サラブレッドというのは人間が強い馬を作るために
交配したもので、生物学上サラブレッド種というものが
いるわけではありません。
サラブレッドは父系をたどっていくと必ず3頭の馬に
たどりつきます。つまりサラブレッドは血統がはっきりしていないと
ダメなわけです。ここで質問者さんの名前からシーパッションを調べると、
父はマグニテュード、その父はミルリーフ、さらに父は順に
ネヴァーベンド、ナスルーラ、ネアルコ、で母はシールッカー、
母父はミルグロリーで、母父の父はミルリーフ、母の母は
シーエクスプレスでアローエクスプレスの血統につながる
といった感じで、登録されているわけです。
で、質問のヒカルイマイですが、ヒカルイマイの5代前の母は
オーストラリアから輸入されたミラという馬です。
しかしこのミラという馬には血統証明がありませんでした。
アメリカやオーストラリアには当時、土着血脈の馬がおり、
戦前、戦後に馬が足りなくなったとき、輸入されることがありました。
しかし、これらの馬の子孫はどこかで血統証明がとぎれるため
サラ系と区別されました。ちなみに祖先がサラ系であっても
8代血統の分かる馬が交配されればサラブレッドとなります。
ヒカルイマイは2冠を取り、競争生活の後、種牡馬生活に入りますが、
どこかに血統証明がとぎれている馬の子供はやはりサラ系となり
あまり売れないことから、2冠馬であっても生産者サイドは
自分の持っている牝馬に対するヒカルイマイの交配には
積極的になりませんでした。現在、ダンスインザダークは
200頭以上と交配しています。産駒の数が多ければ、
活躍する馬が出てくる可能性も出てきます。活躍馬が
出ると、血統や成績のよい牝馬をつけることが多くなるので
さらに活躍馬がでる可能性が高くなる、といった感じで、
どんどん良い方向へ行きますが、ヒカルイマイの場合、
サラ系なので躊躇、産駒が少ない、活躍馬が出ない、
さらに産駒減少といった感じで、種牡馬生活は恵まれなかった
ということです。
最終的には九州に行き、ファンが作った「ヒカルイマイの会」が
余生をバックアップしたようです。
補足
おはようございます。 こんなに詳細な回答が得られるとは思ってもおらずとても感謝しています。 #2,#3さまにも同じように感謝しています。 申し訳ないのですが補足させていただきます。 今、競馬のレースには「サラ系3歳~」と名前がついています。 この「サラ系」には、「純粋なサラブレット」とヒカルイマイのような「サラ系」をまとめて表現しているのでしょうか??