屋根材は色々な意味で重要な役目を持っているのですが選定のポイントは3つあります。1つ目は住宅に対してかかってくる屋根材そのものの重量です。構造的に我々は2つに大別しています。ここでいう電工のアレナやエアルーフなどは一般的に軽量瓦と呼ばれています。それに対して和瓦や素焼き瓦などを重量瓦と呼びます。当然、後者の方が重いので構造的に家そのものを丈夫に造らなければなりません。2つ目はデザインです。一般的に重量瓦の方が厚く、また、デザイン形状もバリエーションが多いです。特に、下屋(1階に掛かる屋根)は人の視線の届きやすい位置にあるので下屋が大きく軒先が長い時やスペイン風のデザインにする時、純和風にするときなどは重量瓦が有効です。3つ目は値段です。値段的には軽量瓦の方が安いのが特徴です。勿論、安いのが悪いわけではなく、スレート系の瓦は完全に工業化できているということと大手の建材メーカー(電工の他に有名なのはクボタのコロニアル)が競争した事による市場原理で安くなったのです。
では、富士スレートさんの瓦が強度的に見て特別、優秀なのかというとそういう訳ではありません。FRCというのはカーボン(炭素)をガラス繊維状(ちなみにガラスの主成分はケイ素、化学的にみると似たような性質)にしてそれを混ぜることで単なるセメント平板瓦(積水化学が得意な瓦)より強度を出し、それによりR形状を軽量瓦で可能にした物です。ただ、瓦の劣化強度で一番重要なのは表面の塗装ですがフッ素コーティングは最近当たり前のように出てきています。ただ、フッ素コーティングをしていても塗装の維持は大体、10年~15年といわれています。
それに対して補修用に各社から施工後に塗れる塗料が出ています。ですから、富士スレートさんの瓦は最初に説明した軽量瓦でありながら重量瓦のようなデザインを持っているというのが特徴です。あとはお値段次第ですがこれは施工会社によっても出し値が違うでしょうから何とも言えませんが一般的には電工の方が安いと思います。
どの材質がよいかといわれると難しいのですが私はhipoさんが選ばれているような種類の瓦の中では東洋瓦のS型素焼き瓦という商品が好きなのですがこれは重量瓦です。ですから構造的に家を丈夫に造らないといけないのですが塗装品ではないので塗装劣化を心配する必要性はありません。
と、いうわけで材質よりも建物のデザインにあったまた街並みにあった、お好みのデザインの屋根材を使用するのが良いと思います。
お礼
解りやすいアドバイスをありがとうございます。 早速東洋瓦のS型素焼き瓦も調べてみて検討させて頂きます。ただ、新築の家は軽量鉄骨なので、重量瓦は無理かもしれないので、一度ハウスメーカーに確認してみます。
補足
フルベストアレナとエアルーフフレンチでは強度及び耐候性には差が無く金額とデザインで考えた方が良いのでしょうか? ちなみに、フルベストアレナとエアルーフフレンチでは3階の床面積が60m2位で約40万円の差額です。 度々申し訳有りませんが、教えて頂けますか? よろしくお願いします。