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火縄銃の構造
祭りで発砲した銃が破損して左手を失う怪我を負ったというニュースがあります。 勿論ガンドリルが無い時代の銃身の製法は? 大砲の場合鉄板をグルグル巻いて作るようなことを本で読んだことがありますが 「種子島」という銃の詳細な製法ご存知の方おられませんか?
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おそらく質問者様は御存じの事と思いますが「種子島」とは火縄銃の別称です。 それで火縄銃の製造方法ですが、銃身はまず細長い鋼の板を丸棒の外側に当て、丸めて筒にします。 その筒の外側から細長い紐状の鋼の帯板を螺旋状に巻きつけます。 ここまでの加工が熱間で行われたのか、冷間で行われたのかは私個人は存じません。 そして帯板を巻き付けた筒を加熱して、丸棒を入れた状態で叩く事で、丸めた筒の接合面や、帯板と筒の間を密着・接合させます。 勿論、銃身の成形が済めば、差し込んだ丸棒は、銃身から伝わる熱によって温度が上がって銃身と密着してしまわない内に引き抜かれます。 【参考URL】 滋賀県長浜市で鉄道スクエア、鉄砲の里資料館見学 Part2 ( 登山 ) - 播磨の山々 - Yahoo!ブログ http://blogs.yahoo.co.jp/dfm92431/65486371.html ※上記URLのページの「銃身の製造過程(下から上へ)」の画像を参照のこと 愛知県の博物館 > 火縄銃 http://www.geocities.jp/shimizuke1955/370hinawajuu.html ※上記URLのページの「銃身の製作工程」の画像を参照のこと 次に尾栓ですが、頭部と脚部からなるリベットの様な形状をした鋼の部材をベースとして、短い棒状の脚部に糸を螺旋状に巻きつけ、その糸を巻き付けたラインに沿ってヤスリ等で削って雄ネジを形成させたものと考えられています。 その尾栓の雄ネジを捻じ込むための銃身最後部の雌ネジの形成方法には、2通りの方法が存在していたと考えられています。(どちらが本当だったかという事ではなく、時代の違いや、製造された場所の違いによって、異なる方法が用いられていたという事です) その1つ目は、銃身の後部を少し膨らませておいてから加熱して赤熱させ、そこへ前述の方法で雄ネジが切られた尾栓を差し込み、その差し込んだ雄ネジそのものを型として、外側から銃身を叩いて銃身の内面を雄ネジの山谷に密着した雌ネジに変形させるという方法です。 2つ目の方法としては、現代のタップと呼ばれる道具と同様の働きをする、雌ネジを切るための専用工具を使った切削加工で、銃身の内面に雌ネジの谷溝を刻み込むというものです。 【参考URL】 ねじJAPAN > ねじの学び > ねじの基礎知識講座 Vo.4 http://www.nejijapan.com/knowledge/fastener_04.html 帝国製鋲株式会社 > ボルト豆知識 > ねじの歴史 http://www.teikoku-seibyo.com/bolt/history.html 日本ライフル射撃協会 > 会員用ページはこちら > 資料室 > うどん張の筒 - 尾栓雌ネジ製造例 http://www.riflesports.jp/nraj/archives/neji/index.html こうして銃身と尾栓が完成すると、それに銃床や火皿、引き金、火挟み、等々の各種の部品が取り付けられて火縄銃として完成します。 【参考URL】 日本の武器兵器 : JapaneseWeapons > 火縄銃 > 2 、特徴と機構 http://www.日本の武器兵器.jp/archives/30 Condescension|yaplog!(ヤプログ!)byGMO > カテゴリアーカイブ / 城 > 松本城 > 火縄銃の作り方(画像) http://yaplog.jp/cv/ten_ko/img/273/img20090302_2_p.jpg 種子島 - 渓流詩人の徒然日記 http://blog.goo.ne.jp/kelu-cafe/e/81f25116e2cb1d968538d92c06c9510c
お礼
詳細にご説明いただき有難うございました。 現代のものでも砲身が破裂するという事故はあるようですが銃身破損の理由がよく分かりました。 火薬を二倍こめるという失策をやってしまったようですが隊を組んでのイベントであせったのかも。 気の毒です。