これは「嫁に行くか」「婿をとるか」の違いです。
どうも結婚するというのが当人同士がくっつきあうことだと考えるくせがある人が多く、そういう肝心なことが理解できていませんね。
嫁に行く、というのは、男のほうの家に入り、そこの墓を守るということです。
婿を取るというのは、自分の家の墓を守ってもらうため、男に家に入ってもらうことです。
当然ですが、墓をまもるというのはその一族つまり苗字の家を守るという意味です。したがって嫁に行く場合は旦那の苗字になりますし、婿を取る場合は女のほうの苗字を男に名乗ってもらうことになります。
海外では必ずしも家という概念が大事にされていませんので、結婚した場合両方の苗字を同時に名乗るということがあります。
ジェーン・スミスさんが、ロバート・グリーンさんと結婚したとき、ジェーン・スミス・グリーン、というように名乗る、ミドルネーム活用法です。
この場合は万が一離婚したときに、ラストネームを捨てればいいだけでもともとの名前はキープされます。
伊達公子さんという人が、クルム伊達と名乗っていたことがあったのはこれです。
韓国なんかでは夫婦別姓が当たり前の考えですのでこれはありません。
ところで、日本映画で「あん」というのをご覧になったことがありますか。
内容はともかく、主演が樹木希林さんです。このときに共演した若い女の子がいてこれが内田伽羅というような名前でした。樹木希林の実の孫ということでした。
ご存知でしょうが、樹木希林の娘婿は本木です。あの伊右衛門の本木雅弘でシブガキ隊ですけど、当然そうなると内田伽羅の父は本木ということになります。
本木は芸名でしょうから、おそらく戸籍上はこの人も内田なんです。
内田というのは内田裕也の内田です。内田裕也の婿が本木で孫が内田伽羅なんです。
内田裕也になんかあったらその墓を守るのが本木で、娘の内田伽羅ということになるわけです。
苗字というのは日本ではそのように継承していきます。
お礼
解りやすいご回答、有り難う御座いました。