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色褪せないSF映画の条件ってなんでしょうか?
以前、特撮の凄い映画、とか面白いSF、といった事で皆さんに色々教えて頂いたものです。 御紹介頂いた映画でレンタル出来たものはあらかた見たのですが、それで感じるところがありました。 その映画が公開された当時は画期的な着想であったり驚異の映像であったりしたのかもしれませんが、今現在初めてその映画を見る人には価値がわからないのではないか、という事です。名作の誉れ高い映画も私にはすこしも面白くなく、陳腐で退屈に感じてしまうものが多くありました。公開当時に見た人には思い入れがあって今見ても感動があるのかもしれませんが、私には新作のSF映画のほうが断然インパクトがあります。 風化しない、陳腐にならない、時代を超えて凄いSFというのは存在するのでしょうか。そんな作品で具体的なものがあれば教えて頂きたく、また、御考えなども聞かせて頂きたいと思っております。宜しくお願いします。
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SFにおいては、物語の基本設定とか科学的考証といった、土台となる部分がしっかりしているってのが名作の条件かもしれません。 「猿の惑星」にしろ「2001年宇宙の旅」にしろ、あるいは「スターウォーズ」にしても、ストーリーとかSFX以前に、物語の土台となる部分がしっかりしていて、それが逆にストーリーに深みを与えています。 「2001年」における無重力の描き方なんか、まさにその典型なんじゃないでしょうか。 冒頭のペンがくるくる回りながら空中を漂うシーン。このシーン一つで「これはSF作品なんだぞ」って主張していて、かつ作品のリアリティに大きく貢献しています。 逆にこういった細かい部分をおろそかにしている映画は、SFとしてはイマイチかなって思います。 重力の描き方がなっていないって点においてはかなりの数のSF作品が該当しますが、最近見た映画の中から選ぶとすれば、「アルマゲドン」でしょうか。 高々小惑星くらいのちんけな天体に、何で地球上と同程度の重力が働いてるねんっ、って突っ込みませんでした? 僕は突っ込みました(^^; 高々数十km/hに加速しただけで、どうして1Gから離脱速度にまで達してしまうねんっ、って思いませんでした? 地球の命運のかかったクライマックスに当たる重要な場面で、この手のリアリティを損なうようなシーンがあるのは結構致命的でしたね。 ストーリーに着目すれば結構いい映画だと思うんですが、この一点が映画のリアルさを大きく損なってしまっているため、僕的にはアルマゲドンはB級映画って扱いになってしまっています。 多少の映画的ウソはあってもいいかとは思いますが、そのウソがストーリーにまで関わってしまうのは考え物ですよね。 特に最近の映画は映像がリアルなんで、ちょっとした不自然さがひときわ際立ってしまうように思います。 あと、SFに限らず、名作と呼ばれる作品は何度見ても面白いですね。1度目より2度目、2度目より3度目の方が面白く、見る度に何かしら発見があるってのが、時代を超える映画の条件なんだと思います。 どれだけ映像が凄くても、2回見たら飽きる映画は、名作とは呼べないです。 あ、あと、昔と今とでは、「映画の見方」が異なってきています。 今は丁度CG技術の成長期に当たっていて、「次世代のCGを見せる」ってことが大作系の映画の大きな目的になっています。僕も含めて、高度なCGと立体音響で攻められると、それ以外の部分はどうであれ、とにかく「凄げぇ!!」ってなっちゃいますもんね。 この点においては、凄げぇCGが使えない昔の映画は不利かもしれませんね。 ただ、この流れはもうすぐ終わると思います。もうじき、ハイパーリアリスティックなCGを作っても「普通」としか見られない世が来ます。 そうなったときに問われるのは「凄いCGを使ってるか」ではなく、「映像として美しいか」って部分になってくると思うのです。 そうなったときに再び古典的名作を鑑賞すれば、絶対に新たな発見がある、と思いますよ
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>ピーター・フォンダの娘ですよね? あの・・・ヘンリー・フォンダの娘です。ピーターは弟。 「バーバレラ」、考えてみればエッチなSFというのは、ある意味では時を超えるかもしれないですな、はは。あ、映画が風化しないというよりも、私のスケベ心が風化しないだけか(笑)。願わくば、ビデオやDVDのパッケージを、最初のリバイバル時のイラストでなく、初公開時のポスターのイラストにしてほしいんですけど・・・。
