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レマン湖の水質保全など
http://hal7.net/dataworldlakes01.html ヨーロッパのレマン湖とかガルダ湖、肉眼で見た限りでは透き通っていてかなりキレイですね。またスイスの東部の湖も富栄養化とは程遠い感じがします。 湖岸には昔から町が集まっているのに何故こんなにキレイなんですか?現在はもちろん浄化して流していると思うのですが、浄水場は存在するのでしょうね?観光ガイドブックには浄水場のことは載っておりません。 生活用水は昔は湖に流していたんでしょうか? 琵琶湖の水質悪化が問題になっていますが、琵琶湖は何故レマン湖やガルダ湖のように水質を保てないのでしょうか?琵琶湖の北部はレマン湖よりキレイなんですか? 冒頭に上げたリンクによると、屈斜路湖の透明度は6、レマン湖のそれは7となっていますが、屈斜路湖を肉眼で見ると、岸辺に近いところは浮遊物がいっぱいあってかなり汚れています。中央部はレマン湖と同じくらい透き通っているということでしょうか? 全般的にヨーロッパの湖は透き通っていて水質が日本の本州の湖より良いものが多いのでしょうか?そういう印象を持っているのですが、この印象を裏付けるデータなどあったら教えて下さい。
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- ichikawa2017
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No.1です 補足を頂戴しました。 >北海道には水田も一部地域にしかないせいか、多くの湖が清浄さを保っているように見えます。 河川や湖沼に余剰肥料分が流れ込むのは水田に限りません。 北海道は水田が少ない一方で広大な畑地があります。 更に酪農が盛んです。放牧地も広がっています。 これ等の土地から余剰肥料分や家畜の排泄物などが雨水で流れ出します。 北海道の湖が清浄さを保っているのは余剰肥料分の多寡が影響している訳ではないと思われます。 湖沼の透明度は浮遊生物(プランクトン)の多寡の影響を最も強く影響します。 北海道は冷涼で厳冬期が長いことから本州に比較してプランクトン類の生育繁茂が少ないと考えられます。 阿寒湖、屈斜路湖、摩周湖、支笏湖などカルデラ湖が地域的に隣接していることも印象に影響しているのではないでしょうか。 カルデラは全国にありますが湖を形成しているものが隣接している地域はまれです。 カルデラ湖は孤立しているケースが多く流出する河川を伴うケースは数多くありますが流入する河川はまれです。 このことも影響しているかと思います。 石狩川流域などに見られる三日月湖(河跡湖)の透明度はカルデラ湖よりも悪いかと思います。 >道東のシラルトロコは近年大量に水草が発生しています。これは富栄養化のせいでしょうか? 「富栄養化」ではなく動植物にとってシラルトロ湖(沼)は釧路湿原の一帯をなす地域で元々栄養豊富な地域です。 シラルトロ湖(沼)は水深が平均1.5mと浅く湖底まで日の光が届き水草など植物が生育し易い環境です。 近年水草の量が増えてきているのは温暖化の影響と思われます。 参考 気象庁 帯広測候所 四季の特徴 www.jma-net.go.jp/obihiro/siki.html 抜粋 この120年間で、帯広市の年間の平均気温は2.58℃上昇しました。特年間の最低気温は120年間4.75℃と著昇し、12月2月冬季の最低気温至は、120年間で約7.8℃も高くなりました。 帯広市の気温の上昇の原因は、地球規模での温暖によるものか、あるいは都市化の影響あるのかは、経過監視する必要がありますが、この120年も観測記録では、 帯広市温暖化 していることは疑いようのない事実なのです。 目撃者の証言: 変貌する冬の北海道|地球温暖化の目撃者|WWF ... www.wwf.or.jp/activities/climate/witness/2011/07/post-13.htm... 抜粋 1日の最高気温が氷点下となる北海道の冬は、静まり返り、「凍てついた」崇高な雰囲気があります。 しかし残念ながら、最近では、そんな冬らしい景色を撮影できる機会が減ってきています。気温がマイナス30度近くなると、川の水蒸気が凍る「気嵐(けあらし)」と呼ばれる現象が見られますが、一番寒いはずの2月でさえ、あまり目にすることはなくなりました。 >屈斜路湖のキャンプ地の水辺は小さな浮遊物がいっぱいあって汚い感じです。 「小さな浮遊物」がどのような物なのか分かりません。 浮草や周辺の植物が枯れたものであればあり得るかと思います。 >周囲には民家もないし、何故なんでしょうね? 湖畔に仁伏温泉 砂湯 池ノ湯温泉があります。 また近隣には川湯温泉の旅館街があります。 「小さな浮遊物」が人為的なものであれば生活廃棄物ではないかと考えられます。
