判例情報はオープンになっており、下記のようないろいろなサイトがありますし、判例タイムズや判例時報を追っていけば、どういう会社がどんな訴訟をしているか、トレースすることは可能です。
ただ、当該会社がどのようなトラブルをかかえているかというのは、判例の分析ではわかりません。
また、被告になった件数が多いから、トラブルの多い会社という評価もできません。
例えば、損害保険会社などは、大手になると、数百名の顧問弁護士をかかえて、常時1000件以上の訴訟事案をかかえています。
賠償責任保険などの引き受けでは、実際は保険会社が訴訟を管理しているのに、当事者名は、保険の契約者ということも多くあるからです。
ですから、判例の中味を注意深く読んでいかないと、実際は保険会社が争っているのだということがわからない事案も多くあります。
会社を評価するなら、判例の中味をきちんと読んで、どんな主張をしているのか、無理な主張をしていないか、逆に原告の理不尽な請求に、敢然と対応しているか、その結果(判決)がどうなったか、などというところまで読まないとわかりません。
しかも判決が地裁、高裁のものなら、控訴、上告したのか、その結果はどうなったかまでトレースしないとわかりません。
従って、過去数年のスパンで分析するというのも、事実上は不可能かと思います。
お礼
ありがとうございます。コメント大変参考になりました。