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アルミ合金の元素配合による性能への影響とは?
- アルミ合金A2017を2社購買していますが、両社の成分に微妙に違いがあり、加工結果も違いが発生しています。
- JIS規格との比較では問題はないのですが、特に違うのが、ZnとCu、Cr、Pb、Feです。
- この他にも配合される元素はMg、Mnとか有ると思いますが、アルミ合金の性能にどのような影響を与えるのかという事です。
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Si:ALの溶湯の流動性、耐熱間割れ性の向上および磨耗性の向上。Mgと共存してMg2Si析出相による析出強化の効果を持つ。 Cu:ALに対して固溶強化とAl2Cu相により強度向上の効果を持つ。 Mg:ALに対し強い固溶強化の効果を持ち、Siと共存するとMg2Si相により強度向上の効果を持つ。 Ni:Cuを含む合金に添加すると高温強度を向上させる。 Fe:じん性を著しく低下させる。不純物 Mn:Feの多い合金に添加するとじん性と耐食性の劣化防止となる。 Ti:結晶粒を微細化する Zn:適量であれば、Mgと共存して著しい強度向上がある。
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すいません、蛇足です。 Pbは「快削性元素」という呼び名があるぐらい、加工性を上げる元素です。(S、Pも同様の性質があります) 鉄鋼やステンレス鋼もPbを添加した材料は快削鋼と呼ばれます。
おおざっぱに言えば A2000系‥Al-Cu系 A3000系‥Al-Mn系 A4000系‥Al-Si系 A5000系‥Al-Mg系 A6000系‥Al-Mg2Si系 A7000系‥Al-Zn系 ですので、添加する元素による物性の変化は各アルミニウム合金の系列の特色と重なります。 ただ、大阪の虎吉さんのおっしゃる通り様々な元素の化学反応によって性質が決まってくる、ということは頭の片隅においておいてください。 あと、参考になりそうな文献・サイトを紹介しておきます。 『機械材料学』須藤一 著 コロナ社 日本軽金属株式会社ホームページ http://www.nikkeikin.co.jp/
成分は、個々で単純にある場合もあれば、いくつかの成分が複合して効果を表す場合もありますので、単純にはいえませんが.. A2017ということに限定すれば Cu、Mn、Mg、Zn:強度を出すための主要元素 これらは、熱処理等の条件と組み合わせて 適正値が決められる。 Cr:割れ防止 Pb:切削性? Fe:不純物 といった感じだと思います。 ただ、成分というのは経験則できまっているところが多く、理屈で割り切れないものです。