お礼
benjaminさん、毎度お世話になります。 あ、ヘンリー・フォンダですね!そうそう。指摘を受けてはじめてスッキリ思い出します。 記憶がいい加減でお恥ずかしい。 あの有名俳優の娘が、という思いは相変わらずです。 初公開当時のポスター、というのを知らなくて残念ですが、benjaminさんの知識の豊かさには毎度の事ながら感心してしまいます。 近作SFにはあまり関心をお持ちではないのかな、という気もしておりますが私の質問のレベルが低すぎるせい、と反省もしております。 >私のスケベ心が風化しないだけか(笑) のコメント、嬉しかったです。つまんないことをいっていると怒られそうで畏れ多かったのが少し身近に感じられるようになりました。 ありがとうございました。
補足
この場をお借りして御回答頂いた皆様にお礼を申し上げたいと思います。 たくさんの御回答を頂き、沢山の発見をさせて頂きました。 映画というものがよく解っていない私ですから、お気を悪くなされた方がおられたかもしれませんが、他意はありませんので悪しからずご了承くださいますようお願い致します。 貴重な御意見ばかりで、ポイントの発行という事が非常に難しくなってしまいました。ほんとうにどうしたものか考え込んでしまったのですが、今回は私が一番納得した御意見という事で決めさせて頂きました。 「アルマゲドン」での細かい設定や描写のいい加減さを例にあげて、そういう雑さは命取りだと教えて下さった御意見には大いに納得させられました。SFXやCGが凄いのでごまかされてしまいがちですが、そんな特撮に価値が無くなると御都合主義的なウソが目立つ作品は陳腐なものに成り下がってしまいます。 また、SF的アイデアだけにとどまらず、その状況の中にいる人間をリアルに描く事が作品価値を高める要素だとも思いました。SF的テーマの元での人間というものを真面目に描写する姿勢がなければ、ただのアクション映画や恋愛映画、オカルト映画になってしまうのではないか、という思いに至った次第です。 皆様、どうもありがとうございました。
- sattin
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あまり難しい事はわからないですけど。SF好きとして。 私もガタカ大好きです。 でも、何度もみたのは 時計仕掛けのオレンジ (一応SFジャンルですね。。) バーバレラ (特撮のレベルでは陳腐かもしれませんが) の二点。SF売りではないものです。 あと、映画ではないんですが、スティーブンキング原作で海外のテレビドラマで「ランゴリアーズ」はすごいです。こないだツタヤで見たのでSF好きなら一度観てください!ひきこまれますよ。
お礼
sattinさん、御回答ありがとうございます。 時計仕掛けのオレンジって、そういえば古臭さを感じずに見れましたね。先入観はいろいろあったのですが、思いのほか分りやすい映画だと感じました。もっと抽象的な観念的な映画かと思ってたんですよ。パッケージでザインとかのイメージで。かなり面白かったです。また見てみたい映画のひとつですね。ああいう治療法、ほんとにやったら映画の通りの効果があるのかとても興味があります。 バーバレラ!まさかこれが出てくるとは!という感じです。実は私も結構面白かったのでした。特撮はハナから売りではなかったのでしょうし、あれはあれで味があってよいものだと思います。主演はジェーン・フォンダではなかったでしょうか。私の勘違いかもしれませんが、ピーター・フォンダの娘ですよね?私はそのように思い込んでいますので、あのセクシーな衣装やエロチックなストーリーにはかなり驚きました。退屈せずに見れたというのは、やはり時代を超えた何かがあるのかな。もしかしてスケベ心?? ランゴリアーズはまだ見てません。テレビドラマのビデオですか。外国は凄いですね。映画は勿論、テレビドラマも質が高いものが多いです。是非見てみます。 御紹介、ありがとうございました。
- homicide
- ベストアンサー率12% (1/8)
ブレードランナーは原作の味が極端に薄まってたからね…
お礼
御回答頂きましてありがとうございます。 原作の味は映画にうまく生かされていなかったのですか。原作を読んでないもので残念ですが、私は映画だけでもいろいろ考えてしまいました。原作はさらに素晴らしい、ということにしておきたいと思います。はは。 映画で解らなかったのが、なんでずっと雨が降ってるんだろう、ということですが、ま、キリがないですね。
- hirokee19
- ベストアンサー率0% (0/3)
2001年宇宙の旅 これで決まりです。これぞズバリではないでしょうか?
