Q/2018年の現在及びこの先いつまで継続するのでしょうか?
A/自宅のネットワークが無線に変わる事を危惧されているということでしょうか?それなら、たぶん永遠にそういう時代は来ないでしょう。そもそも、無線LANや商用無線回線は、基地局から離れると通信速度が低下します。その上、基地局一カ所の周辺に沢山の利用がいるような、集合住宅があるとそれを全て無線で補うなど現実的ではありません。
マイクロセルの基地局を増やす方法もあるにはありますけど、基地局同士の距離を近づけると、2つの基地局の電波が重なり合う場所で、お互いが周波数をぶつけ合い消してしまう衝突(コリジョン)や輻輳(電波が重なること)が起きてしまいます。
そもそも、無線も最終的には有線回線に集まり、電話局などを経由してサーバーと呼ばれるコンピュータに繋がっており、それを無線化するとセキュリティはボロボロになり速度は劇的に低下してしまいます。即ち、全てを無線で通信する時代は来ません。
Q/将来的に考えて、自宅も無線に変わる時代が来るでしょうか?
A/宅内を無線化するというのは、あくまでホームゲートウェイまでを有線で繋ぎ、そこから無線LANも使うというものです。ホームゲートウェイ迄の回線は有線であり、無線ではありません。また、ホームゲートウェイ側には有線のLANポートも搭載されているのが一般的です。
これが変わる事はありません。
携帯の回線を使うポケットWi-Fiデバイスも一時期WiMAXなどが売れていましたけど、今はそれを主力(これだけを有線を完全に置き換えて代替する形)として使うなら、それほど売れていません。理由は、時間帯によって遅い、高い、容量制限があり、それを超えると速度がガクンと落ちるなどの問題があるからです。今後も、これらの通信デバイスは一定の制限を伴い続けるでしょうから、高速回線を常時使いたい人は有線を使います。
Q/最近、よくマンションにWifi契約で訪問するキャリアの営業員がいるのですが何か新技術があり、更新の意味で訪れてるのか?
A/さあ、それは売る側、買う側の当事者ではないので分かりませんが、マンションの屋上に基地局を設置したいというパターンと、マンションで共用のフリースポットを立て、月額料金は掛かるが、それを売りにすれば空き部屋が売れるかもよ?という紹介など、いろいろあるでしょう。
これは、商品を崎を開拓するための営業であって、新技術が出たから売るのではありません。売りたい商品がこのマンションだと売れるかも知れないから売りに来るだけです。その際に、どういう売り込みをするかは、営業のセンス次第でしょう。変な売り込みをしてくるなら、警戒した方が良いです。特に、NTTやKDDIなどの直接の営業マンではないなら、代理店の仕事をとるために、結構嘘をつく、嘯く(とぼける、偉そうなことをいう)酷い事業者もいるのでお気を付けください。
Q/現在及びこの先の光関係のロードマップは?
A/現在の主流は、KDDI、電力系ベンダー、及びNURO等は1Gbpsの光ファイバーです。NTTは200Mbps以上の光ファイバーと僻地はリーチDSL、ADSLやVDSLを使っているエリアもあります。
そして、今年からNUROとKDDI、その他電力系事業者やCATVベンダーは現在エリア限定で2.5~10Gbpsの光ファイバーの販売に力を入れ始めており、今後全国に展開する見込みです。たぶん、今のペースが続くならば2025年頃~30年頃には40Gbpsぐらいのサービスを始めるかも知れませんが、10Gbpsを超えると、家庭では既に帯域を使い切るのが困難であるため、打ち止めになる可能性が高いでしょう。
NTTはようやく1GbpsやIP V6の完全展開を始めています。10Gbpsの予定は今のところ未定で、NTTは少し遅めで対応をしています。
尚、他の方の回答にあるHDBaseT(HDMI2.0プロトコルベースのディスプレイ映像を無劣化で8P8CのLANケーブルで転送する技術)はIEEE802.3ではないのでご注意ください。しかも、IEEE802.3の通信に基づくと100BASE-TX互換の通信が今のところの上限であり、映像などの転送はIEEE802.3に基づいていませんので、既存ハブは使えないはずです。電気信号の帯域幅も異なります。