》地熱発電とか原子力発電とかで、気水分離器というのが出てきますが、その中身がよく分からないので、お教え頂けませんでしょうか。
気水分離器と一括りで言っても地熱発電と原子力発電とでは仕組みも構造も異なる。
地熱発電の場合は
地下から取得している蒸気源は、概ね熱水と水蒸気の2相の状態になっているので安定した発電のために熱水と水蒸気を気水分離器で分離している。
気水分離機はサイクロン掃除機のような遠心分離の仕組みで熱水と水蒸気とに分けている。
さらに、分離した熱水を減圧装置に送ることで熱水から蒸気を発生させタービンへ送るプラントもある。
原子力発電(沸騰水型)の場合は
圧力容器内で炉水水位面上部に内部構造物で発生蒸気に含まれる水分を減らして分離すると言うか蒸気の水分を減らす内部構造物を気水分離器と呼んでいる。
圧力容器をでた蒸気はそのまま高圧タービンへ送られる。
他に気水分離とは呼ばないが蒸気に含まれる湿分を減らす事が行われている、タービン高圧部で一度仕事をした蒸気は、温度、圧力とも低下するので湿分分離器で蒸気に含まれる水分を減らしてタービン低圧部に送られる。
水分が多く含まれた蒸気が周速の早いタービン低圧部の翼に当たると衝撃が大きく損傷が早くなるから水分を減らすことが目的。
》また、この気水分離器は、加熱器と関係あるのでしょうか?
》例えば、気水分離器が、熱水を加熱して熱水の一部を蒸気にして取り出す(残りは熱水として分離する)というような動作をするのならば、気水分離器には加熱器を備えることが必要と思いますが、どうでしょうか。
加熱しなきゃ気水分離が出来ない訳じゃないこと、加熱するなら都合のよい適当な加熱源が無いし、別途で加熱するなら地熱では無くエセ火力発電になっちゃうしコストがかかる。
》Q気水分離器と加熱器とは関係あるか
気水分離器
機械的な仕組みや構造的な仕組みで熱水と蒸気を分離している。
減圧装置
熱水を減圧することで蒸気を発生させている。
加熱器(給水加熱器)
加熱源はタービンを廻した後の蒸気で、加熱されるのは給水(炉に送られる冷却水)。
関係はない。
補足
ありがとうございました。 「分離したあとに、タービンに届くまでに冷えて液化してしまうと経路で落下してタービンに到達しなくなる(凝縮で圧力も下がる)ので、水蒸気のままでタービンまで到達するように加熱(保温)をして、タービンを回せる気体状態のまま到達させる」ということは、気水分離器からタービンに移動する途中の配管に加熱器を設置する、ということでしょうか?