お礼
御回答、ありがとうございます。 やっぱり「2001年宇宙の旅 」ですか。価値はリアリティーなんですかね。 哲学とかいうことだったら「ブレードランナー」のほうが深いように感じてしまいますが。
- nakaG
- ベストアンサー率25% (42/165)
う~ん!「2001年・・・・」を理解することは、当時も今も難しいでしょうね。私はあの映画は理解するものではなく体験するものと思っています。可能ならシネラマ映画館を一人で借り切って、非常灯も足元灯も無くして見るべきだと思います。あの映画に関してはレンタルビデオでの追体験は不可能でしょう。それとクラシック音楽との相性が悪いのなら、アレックス・ノースがちゃんと作っていた「2001年・・・」のサントラNG盤でトライしてみては? http://home8.highway.ne.jp/nfuna/movie/text/m_sf_f_50.html#2001_legendary 過去の特撮の全てがCGの登場によって古臭くなったとも思いません。「スター・ウォーズ」第一作の市場の場面で出てきたトカゲの化物の乗物は後にCGに差換えられましたが、オリジナルの方がずっとリアリティがありました。 「エイリアン」第一作の着陸シーンで使われる機器のディスプレイの船体CG、卵のコロニーのドライアイスとレーザー光線は当時は見た事も無い画面だったので新鮮でしたが時代が追着くのが早かったですね。「ブレードランナー」のデジカメも当時はありませんでした。 1933年の「オズの魔法使い」の鳥人が空から犬をさらっていくシーンはどうやって撮ったかわかりません。 レイ・ハリーハウゼンのダイナメーションも凄い技術だと思います。「ジュラシック・・・」も彼の動きのアドバイスがなければ実現しなかったと言います。 でも「2001年・・・」は何万年もの人類の歴史を描いているので、ノロくはないと思いますよ。あの映画の題名は最初は「Odyssey」ではなく「Journey」だったの知ってます?製作途中で変更になったのです。叙事詩ですから。 纏まらないですが、「2001年・・・・」は何度か見た方が良いと思いますよ。SF的なものだけで考えれば、よりアーサー・C・クラーク的な「2010年」の方が判り易いと思いますが「2001年・・・」の深さはSF的先見性、SFXの凄さを抜いても、これを越えた映画は今のところないと思いますよ。 オーソン・ウェルズが20代に映画処女作「市民ケーン」を作った後、死ぬまでこれを越える作品ができなかったのにも似てるかな? う~ん!益々、纏らなくなったなあ・・・・・。
お礼
nakaGさん、御回答ありがとうございます。 大変興味深い情報を頂きまして、おかげさまですこし視野がひらけた思いです。 「2001年・・・」は映画館の大画面と音響で観賞するべき、ですか。なるほど、そういう要素がある事はすっかり忘れてました。雑事雑音から隔離されて完全に没頭できる環境というのも必要かもしれないですね。 「2001年・・・」をビデオで見た後、楽しめなかった理由が気になって本を読んだりもして見たのですが、とにかくすばらしい、といったものか、哲学的な深い意味がある、とかいった感想が多くて、ほんまかいな、という気もしていたのでした。あれはSFとしてではなくて叙事詩として詩を観賞するように見るべきものなのですかね。まあ、それとしても、猿(人類の起源?)のシーンにしても、宇宙空間のシーンにしても、「クドい!言いたい事はもうわかった!」と思ってしまうのは感性の問題のようにも思えます。鑑賞の環境を整えると感じ方も変わってくるのでしょうか。 まあ、つまらなく感じたまま、というのも損しているような気分なので、「ブッ壊れバージョン」のBGMで是非また体験してみようと思います。シネラマ館の貸切はむずかしいので、せめて室内照明を暗くして静かな夜中に、ということで妥協してやってみます。 「市民ケーン」は構成も画期的なら演技もカメラワークも素晴らしい、ラストシーンに凝縮された謎解きも見事、という作品ですし、見ていればスッキリ理解できる万人が認める名作だと思います。その後、新聞社から睨まれたりして、諸々の理由からオーソン・ウェルズが自在に製作できなかったのもわかるような気がします。理解できないわかりにくさというものがありませんので「2001年・・・」とはタイプが違うように感じますがどうなんでしょうか。 > SF的先見性、SFXの凄さを抜いても > 理解することは、当時も今も難しい にもかかわらず、素晴らしいと思わせる要素というのは、うーん、わかるような、わからないような・・・。映像美?音楽との融合? 芸術的価値というのはそういうものかもしれないですが、なんだか釈然としない気もしてしまいます。
