元、指導員です。思いがけないご質問に驚きました。
確かに法律で決まっている訳ではありませんし、何らかの(目先の)都合で、そのように指導している教習所があっても不思議ではありませんが、あくまで基本は
「かかとを支点にアクセル」です。
やむを得ない事情で、かかとを浮かすこと(人)も例外的にはあります。
しかし、多少足が小さいとは言っても、通常はかかとを着けてのアクセル操作が十分可能です。
(本ご質問では足のサイズは関係ないようですね)
教習所の設備として、模擬運転装置を有する教習所であれば、実車での教習の前に「模擬運転教習」があり、その中の映像教材でも「かかとを着けてアクセル」との説明が繰り返し出て来ます。
模擬運転装置を有する教習所では、技能教習の1時限目に組み込まれているため、必ず体験することになります。
その時点で、プロ意識のある指導員(←ここが重要)ならば、アクセルを踏む際のかかとの位置や、足のウラのどの部分でアクセルを踏むのかなど、明らかに理解出来ていない場合には、ひとりひとりの足(+体格)に合わせて、実際に靴(足)を掴んで基本フォームを教えます。
ただし、模擬運転装置(高額です)の設置は義務ではないため、各教習所の方針(台所事情)によっては、1時限目から実車という所も少なくありません。
しかし、模擬運転教習の有る無しにかかわらず、本来なら早い段階でアクセルペダルの踏み方を指導員が確認すべき問題です。
(残念ながら、こだわらない指導員が多いのは事実でしょう…)
私の経験では、靴のサイズが20cm程度であれば、問題なくかかとを着けたアクセル操作が十分に可能ですが、上手く操作出来ないとすれば、座席の位置と運転姿勢にも問題があり、足のサイズだけでは片付けられません。
◆アクセルペダルの踏み方 (基本的な参考例)
◇(女性は初めのうち抵抗があるかも知れませんが)
右ヒザをある程度開きます。当然、つま先も右に傾きます。
アクセルペダルの(上下の)真ん中かもっと下を、親指で踏むような意識を持ちましょう。踏むポイントが上すぎると小刻みな調節が難しくなります。
必然的に小指側はペダルの右にはみ出し、斜めにペダルを踏む格好ですがそれでOKです。
◇右足が内股になって、つま先が左に傾き、小指側でアクセルペダルを踏むと操作しにくいと思われます。
その理由は、人体の構造(筋肉や関節)からも、内股で小指側での微妙なアクセルコントロールは、かなり難しい作業になるからです。
とっさの時に、ブレーキペダルに足を移しにくい原因にもなります。
(ただし、極端に内股の方は無理に矯正しない方が良いこともあります)
車外からは見えない訳ですから、女性でもヒザ(股)を開いて運転すると、滑らかなアクセルコントロールと素早いブレーキペダルへの移行が可能です。
※かかとをアクセルペダルの内側に置き、親指で踏むスタイルの方が脚の長さを有効に使えて、ドライビングポジションにほんの少し余裕が生まれます。
疑念を持たれた方は実際に試してみて下さい。
これもまた参考までに。
◆オートマチック車(AT車)のブレーキペダルの踏み方です。
◇速い速度からのブレーキングでは、かかとを着けずにブレーキペダルを踏みます。
(皆さんのおっしゃる通りです)
◇微速(超低速)~低速時、すなわち渋滞中や、狭路、車庫入れなど、止まることを目的としたブレーキングではなく、クリープ現象を抑えゆっくりとした速度作りの場合には、かかとを床に着けてブレーキペダルを踏んで構いません。
その方がコントロールしやすいはずです。
(勿論、かかとを着けなくともOKです)
つまり、使い分けをして良いということですね。
◆ワンポイントアドバイスです。
◇いつもより強めの制動力が必要な場合には、軽くハンドルを押しながらブレーキを踏んで下さい。
上体が安定すると、しっかりブレーキを踏むことができ、いつもより短い距離で止まれます。
(ハンドルが壊れるほど強く押す必要はありません)
ご質問の指導内容が現実に行われているとすれば、誤った教習だと思いますが、No.2さんの回答を拝見すると、残念ながら現実のようですね。
情報源は伏せて、全国指定自動車教習所連合会へ問い合わせてみようと思います。
長々と失礼いたしました。
お礼
ご回答ありがとうございます。 元指導員の専門家の方からのご回答、心強いです。 詳しい説明でとてもわかりやすかったです。 それにしても、わたしが話をしたという友達、 そこの娘さんも、うちの娘とは自動車学校は違いますが、 同時期に免許取得されています。 それでわたしもそんな話題を出したのですが、 そんな返事をされたということは 娘さんが、かかとをつけずにアクセル踏んでるってことなので 皆さんからの回答を教えてあげないといけないですね。