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なぜ大学を舞台にした学園ものは少ないの?
- 漫画やアニメ、ドラマや映画などで、高校を舞台にした学園ものは多いのに、なぜ大学を舞台にした学園ものは大人向けのジャンルでも少ないのでしょうか?
- 大学を舞台にした学園ものでは、大人としてのクラスメートとの絆や大人のイベント、クラスメートとの交流などの要素が描けると思いますが、なぜそれを作ろうとしないのでしょうか?
- 高校の学園ものは多いですが、大学を舞台にした学園ものは少ないです。大学キャンパス内の描写や大学の講義をメインとした作品があまりない理由について知りたいです。
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確かに大学には高校までのような「クラス」はほとんどなく、1,2年生の頃に受ける一般教養科目でも、クラス分けがあるのは英語・第二外国語・体育くらいで、後はバラバラです。また、時間割もさまざまで、授業のない時間を各自が自由に過ごしているので、学園モノならではの「同じクラスのメンバーと、登校時から下校時まで一緒にいるという関係」を描きにくい、という要素があります。 また、大学生は、大学の中だけの関係で生活しているわけではなく、高校生よりも一般社会との接点が多いです。 大学の部活やサークルは、その大学だけではなく、周辺の複数大学と合同でやっていることも珍しくありません。社会人となったOBが定期的に参加するようなところもあります。 学園祭も、主催が学生というだけで、動くお金や企画の規模は普通の企業イベントと同レベルだったりします。 普通、大学に修学委旅行はありません。ゼミで研修旅行があったりしますが、高校までの修学旅行のような観光旅行ではなく、専門に即した「研修」の要素が強いです。 学生寮は、大学ごとに個性が非常に強いです。面白い空間ではあるのですが、共感できる層も限られてくるでしょう(笑)。大学生でも、寮生活よりもアパートで一人暮らしをしている人のほうが多いですし、そうなると、社会人の一人暮らしと何も変わりません。 飲み会や合コンも、社会人の退社後の飲み会や合コンと何が違うの?となります。 同級生夫婦も、大学生は結婚できる年齢ですので、学生結婚は特別センセーショナルなことではありません。 もちろん、それぞれの要素を、大学生ならではの観点で深く掘り下げて描くことは可能ですが、いわゆる「学園モノ」かと言うと、微妙な印象になるでしょう。 つまり、大学生は「大人」で「半分社会人」で、高校までのような「学生・未成年ゆえの制約」は少なく、そういう「学校という空間だからこそ」=「学園モノの特性」の関係やイベントを描きにくいのではないでしょうか。 質問者さんの言う「クラス・クラスメート」に一番近いのは、大学では「ゼミ」でしょう。3年生以上の専門課程で、卒業論文の指導教員ごとに集まる学生の単位です。ゼミも、高校のクラスよりは出入り自由でフレキシブルな関係ですが、「研究」を軸にした濃密な人間関係が築かれる場所です。 このように、大学を舞台にした学園モノは、大学での専門性を無視しては描けません。その要素を薄めてしまうと、大学という舞台が非常に薄っぺらい、「ただの設定」だけの存在になってしまいます。 既に挙げられている「のだめカンタービレ」(音大)、「もやしもん」(農大、1年制ながら醸造ゼミに出入り)、古いものでは「動物のお医者さん」(獣医学部)など、大学が舞台でヒットしたものは、専門分野ネタのものばかりです。 「めぞん一刻」は、主人公は大学生でしたが、大学生活はあまり描かれていませんでした。あの作品を「大学が舞台の学園モノ」と思う人はほとんどいないでしょう。 逆に言えば、大学での専門を扱わないなら、何も大学じゃなくて高校でも良いし、大学じゃなくて会社勤めの社会人でも同じでは?大学である必要性って?となってしまうでしょう。 ただ、大学での「専門ネタ」というのは、マニアックになりがちで、広く一般にウケるかどうか、つまりヒットするかどうかは、未知数です。大学を舞台にしたマイナー作品も多いことでしょう。 また、中途半端な知ったかぶりで描ける世界でもありません。適当なイメージで大学のゼミを描くと、いくらフィクションでも、大学の教員や学生から「描写があまりにもヒドい」とツッコミが入りまくり、大学生にすら共感してもらえなくなるでしょう。 その点、高校までの生活は、ほとんど誰もが通った道ですし、現役の中高生にも共感してもらいやすい。全国的に「高校とはどういう場所か」というのは均質化されていますから、トンデモ設定でも、それは「学園モノのお約束」ということでスルーしやすい、むしろエンタメとして楽しめます。例えば、学園モノの高校の生徒会はやたら権力を持っていますが、高校生までならそういう「中二病的な設定」もフィクションのエンタメとして成立します。しかし大学でそんな「学園を牛耳る学生組織」の設定があったら、「お子様かよ!」「中二病かよ!」と爆笑モノです。 そうしたいろんな事情から、「学園モノ」である必然性を生かしやすいのが、高校までの学校が舞台のもの、ということなのではないでしょうか。