>人が「名作」というときには、それが当時名作と呼ばれた、という意味で、必ずしも「今見ても名作」ということをいっているわけではないのですね。 というよりも、これが自分にとって(初めて見た当時も今も)「名作」である、vitamin-powerさんにもぜひ見てもらいたい、(願わくば)同じように感じてもらえればなお嬉しい、という思いなんでしょう。 「映画が時代の産物」といった書き方をしたのはもう一つ理由があって、それは、その時代の作品はその時代の人のもの、といった考え方をもっているからです。世代を超えて愛される作品もあり、そしてそれはとても素晴らしいことですが、自分が生まれる前の作品をいくら面白いと思っても、そこに描かれた風俗とかを理解しているとは言い難い。勉強して理解することは出来るかもしれないけれど、それを肌で感じることが出来たリアルタイマーと、同じように体験することは出来ないんじゃないかと思うのです。それと逆のことは現在の作品にもいえることです。ましてや、自分が一番感覚的に鋭敏だった時期(私の場合、それは学生時代ということになりますが)だったからこそ感じられた面白さ、センスというものもありますしね。 「おすすめ映画は?」のような質問に対して、私はその人の嗜好とかが分らない場合は、あまり答えないようにしておりますが、自分が一番好きな作品というのは、自分のパーソナルな思いと密接に絡んでいることが多く、それを誰もが同じように感じてもらえるとは限らないこと、またあまり表に出さずにそっとしておきたいような気持ちもあったりして(笑)、かえって紹介しない場合が結構あります。vitamin-powerさんにお勧めしたものは、「○×」が好きなら、こういうのも見てみるといかがでしょう、もしこれが気に入ればこういうのもありますよ、それとは別のこんなタイプのものもありますが、といった紹介をしたつもりです。それとて、やっぱり「自信なし」ですよね。 ただ、これから10年後、20年後に、今vitamin-powerさんが見て少々かったるいと思った旧作と、現在とてもインパクトを感じるという新作を、見比べてみるとどう感じるかというのも一興ではありますね(^^)。
お礼
benjaminさん、度々ありがとうございます。 名作、という事については大変良くわかりました。一般的評価としての名作という場合と、個人的な、パーソナルな思い入れを持った名作という場合がありますよね。「一般的評価としての名作」の場合にも個人的な評価の集積と言えるのかもしれませんが、やはり作品に出合った時代やタイミングなどが重要な要素なのだろうと思います。 10年後、20年後に自分で再確認する、というのは興味深いです。「燃えよ!ドラゴン」なんかを今見ると、感動よりは懐かしさですが、SFだとどうなのでしょうかね。 過去の作品から順を追って体験してこられた方と、そういう下地が無い者とでは、同じ新作SFを見るにつけても、視点が違うというか、感じ方が違うようにも思うのですが、そのへんはどうなのでしょうか。「名作と思う作品」という問いかけをした場合、鑑賞歴が長いほど旧作を上げられる方が多いように思うのですが、新作にはそれらを超えるインパクトが無いのでしょうか。 個人的には「ガタカ」や「ミッショントゥマーズ」、「スフィア」(これは結末にちょっとケチをつけたいのですが)などは「不朽の名作」の素質十分と感じていますが、これらの作品についてbenjaminさんがどのような感想を持っておられるのかとても興味があります。お時間など、御都合がつきましたら是非またお聞かせ頂きたいと思っております。今回の質問で私が知りたかったのは、そういう事なのかも知れないと感じてきました。
もともとSFを格下にみていたのですが、「惑星ソラリス」がきっかけで自分の中でランクアップしました。'72年制作のこの作品を見たのは'92年か'93年だったと思いますが、やはり時代性に由来するギャップを感じました。が、 SF→宇宙(ブラフマン)→内的宇宙(アートマン)→精神世界 という思考パターンを巡らせると、「時代を超えている」と感じました。 そもそもSFって最先端の科学が人間の内面に入り込むという特徴があるように思いませんか?宇宙物理学の果てにある神秘主義的な世界観とか。SFの「F」の部分の重要なファクターになっていると思うんですが、僕だけかな?最近の映画では「π(パイ)」という作品がこのへんを扱って小ヒットしましたが、制作費5、600万円のインディ映画だったので、驚くような映像技術とかは使われていません(そのかわり最小限の技術で最大限の効果を出しているように感じます)。 多くの人が僕と同じように感じていると仮定すると「2001」にも「時代を超えている」要素があるのではないか、と思います(正直に告白いたしますと僕も「2001」では途中30分ほど寝ていました)。
