古いトレーラー、下り坂でのトラブル
もう15年以上前の話になりますが、未だに気になっていることがあるので質問させてください。
当時、私は海上コンテナのトレーラー運転手を始めたばかり。
横にはベテランドライバーが乗って指導してくださってましたが、「新人は古い車から」ということで、当時でも結構型の旧いトラクタヘッドが割り当てられていました。
あるとき、ものすごく重たい40フィートのコンテナを引っ張ってちょっとした山道を通りました。登りは全然上がって行かず…登坂車線を煙をもうもう吐きながらのろのろ登りました。
登りは、それで良かったんですが…。
下りの恐怖が今でも頭から離れず、なおかつ疑問に思っていることがあります。
低速ギアと排気ブレーキを使うのは熟知してましたし、それまで大型トラックの単車ではトラブルなく運転して来ました。ところが…。
コンテナの重さでどんどん加速し、ギアを3速や2速に入れてもオーバーレブしてしまうだけでエンジンブレーキが殆ど効きません。排気ブレーキのスイッチは当然入ってましたが、まったく減速の足しにならない感じでした。リターダもついていない年式です。それでも、なるべくフットブレーキは踏まずに運転したつもりだったんですが…。
最終的に峠を抜ける頃、ブレーキペダルの踏み応えがフカフカになり、思いっきり踏んでも効かなくなりました。退避所があれば突っ込むべきだったでしょうが、退避所が設けられるほどの山道ではなく、市街地に出る直前にそうなりました。
交差点の赤信号を突っ切ってしまい(信号の変わりばなだったので事なきを得ました)、ようやく平坦路になり止まることが出来ましたが、仕事していてあれほど怖い経験は後にも先にも無いだろうと思います。
横に乗っていた先輩ドライバーも青くなってましたが、私の運転が悪いとは言いませんでした。
そのとき登りのスピードからして同じくらいの重さと思われるコンテナトレーラーが前を走ってましたが、下りも同じくらいのスピード、ブレーキのタイミングもほぼ同じで問題なく下って行った様子でした。ただ、トラクタヘッドの型は当時の現行モデルでした。
1・何がいけなかったのか?当然ブレーキの踏みすぎでしょうが、どうやってもエンジンブレーキ、排気ブレーキで減速しきれなかったのは何故で、こんなときどうしたらいいのだろう?リターダ付き、もっとギアの多いミッションなら解決だった?
2・このときブレーキが効かなくなった現象は、フェード現象なのかベーパーロックなのか?フェードが先に起きて、ベーパーロックになるとペダルが床に張り付くと聞きましたが本当?効きがヤバいな、と思い始めてからペダルがフカフカスカスカになるまであっという間でしたが、ベーパーロックになったと考えて良いんでしょうか。
3・この車、この荷物、この状況で自分が運転技術で回避出来たとすれば、どうすれば良かったか?
…を、後学のために知りたいとずっと思っており、最近またトレーラーを引っ張る仕事もやりそうなのでトラウマを払拭するため(苦笑)、分かる方教えてください。
自分で思うに、自分の運転が間違ってなかったのなら、トラクタヘッドの性能(整備不足、経年劣化も含め)かとも思いますし、現行型の新車でも同じ現象が起きるようなら輸送するコンテナの重さの規格が行政レベルで間違いということになる気も…。
ちなみにそのトラクタヘッドは日野ドルフィンでした。プロフィアになる前の中期蜂の巣グリルのやつです。リターダはなし、排気ブレーキも強力ではありませんでした。エンジンを半日止めておくとエアが抜けきってしまうような状態の車でした。古かったので、ブレーキフルードが吸湿してたのでしょうか。確かに古かったけど、こんなに役不足になるものですか?
永年のモヤモヤ、運転のトラウマです。
経験者の方、古い車に詳しい方、解決にどうぞご協力よろしくお願いします!