走行性能曲線から先ず最初に分かることは、その車の平坦路における最高速度。
各ギヤの山型になっている線は各ギヤの駆動力で、エンジンのトルク曲線と似ているのが分かります。
最も低い線がトップギヤあるいはオーバートップ。
この右端が0%の勾配の時の走行抵抗との交点が最高速度となりそのまま下の速度を読みます。
そのときのエンジンの回転数はエンジンの回転数と速度の右上がりの線に当てはめて求めます。
この線からは60km/hや100km/hの時のエンジンの回転数が求められます。
100km/hで3000rpmを超えている様な場合、かなりウルサイ車だろうと予想ができます。
AT車ではエンジンの回転数が低い時はトルクが大きくなるのでMT車と異なった駆動力の曲線になりますが最高速度は同じように求められます。
各ギヤの駆動力のピークを結ぶと右へなだらかに下がっていく仮想の線が見えてきますが、これが理想的な変速線です。
AT車の一つのギヤはこの曲線に似てはいますが全ての速度をあるいは駆動力をカバーできず2ATから3AT、4ATへ、更に5AT、6ATとなって増えて行き、少しでも近づけようと言う訳です。
それに伴って変速ショックが伴う訳ですからあまり多いのも考え物です。
究極はCVT、トロイダルCVTの様な物になるのでしょう。
ただしここで大きな間違いをしてはいけないのはこれらはエンジン全開時の性能であって現実では殆ど使用しない回転数や速度域であることです。
エンジン性能曲線における燃費効率の最も良いのが3000rpmだから高速道路を120km/hで走るのが燃費が良いと言う物ではなく、50~60km/hくらいで停まらないのが燃費向上には良いと言えます。
最近はカタログにあまり載らないのは全開と言う特殊な条件と読み取って理解するのに苦労するので一般的ではない為に少ないのでしょう。