お礼
pittariさん、御回答頂きましてありがとうございます。 「惑星ソラリス」は私も最近見ました。感想も pittariさんに同感です。 異星や異空間、未来世界など、ただ単純に「そこはこういう世界ですよ」というだけでは食い足りない気がします。だからといって恋愛ドラマやアクション活劇を付け加えるだけでは本質が別のジャンルの映画になってしまいます。その環境・シチュエーションなら人はこうなるだろう、こういう行動をするだろう、こういう問題が起こるだろう、といった事を真面目に考えたストーリーでないと陳腐になってしまうと思うのです。 >そもそもSFって最先端の科学が人間の内面に入り込むという特徴があるように思いませんか? とおっしゃるのが同じ意味だと嬉しいです。 SFの名を借りたアクション映画やモンスターパニック映画、恋愛映画などが多いのには参ってしまうのですが、pittariさんの御回答にある「π(パイ)」は楽しめそうに思います。さっそくこれからレンタルしてこようと思ってます。 以下余談ですが・・ 最近話題の「A・I」もSFだと思ったら腹が立ちます。特撮ヒューマンドラマとして見てみるつもりですが、どうもスピルバーグというのはSFを撮る気はないようですね。友情とか愛情とかコミュニュケーションとか、そういう感動を誘いやすいテーマをSF仕立てで見せているだけのように思えてしまいます。もっとスゴイ人かと思ってたのに。
補足
「π(パイ)」を探してみましたが、レンタルショップではPPTだかPTIだか忘れましたが、メーカーから借りて置いてた商品で、現在返却してしまって置いていない、って言われてしまいました。ほかのお店を探してみるつもりでおりますが、途中経過ということで。 どうもありがとうございました。
- nayamuotoko
- ベストアンサー率42% (294/693)
SF映画というのは特殊な技術を用いて実際には存在しない、あるいはまだ実現できていない世界を映像にする事なのでどうしても舞台がSF=近未来などになるんです。私が意外と面白いと思った「スタ-シップトゥル-パ-ズ」はバグという昆虫と人類の戦争を描いた作品ですが、昆虫がリアルで動きも影の動きも非常によくできています。 このようにSFの対象が生き物か世界観か、どこに重点を置いているのかで作品の内容ががらりと変わります。 SFが陳腐な割には分かりやすくて面白い(60年代シンドバッドシリ-ズ等)、内容が分かりづらく全く面白くないがSFだけは凄いといった内容がその典型です。 「インデペンデンスデイ」のような爆発技術も素晴らしいです。 私も今まで色んな映画を観てきましたが、基本的に時代を超えて現代人に通用するSFは殆ど無いでしょう。何故なら現代人は目が肥えている上に限りなくSFの世界に近づいているという時代に生きているからです。ですから作り物はすぐに分かるし、それだけでネタを見抜いてしまうようで面白さが激減しますからね。SFは映像がウリですから作り物とすぐに分かってしまうのなら面白い訳がありません。観る価値もないでしょう。しょぼいSF程悲しいものはないですからね・・(ーー) しかし「2001年宇宙の旅」などは公開当時の人々にとってまさに驚異的だったんです。だがそれは当時まだ技術がなかったし、生活環境も今と違って不便でしたけど、それでも当時の世代の人々にとってSFはまさに夢の世界だったんです。 ですが、今の時代に生きる人達は生活もその当時とは比べ物にならないほど便利になったし、インタ-ネットや携帯電話、ロボットなど限りなくバ-チャルの世界へ移行しつつあります。そんな時代に生きている我々が昔のSFを観ても陳腐に思うのは当然なんです。 今のSF新作はかなり高度な技術を駆使してます。コンピュ-タのCG技術が登場してから映画概念が大きく変わりました。ですから勿論インパクトがあるでしょう。 でも「2001年宇宙の旅」は今では何とも思わないSFですが、今の新作SFも20年後には陳腐に感じると思いますよ。