はじめまして。
医師免許には「何科のお医者さんをやりなさい」とは書いてないことをご存じでしょうか(麻酔科を除く)。なんとか科、というのは、お医者さん自身が「私はこれが得意です」と名乗っているだけで、基本的には「医師」というひとつの職業です。
ですから、精神科の医師のやることは医療行為です。多くの場合脳や神経を含みますが、どこの臓器の異常であるかということを問診で判断して、薬を使った内科的なアプローチでその異常を正常に近づけていく努力をします(精神科の別名は心療「内科」です)。もともと「医師」というひとつの職業なのですから、法的な権利としては精神科の医師も手術をしても構いません。ですが、精神科の医師で手術をする人は滅多にいません。
内臓機能障害で精神に症状が出るというケースもありますが、そういう場合はまず精神科の医師がそういう原因ではないかと当たりをつけたらその辺りの内臓専門の内科医に確認の診察・検査をしてもらい、間違いないとなったら外科医に回す、という手続きを取ると思います。
元横綱朝青龍の専属精神科医だった人は、どういうわけか男性自身にコンプレックスのある男性のための男性自身改良手術を専門に行うクリニックを持っていますが、金額が高い、売り込みが強引、手術がずさんというわけで評判は散々です。
一方、臨床心理士は基本的に医療ではありませんので、医師とは全く違います。薬を処方する権限もないし保険も適用になりません。臨床心理士を養成している大学の相談室などに行けば、様々な道具やテストを使った専門的な分析も行えるのかもしれませんが、臨床心理士が精神科に勤めている場合、多くは医師に頼み込んで「間借り」して、会話によるカウンセリングを行っているだけです。
実際に私が通っている精神科でカウンセリングをやっていた臨床心理士に自費でカウンセリングを受けていたことがありますが、積極的にアドバイスをくれると言うよりは、こっちの言うことを素直に聞いて「それはこういうことですよね?」と整理してくれることにより、病気を抱えて思考が混乱しているこっちの頭の中も整理されていくという感覚でした。
私がかかっていた臨床心理士は若い女性だったのですが、結婚か何かそういう事情で病院を去ったようです。
私がかかっている精神科医は、問診が長いです。一見関係なさそうな雑談を振り、それにどう応対するかという様子を見ることも含めて診察という考え方を持っているようで、ある種カウンセリング的な要素も含む診察をします。
それでも、やっぱり医師の問診は時間に制限がありますので、もっと話を聞いて欲しいと思っていた私は臨床心理士にお願いして良かったと思っています。ただ、今後はもう必要ないとも思いますが。
お礼
他には、どんな違いがありますか?