回線交換:普通の電話回線のように相手電話番号にダイヤル(プッシュ)して接続します。このとき確保された回線は電話を切るまで2人で占有して使っています。
伝送遅れがありません。でもしゃべっていなくても電話料金を取られます。不経済です。
パケット交換:ディジタルデータを送るために作られたといってもいいような交換方式です。パケットとは「小包」といった意味で送りたいデータをある決められた一定の大きさに切って包装し宛名と送り主を明記して送り出します。パケットは1個づつバラバラに(違う経路を通ることも普通に起こる)相手先に届きます。これを組み立て直すともとのデータが再現されます。宅急便を考えるとわかりやすいでしょう。
みんなで回線を共用しますからコストが安いです。でも途中で中継し経路を探しながら届けますので時間遅れがでます。通る経路や混み具合によって遅れ時間が一定になりません。
パケット交換は上記の理由から音声や画像のようなリアルタイムデータの伝送には向かないと言われてきました。でも技術進歩でインターネット電話やインターネット放送も盛んになってきました。
パケット交換の改良型としてフレームリレーがあります。高速型パケット交換と思って下さい。
本題と離れますが最近の注目される技術としてATMがあります。非同期転送モードといってパケット交換の欠点である中継による遅延時間を極限まで短くしたもの(強いて言えばほとんどゼロ)といえます。これを使えばテレビ信号などもパケット交換のやり方ででどんどん遅れるため高速で遅延時間がなく、しかも低コストの通信が可能になります。これからしばらくはATM全盛時代が続くと見られています。
最後に表現メディアとの関係を整理します。
回線交換:リアルタイムの大量連続伝送(電話、テレビ、ファイル転送)
しかしこれらについてもパケット化が進んでおり、ATMの登場で先細りの感あり。
パケット交換:超リアルタイムデータ伝送は苦手。しかし速度アップと技術向上でどんどん対象範囲を広げている。(インターネット:ファイル転送、音声、静止画、動画)
ATM:伝送できないものがないと言っても良い。