「2001年~」なども我々から見れば大した事ないですが、当時の人にとっては名作だったんです。もはや宇宙旅行も可能になりつつある今の時代も限りなくSFに近くなっています。 そんな私が今の時代に唯一通用すると思う映画は70年代のSFとして「エイリアン」などです。また、80年代になると「バックトゥザフュ-チャ-シリ-ズ」 世界3巨頭と言われる映画監督の最高峰とされる「スティ-ブンスピルバ-グ」「ロバ-トゼメキス」「ジェ-ムズキャメロン」他にも「リドリ-スコット」「ジョ-ジル-カス」など、現代の名監督と言われる人達はその技術も凄いです。 90年代からは既に今の時代にも十分通用するSFが沢山ありますから要は好みの問題でしょうね。「ジュラシックパ-ク(ロストワ-ルド)」も公開当時は驚異的な映像だったんですから。 そして今では基本的に宇宙を舞台にしたものがウケが良さそうですね。やはりその時代背景も影響してるんだと思います。 何か能書きばかりたれてうんざりしてきたところでしょうが、以上が私のこれまでの映画観賞による感想です。 あくまでも当時の名作は話(内容)が名作だったと言う事です、決して技術が名作だと言う事ではありませんから。 一度「アラビアンナイト」を観てみてはいかがですか? 面白かったです。紫のパッケ-ジなので見つけやすいでしょうから。 では、さようなら。
お礼
御回答、ありがとうございます。 内容が大事、というのはその通りですよね。 「スタ-シップトゥル-パ-ズ」は私も見ましたが、CGの技術は素晴らしいと感じたものの、主人公のキャンパスライフや友人関係、家庭事情など、つまらない要素を詰め込み過ぎた為にストーリー展開が強引で不自然になっていると思いました。勝手に異星まで出かけていってネイティブの生物を虐殺するだけの物語だと思いますし、スクールメイトが揃って若くして軍の中枢にいるのも不自然です。関心を持って見れるSF的要素があまり無いのではないでしょうか。「ガタカ」なんか、特撮は目を引くものはありませんがとても良く出来たSFだと思います。CGや特撮に頼り過ぎたSFというのは寿命が短いのかもしれませんね。
個人的な考えになりますが、面白さが色褪せないSF映画というのは、その基となるワン・アイディアでもなく、特撮でもなく、お話(脚本)が面白い映画しかないのではないかと思います。特撮も含めた、広義のアクションの画というのはエスカレートするだけですから、「スター・ウォーズ」のように修正を加えないと、3部作、あるいは4部作を並べたときに、時代の差が露呈します。これは80年代に出ていたCDをラジオプレイしたときに、今のCDと比べたときに、どうしても音圧が低くなる、リマスターせざるを得ないというのと似ています。 時を越えた名作というのは確かにありますが、そうそう沢山あるもんじゃありません。基本的には、私は映画は時代の産物だと思いますから、例えば1968年に傑作と呼ばれる作品があったとしても、それは基本的に「1968年(時点)の傑作」であります。それを当時評価した人たちは、リアルタイムで時代の風(とかセンス)を感じていた人なんですから、現在に至っても、その映画を語るときには、その時代の記憶とともにそれを語ります。世代が後の者からすると、その思いを貶めることも出来ずに、居心地の悪い思いをしてしまうこともままあります。私が「おすすめ映画は?」のような質問に殆ど「自信なし」で回答しているのは、これと無関係ではありません(この回答にしたところで、個人的な考えである以上同じです)。 vitamin-powerさんもビデオのパッケージを見て、まず「ああ、これは××年の作品なんだ」と思い、そのビデオを見て、(当時の現代ものだとしても)「ああ、やっぱり服が古いな、車が古いな、のんびりしてるな」と思うでしょう。その時点で、封切り当時の時代感などといったものからは、すでに離れてしまっているのですから、観終わって、これって本当に傑作と呼ばれてるの?と思ったとしても、その映画は「××年の傑作」に過ぎなかったんだということです。逆にいえば、時代と密着していればするほど、その作品は風化しやすい要素を多く抱えているともいえます。「××年の作品なのに」とか「今観ても」なんていうコピーが付くのは、(今とは技術面とかが全然違いますけど)それを前提に観て下さいねということです。 結局、時の風化に耐えうるものは、体を張ったスラップスティック・コメディだけかもしれません。あの「タイタニック」にしても、誤解を恐れずにいえば、お話を現代と絡めてしまったり、セリーヌ・ディオンを使ったりといった、余計な「保険」をかけたが為に、風化してしまう日もそう遠くはないのではないかと思っております。
