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清水義範さんの「冴子」
先日、清水義範さんの作品集「永遠のジャック&ベティ」を読んだのですが、その中に収録されていた「冴子」という作品でどうしてもわからない部分があります。 主人公の男性が、日記に時々「×8」とか「×11」とかいう数字を書き込むのですが、あれはどういう意味なのでしょう? 何度読み返しても何のことか分からなくて、すっきりしないのです・・・。 この数字の示すものがお分かりの方は教えてください・・・。
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自慰の回数ではないかと思います。 たしか、日記に自慰の回数を記していた作家がいたと思います。そのパロディではないでしょうか?
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主人公は老人であり、自慰の回数だとするには無理がありますね。 ただ、日記の内容は若い女性によって精神的な刺激を受ける事が主になっています。息子の嫁に色気を感じたり、テレビタレントに惹かれたり、銀行のおねえさんに好感を持ったり、ついには羞恥心や倫理観が崩壊してきてエロビデオを堂々と観賞したり息子の嫁の入浴を覗いて憚らなくなります。 後半に進むにつれ、性的な思考や行動が大胆になると共に×(丸数字)の数も大きくなってます。つまりはその日に感じた性的な刺激を数字で表しているのだと思います。最後が数字が小さくなってますが、これは息子の嫁の自分に対する気持ちについて不安が生まれた為でしょう。 日記には、自分にしか解らない秘密の暗号や記号を使ったりしますが、日々マンネリのリタイヤ老人の心のなかで、その日の思い出として重要でありなおかつ文字にする事が憚られるのは性的にどの程度興奮したか、という事であったのであろうと思われます。文章では正当化しようとしていますが、やはり若い女の姿に性的な刺激を受けた事は重要事項であり、その日どの程度興奮したのかは、なんらかの形で記録しておきたい事柄だったのだと思います。 まあ、本人にしか解らない暗号、として書かれているものですから推測でしかありません。清水義範さんも、そういう日記のパスティーシュをやったわけですから、「何を表しているか」は「おそらく~だろう」くらいのボヤケ加減のほうが本意なのではないでしょうか。
お礼
ありがとうございます。 いろいろな解釈があるんですね~。 私は何回読み直しても、なんのことかさっぱり見当がつきませんでした・・・。 「ビデオを見た日は数字が大きい」といったことから、性的な何かだろうか、というくらいまでしかわかりませんでした。 ご意見、大変参考になりました。
お礼
そーなんですか!! そういえば、この「冴子」はだれかの作品ののパロディって聞きましたけど(谷崎潤一郎か誰かの・・・)、そのあたりから来ているのでしょうか・・・なるほど・・・。 ありがとうございます。胸のつかえが下りた気がします♪