世界初のウイルスは1986年、パキスタンのプログラマーが作った通称「パキスタン・ブレイン」だと言われています。
症状はかなり悪質なもので、感染したフロッピーのデータをすべて削除してしまい、「ウイルスに注意。ワクチンのご用達は当社に」とパキスタンのソフトハウス会社名と電話番号が表示される、というもの。
アメリカを中心に1988年頃まで猛威をふるいました。
「コンピューター・ウイルス」という名前自体は、実物の出現からさかのぼること2年、1984年にF.コーエンという博士がアメリカのセキュリティ学会で、コンピュータのメモリに不正に常駐し、障害を引き起こすプログラムの可能性を示唆したことに始まっています。
日本では、1988年頃からウイルスの報道が目立つようになります。
以下は手元にある記事から。体系的なものではありませんが。
▼アメリカの地方新聞社の記者用コンピュータに「パキスタン・ブレイン」(と思われる)ウイルスが感染、100枚以上のデータフロッピーが被害を受け、記事を読み出せなくなっていた(朝日新聞1988.5.20夕刊)
▼2月、米パソコン通信最大手(当時)CompuServeのライブラリにウイルスが登録、いたずらメッセージを表示するだけで実害はなし。当時米国ではすでにワクチンとウイルスのいたちごっこが始まっており、企業や個人も積極的に対策に乗り出していたことがわかる(同1988.6.29夕刊)
▼米航空宇宙局(NASA)、環境保護局(EPA)のパソコンに相次いでウイルスが侵入、データ破壊の実害を受ける(同1988.7.8夕刊)
お礼
詳細な情報がたくさん載っているページでしたね。検索能力がいまいちだったみたいで、見つけられなかったです(T_T)。 しかしこんなに種類が多岐にわたると、ユーザー側のウイルス対策も、漠然とワクチンソフトの開発を待つだけでなく、自分自身でもかなり勉強しておかないといけないんですね…。 質問の文章中にあげた上司のPCは、近々異動が決まっていてファイルのバックアップを取っていたので、データを全て消去されても何とか復活できていました。ある意味ラッキーでしたね。私も気をつけることにします!! とても勉強になりました。ありがとうございました!