お礼
benjaminさん、いつもありがとうございます。 なるほど、私は少し勘違いをしていたようです。人が「名作」というときには、それが当時名作と呼ばれた、という意味で、必ずしも「今見ても名作」ということをいっているわけではないのですね。benjaminさん程造詣の深い方が「映画は時代の産物」といわれるのにはとても説得力があります。見逃して何年も経って他の映画も沢山見た後では「名作」の当時の感動を味わう事は不可能なのかもしれませんね。 いつも適当に手にとってビデオを見てきたわけですが、傾向としてSFが気にいっていることに気がついて、より完成度の高い面白い作品が見たい、という動機からいろいろ質問させてもらったわけですが、人の勧める映画が必ずしも楽しめるものではない、という事の理由が良くわかりました。やはりイコールコンディションという意味で、近作に絞った方が求める作品を紹介してもらえる可能性が高いという事でしょうかね。
- dec-taq
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なぜ面白いのか自分でも説明できずに繰り返し見続けているSF映画があります。 『ソイレント・グリーン』(73年) 『SFボディ・スナッチャー』(78年) 私も基本的には質問者の方と同じ考え方です。 『ミクロの決死圏』など面白いと思ったことはありません。ただ、この2本はすごいです。 前者はひたすら暗く、悪夢を映像化したかのよう。 後者は夢と現実の狭間がないかのようです。 はたしてお答えになってるかどうか・・。 『イグジステンズ』は昔の作品ではありませんが風化しそうにない気がします。ご覧になってるかな。
お礼
御回答、ありがとうございます。 私は、御紹介頂いた中で見た事があるのは「SFボディ・スナッチャー」だけという半端者でして、恐縮です。このボディスナッチャーは古いほうのやつですよね?たしかモノクロの。先に見たのが新しい方でした。テーマには大変感心しまして、その後、「あ、これはボディースナッチャーのパクリだ」なんて批評したりして楽しんでました。 私は画面が暗くて何が映っているのかわからないようなシーンが続く映画が苦手なのですが、「ソイレント・グリーン」はそんな映画なのでしょうか。画面が暗いのではなくてイメージが暗い、という事であれば見てみたいと思うのですが。 「イグジステンズ」は最近の作品でしょうか。新しいものは見ているつもりなのですチェック漏れのようです。是非探して見てみます。 私は最近の作品では「スフィア」とか「ミッショントゥマーズ」が名作っぽく思えていますがどんなもんでしょう?
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お礼
ARCさん、貴重な御意見をありがとうございます。 「2001年宇宙の旅」こそ、私の今回の質問のキッカケになった作品なんです。ほんとに徹底的にリアルさにこだわった作品だと思います。無重力の描写にしても、当時あまりのリアルさにアラ探しが流行ったというのも納得出来ます。宇宙旅行が日常的になった時、宇宙船というのはこういうものでしょう、このくらいのんびりと退屈なものでしょう、という事を描いたのだと思うのですが、私にはクラシック音楽のBGMや呼吸の音が耐えられないしつこさでした。映像は美しいと思うのですが、あまりのテンポのノロさにまた見てみようという気にはなれません。これこそ、それ以前になかった映像を提供したその時代での名作で現在は色褪せたものだと思ってしまったのです。タイムリーに鑑賞した人でなければ価値を理解できないように思ったのでした。 お察しの通り、私はリアルなCGや特撮に「凄げぇ!!」って思ってるのですが、さすがにそれだけでは満足できなくて、面白いアイデアやリアルさも是非欲しいと思うのです。そういう条件を満たした映画は名作だ、と感動してみているわけですが、これもいずれは陳腐になって数年後だれかに勧めたとして、はたして名作と思ってもらえるのかが心配になった次第です。 CGの技術になれて、映像の目新しさが消えた時にそれ以外のものに目が行く、というのは心から納得です。映像の美しさというのは、確かに映画の基本的な魅力ですよね。監督やカメラには特にこだわりをもっていませんでしたが、そういう視点で見るならば大事な要素かもしれないな、という気になってきました。ありがとうございました。