「通夜や葬式,法事は一切しないでほしい」ときちんと家族に伝えておかず,ただ,遺言状に書いておくだけでは,葬式などは執り行われるでしょう。
とにかく,人が死ぬとその家族は,悲しみと葬式の準備で遺言状どころではありません。
「私が死んだら,すぐにこの書状を読め」と家族に伝えておかなければ,遺言状を開くのは葬式が終わった後になってしまうでしょう。
「遺言状」と表書きがしてあれば,遺産のことが書かれていると思ってしまいます。また,その遺言状が封筒などに入れられており,封がしてあれば,家庭裁判所で開封しなければなりませんから,確実にその遺言状を読むのは,葬式より後ということになります。
きちんと家族と話し合っておく必要があると思います。
かの親鸞聖人は「私が死んだら亡骸を賀茂川に流して,魚の餌にしてくれ。」とおっしゃったそうですが,弟子達は盛大な葬式をして荼毘に付して埋葬しました。
葬式などは,遺された者のためにするものですから。