- ichikawa2017
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>琵琶湖は何故レマン湖やガルダ湖のように水質を保てないのでしょうか? 河川や湖沼に対する行政の取り組み方の違いが最大の理由でしょう。 行政に差が生じたのは主に (1)河川そのものの特性 (2)流域の特性 (3)気象条件の違い の3点でしょう。 (1)日本の河川は勾配が急です。 ヨーロッパの河川は勾配が緩やかです。 明治時代に治水の専門家を招聘したことがありました。 その時にヨーロッパから来た専門家が日本の河川を見てこれは川ではなく滝だ自分達の手に負えないといって引き揚げてしまいました。 (2)日本の河川や湖沼は日本国内で完結しています。 ヨーロッパの河川や湖沼は大半が複数の国家が関与しています。 (3)日本は台風があります。今年のような地域的な集中豪雨も頻繁にあります。 ヨーロッパには台風のように短時間に集中的に雨をもたらす気象条件がありません。 結果的に日本の河川は流量が極端に変動します。 日本の大型河川が広い河原をもっているのはこのためです。 ヨーロッパの河川は季節変動などの影響は受けますが流量の変動が穏やかです。 ヨーロッパの河川は水が流れる領域は日本よりも広いく水深が深いものが多数ありますが河原は発達していません。 日本では瞬間的な増水による河川の氾濫を食い止める治水に力点が置かれてきました。 ヨーロッパでは流量の変動が穏やかで少ないことから河川が自然に作った自然堤防と呼ばれる両岸の高台に任せるだけで充分でした。 人が敢えて長大な堤防をつくる必要がありませんでした。 河川や湖沼の水質保全には流域全体を管理する必要があります。 多くの国が関与するヨーロッパでは一国だけの努力では保全できません。 上流の国が野放しでは下流の国がいくら努力しても追いつきません。 このために非常に早い時期から水質保全に関する国家間の条約が結ばれてきました。 結果的にヨーロッパでは治水よりも水質保全に注力してきました。 レマン湖はこの国際条約の適用をもろに受けます。 ガルダ湖はイタリア国内のみの湖ですがこの国際条約を適応させた管理が行われているものと思われます。 琵琶湖の水質を悪化させているのはご指摘の生活排水だけではなく農業廃水が大きな影響を与えています。 周辺の水田で使われる肥料分が大量に流れ込んでいます。 あおこなどの植物性微生物の発生を助長しています。 広域にわたる水田からの排水を浄化しよとすると巨大な浄化施設が必要になります。 生活排水についてもし尿処理に必要な浄化槽は普及していますが台所などからの雑排水まで処理する合併浄化槽が普及していません。 結果的に微生物の餌になる栄養分を含む排水が垂れ流しになっています。 琵琶湖の湖岸にあった葦(茅)などの水生植物が伐採されてしまい自然の浄化能力が落ちています。 葦(茅)などはかつては有効利用されていましたが現在は用途が乏しく埋め立てられ農地や工場用地に代わってしまっています。 これ等の全てを対策するには滋賀県だけでは手に負えません。 国際条約のような外圧があれば国も補助金を捻出し易いかと思いますが、琵琶湖の水質保全というだけでは難しいでしょう。
補足
詳細な説明ありがとうございます。 琵琶湖とレマン湖の違いなどよく分かりました。 自分は北海道在住なんですが、北海道には水田も一部地域にしかないせいか、多くの湖が清浄さを保っているように見えます。 しかし道東のシラルトロコは近年大量に水草が発生しています。これは富栄養化のせいでしょうか? また先にも書きましたように屈斜路湖のキャンプ地の水辺は小さな浮遊物がいっぱいあって汚い感じです。 周囲には民家もないし、何故なんでしょうね?もし何かご存知であれば教えて頂ければ幸いです。