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青春小説のストーリー展開
教えていただきたいのですが、青春小説のベタなストーリー展開ってずばりどんなものなんでしょうか。具体例(本の名前)と共に教えていただけると助かります。
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主人公のアイデンティティの確立までが描かれることが、大抵の場合だと思います。 短い小説だと、冒頭からいきなり主人公が悩んでいて、それを克服してゆく。 長編小説だと、これが、無理難題が主人公に降りかかってきて、作品半ばで挫折を味わい、最終的に立ち直ってゆく過程が描かれます。 その「悩み」が、作品によって、それぞれ違うのでしょう。 ■悩みが恋愛 告白しようか、妊娠した、失恋した、など。 ex) 村山由佳「BAD KIDS」、北村薫「スキップ」(ちょっと違う?)、村上春樹「ノルウェイの森」、など。 ■悩みが友情 喧嘩した、友人の秘密を知ってしまった、いじめられている、など。 ex) あさのあつこ「バッテリー」、川島誠「ロッカーズ」、川上健一「翼はいつまでも」、中園直樹「オルゴール」、重松清「ナイフ」、など。 ■悩みが夢 夢があっても実現できない、夢が無い、など。 ex) 森絵都「DIVE!!」、小林紀晴「写真学生」、鈴木清剛「ロックンロールミシン」、機本伸司「神様のパズル」、など。 ■悩みが別離 近親者が亡くなった、親の離婚、恋人の死or病気、など。 ex) 市川拓司「恋愛寫眞」、古処誠二「フラグメント」、片山恭一「世界の中心で、愛を叫ぶ」、など。 ■悩みが悩み(ちょっと文学的) 何に悩んでいるのか分からないが、悩んでいる。 ex) 重松清「舞姫通信」「エイジ」、宮本輝「星々の悲しみ」、梶井基次郎「檸檬」、サリンジャー「ライ麦畑で捕まえて」、など。 大まかに、こんな感じではないでしょうか。 どれも、べたなモノになればなるほど、正義感や熱血漢の溢れる指南役が登場して、主人公を立ち直らさせていっている気がします。 ただ、岩井俊二「リリイ・シュシュのすべて」や島本理生「リトル・バイ・リトル」や綿矢りさ「インストール」や中村航「ぐるぐる回るすべり台」など、文学的なものになればなるほど、一概にベタな展開とは言えなくなっていくと思います。また、最後に主人公が立ち直らない小説、というのもありますよね。
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#1です。ベターではなく、ベタな でしたか。 でも、大意は同じです。失礼いたしました。
こんにちは。 小説にベターな展開はないと思います。展開のうまさ、稚拙さはあるにいたしましても。これは、青春小説でも同様と思いますが、それでは、何のアドバイスにもなりませんので、パターンとしては、 ・悲恋 ・恋愛の成就 ・大人への旅立ち ・人生の不可思議さなどを悟る などでしょう。 具体的には、村上春樹氏(ノルウェーの森など)、 宮本輝氏(泥の河や星々の悲しみなど)、吉本ばなな氏 (キッチンなど)、古く川端康成氏の伊豆の踊り子など 如何でしょう。 歳がばれてしまいそうですが、サリンジャーのライ麦畑でつかまえてや、五木寛之氏の青春の門 も古典的に有名ですね。 要するに思春期固有の課題をどう理解し、展開していくか、また、その結果、主人公は何を感じ、どう成長してくかが大切で、それが読者の心をどこまで動かせるかによるものと存じます。 展開は色々だけれど、テーマ性、プロットの優劣は確かにあるとも思います。どしどし、読んで色々感じて下さい。抹香くさくなりました。失礼いたします。