ハワイの神話に由来する古くからの言い伝えです。
ハワイ諸島は火山から噴出した溶岩によってできた島です
溶岩の性質が流動性に富むことから日本の火山のように上空に吹き上げずに火口から川のように流れ出して海岸にたどりついて冷やされて固まります。
固まった溶岩は波の力で削られて海に流されていきます。
この溶岩が削られる早さと火口から流れ出す溶岩の量の違いで島が大きくなったり小さくなります。
ハワイの神話では火山を司るペレという女神と海を司る神様であるカマプアアとの争いとして伝えられています。
人々が暮らす島が狭くなっては困りますので常に土地を作りだしてくれているペレを最高神として敬っています。
島から岩石を持ち出すということはこのペレが作ってくれた島を削り取っている行為ですのでペレの怒りに触れることになります。
神様を怒らせた以上ただでは済みません。
何等かの懲罰を受けることになります。
これがペレの呪いと呼ばれるものです。
ハワイには現在でも根強く残っていて地熱発電計画などが実施できません。
呪詛という考え方といいますか行為は日本では古くから伝わっていて現代も受け継がれています。
つまり日本人にとってはペレの呪いは納得性が高く受け入れやすい考え方です。
一方で環境保護の観点から日本列島以外の土地から土石を持ち込むことは原則として禁止されています。
帰国した際の通関で持っているのが見つかると没収されるだけではなく書類の作成など時間がかかります。
ツアー会社にとっっては迷惑なことです。
観光客に止めさせるには法律がどうのこうのと言うよりも呪いがあると言った方が効き目があります。
以上のようなことが複合されて生まれたのがご質問のような風説です。
本当かどうかはハワイの神話を信じれば本当だということになり神話を信じなければ迷信だということになります。
蛇足
密教寺院では現在も祭壇の前で火を焚いてお祈りをする護摩供養と呼ばれるものが行われています。
仏様にお祈りする行事ですが、江戸時代まではこの際に自分に敵対することを抹殺することを祈りました(怨敵退散)
成田山新勝寺というのは平将門を平定する際に建てられたお寺です。
この為に現在でも将門を敬う旧下総の地域では場所により成田さんへ初詣に行かない習慣が残っています。
東京の神田明神というのはこの将門をお祀りした神社です。
お礼
>島から岩石を持ち出すということはこのペレが作ってくれた島を削り取っている行為 たしかにそれはいけませんね・・・