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- kyo-mogu
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連載している雑誌とかで少年誌あたりは中学生とか高校生が多く青年誌になると大学を舞台とした話しが多かったように感じました。 大学を舞台とすると、サークルとか一部分を取り出したような話しが多いかなと。メインより補足的な位置づけもあるのかな。 読者層が中高年が多ければ、その辺りの話しが多いかもしれませんね。社会人とか大学生になると大学より会社を中心とした話しが憧れなのかもしれませんね。
お礼
そうですよね。比較的専門要素の少ないオフィスものが多いですよね。
ついでに。 古い話になります。1960年代~70年代前半の「高校を舞台とした青春シリーズ」,たとえば『飛び出せ青春』は,漢(おとこ)の汗臭さが充満していますが,前向きの名作が多かったと思います。ぼくもよく観ていました。しかし,いまの時代では受け入れられないかもしれません。質問者さんは,これらを知っていますか? 中学校では何といっても『3年B組金八先生』でしょう。たしか福岡教育大学中退の学歴をもつ武田鉄矢が,フォーク歌手から転身して,あまりにも熱演したので,ほかがかすんでしまいました。 最近の作品では,アニメ『Aチャンネル』(黒田bb原作)が,女子高生4人グループの「ゆるい日常」をよく描いていると思います。それぞれのキャラクタや行動様式もよく計算されて組立てられていて,挿入歌もきちんと入れられており,完成度が高いです。体育ではブルマ着用という視聴者サービスもある 笑。学園ものも,むかしとはずいぶん様変わりしてきたと思います。
ぼくは衛星放送のアニメ・チャネルを有料契約しており,学園ものもけっこう見ています。しかし,「高校の授業風景」を描写したものは,少ないと思います。主人公が多感な(もしかすると霊力で結界をはれるような・笑)年代,前途がよくわからない(もしかするとプロとしてステージに立てるかもしれない・笑)年代とすれば,高校生あたりになるというだけであり,むしろ「放課後もの」と呼ぶべきかもしれませんね。高校生活を比較的正確に描写した作品は,ジブリ若手集団が制作した『海がきこえる』だろうと思います。ほかには『のうりん』ですか。 大学を舞台とした日本映画は,検索をすればないわけではありません。公益財団法人ユニジャパンのウェブサイト http://jfdb.jp/ で「大学」をキーワードにして検索し,それぞれ作品紹介を読めばいいです。大学生活を描写したものは少ないです。 世界的に有名な作品は,『いちご白書 The Strawberry Statement 』(1970)でしょうか。コロンビア大学の学園紛争を描いた作品ですが,いわゆる紛争世代(団塊の世代)でないと共感は得られない 笑。 古い日本映画で比較的に大学生活を描いたと思うのは,加山雄三主演の『大学の若大将』(1961)。ひとことでいえば私大法学部(早慶を想定?)のボンボン学生が遊ぶ映画。ぼくが社会階級に目ざめ,国立大学を志望した契機ともなった。1971年『青春の蹉跌』は犯罪ものでもあり,こちらも法学部学生。「法学部はひまだ」という世間の認識なのかな? 笑。 個々人がばらばらの文系では,大学生活が描きにくいきらいはあるかもしれません。むしろ実験室にしばられるほうが,きっちり描ける。『ヤング・ブラック・ジャック』は天才外科医の学生時代のはなしですね。ぼくは理学系だけれども,そちらではドラマになるような艶っぽい出来事はなかったなあ。キジルシがおおいから,コメディにはなるかも 笑。
- potatorooms
