chasharinさん、こんばんは。
昨年の秋まで10年以上にわたりユーゴスラビアの独裁者として君臨し続けてきたスラボダン・ミロシェビッチ前大統領は、東西の冷戦終結後,ユーゴで勃発した民族紛争の中で、過激なセルビア民族主義指導者として民族純化作戦を指揮してきました。
彼が今回国連が設置した旧ユーゴ戦犯国際法廷から起訴されているのは、1991年から1999年にかけて、コソボ自治州で多数派のアルバニア系住民を弾圧、三分の一に当たる約74万人を殺害したためとされています。
ユーゴは東西冷戦の中、建国の父チトーのもと、当時のソビエト連邦との間に一定の距離を置いたユーゴ独自の社会主義路線を歩み、セルビア人、クロアチア人、スロベニア人,ボスニア人,マケドニア人などの多民族で構成されながら、治安も比較的安定し民族問題なども表沙汰にならない国でしたが,1980年代後半に東西冷戦の時代が幕を降ろすと、ユーゴスラビアという連邦国家からクロアチア、スロベニアが相次いで独立を宣言し、ユーゴでも民族主義のうねりが顕著になり始めました。そこに登場したのが過激なセルビア民族主義を掲げるミロシェビッチだったのです。
今回は国家元首経験者が、初めて戦犯国際法廷に立たされるということで。世界中から注目されています。
では、失礼いたします。
お礼
授業の先生の話では全然分からなかったのですが、この説明でよく分かりました。有難うございました。