上死に体です。
2.看護師に責任を持って仕事をしてもらう
juns777さんは大学病院でつらい思いをされたのでしょう。おそらく国公立の大学病院のほうが、看護師さんの意識が高く、医師の思うようには動いてくれません。しかし、現行の法律上、責任を取れないことになっており、juns777さんが問題視している看護師さんのほうが、本来的には正しい姿です。市中の病院(市民病院、私立病院)の方が、異常であり、過剰労働です。
看護師さんに責任を持って仕事をしてもらう以上、法律で明記するとともに、相応の待遇(患者様の命を直接握るために相応しい高い給与)を用意しなければなりません。現況では、安すぎて話になりません。
3.患者救済システムの確立、裁判には専門的な知識を持った人を
>裁判は短期で両方が納得する第3者機関を設置し、科学的な判断をしてほしいものです。今の判決は、治療結果が悪ければどのように頑張っていても説明努力が不十分とみなされることが多すぎるようです。医師はベストの治療を捨てて、安全な治療を選択し保身に走っています。
このようなシステムの先輩格として、海難審判所や航空事故調査委員会などを挙げることができます。諸外国には既に存在します。
4.医師数の地域差をなくす
大学医局(白い巨塔)は、医師の教育・研修とともに、その後の就職先を斡旋もこなしてきました。都会の大病院に赴任した人は、一定年限で、次は地方へ赴任させる。大学で学位(博士号)を取得するために研究に従事した来た人は、お礼奉公で地方へ行く、というような具合です。強制といっても、地方に行った者は、またしばらくすると都会に呼び戻されるようになっており、「飴と鞭」「Give and Take」のバランスをとって運営されてきました。いきなり、新研修制度を無理強いしたため、弱肉強食の世界となり、地方には誰も来ないか都会で敗れた藪医者がいやいや来ることになります。それこそ、
>どうするんだ?厚生労働省? です。
5.一番大事なことは、みんなが考えること
「医師だから高待遇はあたりまえ」なんて思いません。よそで見かけた、年収1000万円に抑えようよ、というのも一理あります。
ただ、1000万円に抑えたら、それなりの人材しか来ないことを、ちゃんと認識して受け入れてください。
急な腹痛で病院に駆け込んだら、普通の人と変わらない頭脳の医師が出てきて、冴えない診断をして、そのあとから、普通の人と変わらない能力の外科医が出てきて、冴えない腕で腹を切り開いて行く。
まあ、診断が正しいかどうかは五分五分、手術が無事に終わるかどうかも五分五分というところになります。
●機械(クルマ)の調子が悪い。お金がおしいので、なるべく安く請け負ってくれるところを探して修理を依頼しました。ところが、完全に故障して、全く動かなくなって帰ってきました。修理屋は、「俺のせいではなく、機械が寿命だったんだ」といって、代金を取っていきました。「修理代をケチったばかりに、かえってひどいことになった」と思っても後の祭り。
こんなことが、病気の治療でおこることになります。
実は、既に安い給料で我慢させられているところもあり、歪が生じています。
役人、マスコミ、医療不信の一般人は「いい気味だ」とあざけり笑っていますが、今回の質問「産婦人科の減少」でわかるように、全体の待遇が徐々に下がるだけでなく、科別に弱いところから先に破綻が来ます。ですから、笑っていた連中も真剣に考えざるを得なくなります。今現在は、破綻の夜明け前、といったところです。
補足
ご返事有り難うございます。凄く参考になりました(^o^) 女性から見れば確かに女医さんの方が良いですよね。 幾つか疑問があるのですが・・・。 1.分娩をしない産婦人科医なんて 産婦人科医と呼べるんですか? 2.マタニティクリニックって、どのようなことをするんですか 3.産婦人科医と産科医ってどう違うのですか? お手透きな時で結構ですので、ご返事して頂ければと思います。