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追加で。 わたしの沖田くん げんしけん は、部活やサークルを舞台にした話。 数学女子 は、講義を中心とした話です。 めぞん一刻 は、いうまでもないですよね。 浪人生が大学に進学する様子を、下宿先を舞台に描いた話です。 あと、いう必要はないかもですが、 タッチの世代がメゾンいつ国にあがり、東京ラブストーリーに進んでいきます。 その後も漫画やドラマのターゲットにされつづけます。 それ以降の世代は、メディア入門の15歳(それより若いと自分のお金で買わない)をターゲットに作品が作られますが、世代アップに失敗し続けてる形です。 大学生の読書数をネットで調べてみるといいかも。たぶんその辺が原因。
- cat-in-boots
- ベストアンサー率29% (227/768)
高校までの授業は「科目」で履修しますが、大学では「単位」です。 なので、一般教養の履修期間の1~2年生では同じ授業はありますが、それ以降はバラバラの授業になり一緒に受ける機会が減ります。
お礼
なるほど、参考になりました。 このような環境面から、大学生活で共感できるものは少ないというわけなのですね。
- cat-in-boots
- ベストアンサー率29% (227/768)
確かに「大学生」物のドラマなどは少ないかもしれないですね。 パッと思い浮かんだのは妻夫木聡と柴咲コウ主演の「オレンジデイズ」ですね。 大学はクラスメートはいる事はいますが、高校生時代のように一日中一緒ってわけでもないですし、誰もが共感する時間でもないですよね、大学に進学しない人いるし。 それに高校生は「大人でもない、子供でもない」と言う絶妙な年頃で、制約がありながらもそれに反発し受け入れ生活する姿に魅力があるのでしょう。
補足
では、なぜ大学には、クラスがないのでしょうか?
- bananarag
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やはり、中高生は子供から大人になっていく中に不器用ながらに初恋とかそう言うものが描きやすいからじゃないでしょうか。 そして中学は義務教育なので、全員が通る道ですよね。共感する人数が多い。そして高校は義務教育ではないけれど行く人が多いから共感しやすい。 だから高校生の映画やドラマなどすれば中高生に共感して見てもらえる ところが大学は行く人と行かない人といるし、行ったとしてもクラスとかないし一人で行動してる人とかも多くて人間関係も描きづらい。 しかも夏休みとなるとものすごく長くてキャンパスライフなんてほとんど無いし... 大学生の映画やドラマは、高校生にはヒットしにくそうだし大学生も勉強、バイト、就活などで忙しく見てもらえないですよね 上記のことが全てでは無いけれど、こう言うことが関係してくるんじゃ無いですかね
補足
ということは、クラスメートは小中高生でなければできないことなのでしょうか?
- potatorooms
- ベストアンサー率28% (3506/12498)
サボテンキャンパス わたしの沖田くん キャンパスクロッキー など、少年誌が流行ったあとに出てきた青年誌には、大学のキャンパスを舞台にした漫画がいろいろとありました。 めぞん一刻 も、いちおう、その年代を相手にした作品でしたが、これと同時代に多かったと思います。 いまでも、げんしけん や もやしもん ようのように、無いわけではないと思います。 で、ご質問者さんは、大学生活を少し勘違いしているように思うので、わたしの沖田くんあたりを読んでみることをオススメします。私の知っている範囲で、ご質問者さんの想像に一番近い作品だと思うので。 ちなみに、ピンと来ないかもしれませんが、 のだめカンタービレ も、大学キャンパスを舞台とした作品ですよ。 私がもっとも詳細に大学の講義や生活を描いていると思う作品は、数学女子 です。鹿児島大学理学部数学科が舞台のようですよ。 わたしの沖田くん とちがって、ご質問者さんの夢を砕く、現実を割と忠実に描いた漫画です。
大学だともう大人なので恋愛事情は18禁じゃないと辻褄が合わなくなる。 大学行ってない人には思い入れのない世界なので売れない。 女子高生はオッサンにも憧れ。
お礼
なるほど、そうですか。 やはりクラス関連は高校生でなければできないことなのですね。 そういえば大人向けの漫画やドラマ、映画などは会社ものが多いですよね。 つまり大人向けのジャンルは社会人が主人公の、会社ものにした方が、大学ものよりも共感できる範囲が広がるのですね。 これで高校と大学の違いがよくわかりました。ありがとうございました。