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質問者が選んだベストアンサー
画像の印象から恐らくは「ミドリガメ(ミシシッピアカミミガメ)」だと思われますが…。 結論から言うと「条件次第で変動するので何日とは言えない」となりますね。質問者もご存知の通り、カメは言うまでもなく変温動物であり、周囲の気温変化によって自身の体温も変化してしまう動物種なので。気温が20℃を下回ると活性が下がり始め、15℃以下になるとかなり動きも鈍くなり、そうなるとカメの体内で変化が起きて体温が下がり、心拍数も1分間に1回以下にまで下がります。この様な冬眠状態になると、通常時とは全く異なるモードに入るため、最低でも4ヶ月間程度は余裕で長ければ半年以上も絶食可能な状態となります。 これとは違い通常の夏場の活動的な状態でのカメの場合、人間などもそうですが、あらゆる動物はただ起きて座っているだけでも生命維持活動にエネルギーを消費しますので。特に変温動物であるカメの場合は、気温が30℃近い夏場だとそれに合わせる形で体内での代謝活動も勝手に活性化して倍速モード状態となるため。かなり大量のエサを継続して摂取しないと、余り長くは持たずに餓死してしまう事になります。 つまりこれらの相関をまとめると… - 直前までの栄養状態。 - 絶食期間中の気温変化。 - その個体の細胞年齢。 ~の3つの条件が重要になって来ます。直前までに十分にエサを食べる事が出来たとして、その状態から絶食を開始すれば夏場であってもかなり長く持たせる事が可能だと思われます。しかしそれでも前述の通り、気温が高ければ高いほど体内の基礎代謝にかなりのエネルギー消費量を持って行かれますので。30℃を超える日が続く様であるならば1ヶ月くらいが限界では無いでしょうか。 また幼い個体だと内蔵なども未発達で体内に余剰栄養を溜め込めないので、余り長期間の絶食には耐えられないですが。老齢の個体であれば細胞年齢が老いているため、体内の基礎代謝量が少なくて済むのでかなりの省エネになり、その結果で時には驚くほどの長期間の絶食に耐える個体も現れて来ます。 - http://kanajinaomi.blog.fc2.com/blog-entry-262.html こちらのブログ主が飼育しているカメは絶食期間が半年になると記述されています。これも秋になって気温が下がり、カメの活性が下がったために起こる一種の代謝反応ですが、このカメは冬眠状態に入る訳でも無く、一応は目覚めた状態を維持しながらの絶食なので珍しい事例ですね。そしてこの個体はかなりの老齢である事が分かります。人間目線だと何となく老人よりも若者の方が体力ありそうで、絶食にも若い方が耐えられそうな気がしますが…こと爬虫類というかカメに関しては、老齢個体の方が色々と有利な事が多いみたいです。 また一般人感覚だと「カメは肉食」みたいなイメージを持たれている方も多いかと思いますが。実際の野生のカメの多くは雑食性で、しかも人間が思ってる以上に「草をたくさん食べている」ことが実際の調査で判明しています(外来種駆除で捕獲されたミドリガメの解剖調査で胃の内容物を調査した結果)。これは種類によっても傾向が大きく異なり、日本在来種のイシガメは9割型植物食ですが、外来種のミドリガメは肉食傾向が強めです。それでも割合的には半分以上が植物食で占められていますので、一見するとエサになりそうなモノが無い環境であっても、実際には池の中の水草などを多く食べている場合があります。 通常、イシガメもミドリガメも、卵から孵化して1年くらいは肉食メインで急成長し、その後は徐々に植物食の割合を増やして行きます。特にイシガメなんかは畑のイチゴやミニトマトなんかが好物みたいで、よく食べている現場が観察されています。飼育する時もトマトあげてる人は多いですね。 P.S. これは爬虫類あるあるなのですが、カメ以外の爬虫類では「満腹になって餓死する」という奇妙な現象が発生する事があります。前述の通りカメを含めた爬虫類は絶食には強い耐性を持ち、退庁が0cmを超える大型種であれば1ヶ月くらいの絶食は割と平気で耐えられます。ところがこれらの爬虫類を限界ギリギリまで絶食させた後、今度は好きなだけ食べさせてあげると…あらフシギ!満腹になったにも関わらず、その数日後には餓死してしまうのです。 これはどういう現象が起きているのかというと。限界ギリギリまで絶食させた後に幾ら栄養満点のエサをたくさん食べさせてあげたとしても、もうその時点では体内のエネルギー残量は完全にゼロになってしまっているため。 そうなってしまった後の状態から幾らエサを食べたとしても、それを消化して実際の栄養素として体内に吸収するまでの一連の代謝活動を行うためのエネルギーが既に残っていないので。幾らエサを食べて胃の中に詰め込んでも、それはもうただ食べ物を胃袋の中に詰め込んでいるだけで、消化されずに中に貯まるだけでいずれは腐敗してしまいます。 これも前述の様に外気温が大きく影響しますが…通常、25℃前後くらいの環境だと、爬虫類は食べたエサを消化吸収するまでの時間に速くても2~3日はかかるので。その分を逆算したタイミングで早めに食事を再開しないと、その後は幾ら食べたとしても手遅れになってしまいます…! ですので爬虫類は確かに長期間の絶食に耐える事は可能ですが…余りにも長期間に渡って絶食状態が続いてしまうと、ある時点を境に「もう後戻りが出来ない状態」になってしまいます。なので記録的には何ヶ月も絶食に成功出来たとしても、そこから再び食事を再開して元の健康な状態に戻れるかどうかはかなりの運が絡むリスキーな行為になりますので。例え絶食に強いと言っても、可能な限り絶食はしないに越したことは無いと思います。 ところが何故かカメだけは長期間の絶食を行った直後でも、通常時と変わらずにすぐに元の平常運転に戻れるという非常に特殊な生態を持っています。同じ爬虫類の仲間であっても、カメは異常とも言えるくらい長生きな種が多いのに比べて、トカゲやヘビはそこまで長命な種は余り居ないのもそこら辺の違いが関係していそうですが…まだまだカメの生態には謎が多いのです。
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- 神田 輝(@syunki1123)
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カメは絶食に強い生き物なので、5日程度であれば餌なしでも問題なく生きていくことができます。 カメの大きさにもよると思います。大きいカメの方が絶食には強いです。太っていれば1ヶ月くらいは何もたべずに平気にしています。
お礼
1ヶ月ですか。それは、随分、長いですね。いつも行く池には、そんなに食料になりそうな物が無いのに、いっぱい亀が生息しているので、不思議に思っておりました。ありがとうございました。
お礼
いやぁ…大変、驚きました。半年も絶食というのはアンビリーバボーです。それと、絶食後に満腹にさせると、直ぐに死ぬというのも、不思議ですね…というか、人間でも、そのような事例はありますね。戦争中、食べるものが無くて、ミイラのようになった兵隊が、助かっていきなり腹いっぱい食べて死んだ、という事例ですね。これは、人間も亀も結果ほ同じみたいですね。いやはや、不思議な亀の世界を覗かせていただきました。まことにありがとうございましたm(_ _)m
補足
追伸。この情報はコピペして、保存したいと思います^-^ (素晴らしい!)