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勢至菩薩について。
午年の守護本尊って勢至菩薩ですか? あと勢至菩薩を検索すると、座ってたり、立ってたり、ポーズが違ってたり、手が四本あったりといろいろなのがでてくるんですが、どれが本物ですか? これが勢至菩薩だ!っていうのはあるんですか?
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maotarouさんの説明で充分と思われるのですが、若干の補足をさせてください。 仏様のお姿というのは、きちんと決っていて、お経の中の「経軌」とよばれる箇所に書いてあります(儀軌ともいいます)。今手元にその抜粋しかないのですが、それによると、「智慧第1の菩薩」であり「頭上に宝瓶を載せ、そこから発する光は仏の功徳を表す様々な光景を映し出している」そうです。別のお経には「結跏趺座(両足とも腿の上にのせる座り方、かなり痛い)し、左手を左の腿に置き、右手は胸の前で掌を上に向け、薬指と親指をくっつける、他の指は伸ばす」。また別のお経には、「左手に蓮の花を持っている」とあります。また、来迎阿弥陀(阿弥陀さまが死者を西方浄土に連れてくるため、わざわざ迎えに来てくれること)にも観音さまと一緒に、阿弥陀さまに随行してくれるのですが、その時のお姿は合掌しています(ちなみに観音さまは、死者用の蓮の花を両手で持っています)。 仏さまのお姿や持っているものは、その仏さまがどんなことができるかを示しているのはご存知かと思います。つまり、勢至さまが、いろいろお姿が違うのは、このお経(や役割)の中では、勢至さまはこういうことができる仏さまだぞということを表しているんです。私らだってそうでしょう、車が運転できたり、楽器ができたり、いろんな姿を持ってますよね。 実は、この辺が仏教の懐の深さで、勢至さまの相棒である観音さまなぞは、救済する相手に合わせてその身をどんな風にも替えられることになっています(応現身という)。本当のお姿、なんてあんまり意味がないんですね。仏像だって、聞いたことがおありかも知れないけれど、釈迦の死後、だいぶたって、ギリシア辺りの彫刻をまねて人の形にしてみたのが始まりで、それまでは、彫刻などでも、お釈迦さまのいるべきところは、智慧をあらわす法輪がきざんであったそうです。つまり、変幻自在すぎて、どこにもその功徳が行き届いていて、なにか具体的なものでなんか表せなかったんでしょうね、信者としては。 講釈が長くなりました。すいません。でも、そうはいっても仏像を見てこれは何様、とわかったほうがたのしい。吉川弘文館という出版社から出ている『仏像図典』は、多くの仏さまを網羅して、さっき書いた「経軌」の抜粋も載ってたりして、「仏さまのお姿」を調べるには最適の本です。ちょっと高いかもしれないけど、図書館ででも見てください。 ながながと失礼。ご参考になれば幸いです。
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- maotarou
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こんにちは、私も午年ですが、確か勢至菩薩でした。 勢至菩薩ですが、ポーズはいろいろあります。座っているものも立っているものもありますし。合掌していたり、蓮華を持っていたりイロイロです。(手が4本というのはあまり見たことありませんが、密教系だったらあるのかも・・) 最大の特徴としては、 化仏(額のあたりに付いている仏。菩薩は大抵つけている)を付けていなくて、代わりに水瓶をつけています。水瓶を付けていれば大抵勢至です。 あと、セットで飾られる仏像にポイントがあります。(勢至は守護本尊として祀られる以外は独立像はあまりありません) 勢至菩薩は観音菩薩とともに阿弥陀如来の脇侍をつとめることに決まっています。ですから、3体の仏像が並んでいて、真ん中が阿弥陀如来だったら、向かって左が勢至菩薩です。(右が観音菩薩) 「阿弥陀如来 脇侍」で検索すると勢至菩薩はかなり引っかかってくると思います。 像様のポイントを知りたい時は「歴史散歩事典」(山川出版)か「仏像鑑賞の基礎知識」(ちょっと出版社は忘れてしまいました。いくつかの出版社が似たものを出していると思います。)を読むと良いと思います。