こんにちは。以前、少しだけ芝居をやっていた者です。質問されてから日数が経っていますが、まだ締め切られていないので、割り込みました。すみません。
TVドラマを制作する際、脚本制作の段階で考慮すべき要点の中に、「耳で聞くだけで多くの視聴者が理解できる台詞をできる限り選択すること」があります。
TVドラマは老若男女、色々な人が利用するという大前提の上で作られているからです。
方言に限らず、特定の人達にしか理解し難い用語、例えばネットの世界だけで通用する言葉を使った台詞を、TVドラマはいたずらに多用してない筈です。
もしも現実社会で使われている話し言葉(方言や発音も含め)をそのまま使ってドラマを作れば、ある意味リアリティは出るかもしれませんが、TVを楽しみたいと思って利用している多くの人達の中で、ごく一部の人のみしか台詞が聞き取れない、意味が分からない、という弊害が生じ、結果、肝心のドラマの筋が理解できないという弊害が起きてしまいます。そして、その分かりづらい台詞をしゃべっている役者さんについては、「この役者、何をしゃべってるのか全然わからないな、下手だなぁ」という悪印象を残してしまうなんてことにまで影響が及ぶでしょう。
TVドラマを視聴する多くの人々に、できる限り楽しんでもらう最低条件として、より多くの方々が理解できる最大公約数的な言葉を用いた台詞(発音も含め)を使うこと、それは視聴率確保や制作費の問題と共に、現代TVドラマの宿命みたいなものではないでしょうか。
今後、デジタル放送が充実した暁には、もしかして、地方特有の伝統方言完全再現のみで制作されたTVドラマ(特に恋愛ドラマ面白そう!)なんてのがバンバン放送されたら、本当に楽しいと思います(^^)