どちらもかなりの近隣種ですので、これですという区別は難しいですね。
というのも寒椿には二種類の系統があり、現在の主流は本来の寒椿(中国原産)とサザンカの交雑種である「寒椿群」という系統が一般に流通しています。
交雑種ですのでどちらの血も流れていますのでますます見分けにくくなっているのは仕方がないことですね。
さらに「寒椿群」はサザンカの一種として認知されています。 これはその学名からも理解できます。
「Camellia sasanqua」です。
この寒椿群はすべて立ち性(椿系)で通称はあなたがいうように立ち寒椿と言われています。 その品種の一つに「勘次郎」があります。
一方、中国原産の「カンツバキ」は学名を「Camellia hiemalis」という冬咲きという名が学名についているとおり
冬咲きで、その特徴は矮性であることです。
種類は少なく、主に「獅子頭」というものが出回っているようです。 さらにこの「獅子頭」が前述した「寒椿群」のもとになったという複雑さがあります。
つまりサザンカもカンツバキも同じ仲間と認識したほうが間違いありません。 その違いはと言われれば、次のようにまとめることができます。
<花の咲く時期>
サザンカ→寒椿群(勘次郎)→カンツバキ(獅子頭)
*注意:サザンカにも春咲きが例外として存在します。
<樹木の特徴>
*サザンカ・寒椿群(立ち性、別名タチカンツバキ)
*カンツバキ(矮性)
<余談>
サザンカと椿(春咲きの一般種)との顕著な違いは「毛の有無」です。 サザンカにのみ子房と新葉の葉と枝に微毛があります。 これが見分け方ですね。
お礼
どうもありがとうございます。 専門の業者の人に聞いてもよく分からなかったのですが、ここまで説明していただけると助かります。 また何かあったらよろしくお願いします。