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能について
レポートを書かなければいけないのですが、自分の専門外なので教えていただきたいです。 能はミュージカルやオペラに近いと教わったのですが、面をつけて演じる役者さんは自ら歌ったりせりふをいうことはないのでしょうか? 面をつけないで演じるのが狂言なのですか? 狂言は役者さん自らせりふをいいますよね 能は悲劇のようなもの、狂言はコメディのようなものという風にいってしまっても平気なのでしょうか? 私は狂言の「ぶす」しかみたことないので能のことはよくわからないのでぜひ教えてください!!
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・役者は「面(オモテ)」をつけたまま謡います。 ・能の演目によって異なりますが、「面(オモテ)」をつけない演目もあります。 → 基本的に「面(オモテ)」をつけている登場人物は「この世の者ではない」のです。 世阿弥が完成させた「複式夢幻能」という形式では、前場と後場に分かれています。非常に多いパターンをあげましょう。 1.旅の坊さん(面なし)がある土地(名所・旧跡)を訪れる。 2.どこからともなく現われた土地の者(面あり)がそこの由来を語る。(その昔、なんちゃらという者がこの土地で義経に討たれたetc) ~ 中入り ~ 3.夜中になり、その「なんちゃら」という主人公(面あり、前場とは装束も面もまるっきりことなる)が現われ、「昼に貴方に語って聞かせたのは実は私だ」とカミングアウトする。 4.坊さんに「ありがたいお経でもって供養してくれ」と語って舞う。 5.いつのまにか主人公は消えうせ、フト気づくと朝になっている。夢だったのか? 結構乱暴にまとめちゃいました(^^ゞ 3.で、「昔の有名な源平の武将」の場合は合戦の様子を舞ったりします。 取り上げる題材を大まかに分けて 一番目モノ(神):主人公が神様・・・「高砂」など 二番目モノ(男):武将・・・「兼平」など 三番目モノ(女):悲恋・・・「井筒」など 四番目モノ(狂):執心・・・「葵上」など 五番目モノ(鬼):鬼神・・・「野守」など などと言います。 おっしゃるとおり、能の演目に「笑い」を扱ったものはありません。そちらは「狂言」の守備範囲です。 (とはいっても、狂言が「笑い」オンリーといううわけではありません。) う~ん、語りつくせない・・・(^^ゞ
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- kankasouro
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誤解があるようなので訂正しておきます。 面をかけるのは「生きている壮年の男」と「子方が演じている子供もしくは高貴な人の役」以外のすべての役で、(1)女性、(2)怨霊や樹木の精、(3)鬼、怪異、変化、(4)神、仏、などがこれに相当します。能の登場人物では面をかける役とかけない役とが半々程度になります。また狂言の場合にも、上記のうち(2)の動植物の精や(3)(4)については面をかけます。職掌でいうと、シテ方のうちシテ、ツレ(シテツレ)、トモ、狂言方のアイは面をかける場合があります(かけないこともあります)。ワキ方には面をかける曲がありません。 大革(おおかわ)は大鼓の異称です。舞台の前に火鉢であぶる(焙ずる、という)のは大鼓の皮だけをはずしたものです。 四拍子はヨンビョウシではなくシビョウシです。 囃子は謡の伴奏であることが基本であり、謡にあわせて手組み(譜)が決まっています。 アイ方という用語はありません。
- primani
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面白いサイトがあります。 http://www.webslab.com/index.html 例) 画面左の「五十音検索」→「あ行」→右画面の「あ」→「葵上」、さらに画面上の「謡の全文」をクリックしてみてください。 シテ(仕手、為手):主人公 ツレ(連れ):主人公のお供 ワキ(脇):脇役 ワキツレ:脇役のお供 それぞれの台詞が載っています。 本物の「謡本(ウタイボン)」は和紙+和綴じで一冊2千円以上します。で、文字が崩してあるので慣れないと読みにくくて仕方がありません。 さらに、独特の節回しや音程も書かれていますが、皆さんの知っている五線譜のようにそれだけで謡えるわけではありません。流派それぞれの特徴があり、師匠につくか、謡本を片手に能楽鑑賞に行って覚えるか・・・。 5流派(四座・一流) 観世(カンゼ) 宝生(ホウショウ) 金春(コンパル) 金剛(コンゴウ) 喜多(キタ:江戸時代にできた後発)
- mitu32mitue32
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私からはお囃子の話を・・・。 能は舞い方さんだけでは出来ません。 お囃子と地謡(じうたい)が必要です。 お囃子は 笛・小鼓(こづつみ)・大鼓(おおつづみ)・太鼓の四種類でフルメンバーです。 笛・・・竹製の横笛で「能管(のうかん)」と呼ばれます。七つの指穴があり、唯一の旋律楽器ですが、調律されていない為、ドレミファソラシドの音は出ません。 小鼓・・・桜の木の胴(どう)を馬革ではさみ麻の紐(調緒【しらべお】)で結わえて付けたもの。 調緒の握り具合で音程を操ります。 小鼓はある程度の湿りが必要ですので、演奏の合間に鼓の裏革に息を吹きかけて湿らせたりします。 大鼓・・・構造は小鼓とほぼ同じです。 違いは湿気を嫌う事。本番前に大革を火で乾燥させます。 番組によっては2時間ほどあるものもあり、その時は途中で大鼓を交換したりする。 太鼓・・・ケヤキの木などで出来た胴を牛革ではさんだもので、台にのせてバチ2本を使用します。 以上の4種類を「四拍子(よんびょうし)」と呼びますが、笛・小鼓・大鼓の三種類だけの時もあります。それは「大小物(だいしょうもの)」と呼びます。 地謡(じうたい)は通常8人で行います。 主に、情景・描写・ト書きの部分を謡います。 基本的にお囃子は8拍子ですが、8拍子に会わない時もあります。 お囃子は舞や謡の伴奏ではありません。 能を音で構築しています。 質問の回答なのですが、面をかけている舞てさんは自ら台詞?を謡います。(何を言っているのか聞き取れない時が多々あったりします・・・) 舞てさんはシテ方さん・ワキ方さん・アイ方さん(狂言方さん)の三種類居ます。 面をかけるのはシテ方さんとシテツレ(シテの助演役)だけです。 シテ方で子方さん(こかた)【子供が舞台に立つ時が多々あります】とアイ方さんワキ方さんは「直面(ひためん)」といって面をかけません。 能舞台の上では顔も面と同じ事だそうです。 能の舞台の上で台詞が一番聞きやすいのはアイ方さん(狂言方さん)です。(笑) 能は基本的に悲劇が多いのですが、神社仏閣の縁起を語ったり 神様を主人公(シテ方)として社会の平和や人々の幸福を祈る事を中心とした作品もありますよ。 狂言はコメディーが多いですね。 ちなみに、装束(しょうぞく)は「唐織(からおり)」が多いです。 能面と同じく装束の一部は美術工芸品として大切にされています。 長くなってしまってすみません。 レポート頑張って下さいね。
お礼
さっそく回答ありがとうございます!! 謡がいてもそれ以外に役者さんが歌うこともあるということですね 基本的に「面(オモテ)」をつけている登場人物は「この世の者ではない」というのは初めてしりました!