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キャッシュマンGM
ヤンキースのキャッシュマンGMって相当無能じゃないですか?なのに今もGMを続けられるのは何か理由があるのですか?
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実際成績だけなら無能扱い(これもかなりひどいと思いますが)とは言い切れないのですが、元はといえばブライアン・キャッシュマンという人物の出自を知れば、ヤンキースにとっては「いて損はない人物」であるという認識は持たれると思います。 何と言ってもMLBのGM職としては今や非常に珍しい「チーム生え抜き」の人物だということ(おまけにプロ選手経験なし、簡単にいえば球団職員からの昇格)。今の時点でキャッシュマンを超えるキャリアをヤンキースで過ごした人物はいないはずです。しいていうなら事務方の人たちくらいでしょうか。有能無能の評価以前に、キャッシュマン以上に今ヤンキースを知る人物が球団にいない、というのもGMを長期に務めている理由の1つでしょう。 ※おそらく現在のオーナーであるスタインブレナー兄弟よりニューヨーク・ヤンキースについては知っているものと。特にヤンキースはGM以外のフロント・ベンチの人事の移り変わりは他球団より遥かに早いため、なおさらキャッシュマンの存在が重要視される。 あとは、ヤンキースにとって重要事項である「ぜいたく税対策」で大鉈を振るえるのがこの人物しかいない、というのも長期に渡りGM職を務められる理由でもあります。何と言ってもカネについては「出す時は出す、その分遠慮無くカット」がモットーの人物。たとえ当シーズン活躍しようが、あくまでもコストパフォーマンスが見合わなければ即カット(ゴジラ松井の不遇もこれから始まったわけですが)。よって、選手獲得の際のコストも大きいですが、選手のリリース(放出)によって弾き出されるコストカットも大きな額です。大きなカネを遠慮無く動かせる人物は、どんな業界でもですが重宝がられます。ヤンキースにとってブライアン・キャッシュの存在価値は、コスト管理ただ1点です。GMを名乗ってはいますが、実質はCFO(最高財務責任者)で金の流れを一手に引き受ける役職です。 あくまでもヤンキースのGMの役目は、与えられたコストを使って選手獲得・放出を指示するだけ。この辺はようやくGM職を導入し始めた日本プロ野球の球団のそれとは大きく違います。戦力構成にまで介入するGM像(どことは言いませんが関西・中京地区の球団)はむしろやや前時代的。現在のMLBでは、GMは選手を揃えるだけ。その選手の活躍云々はむしろベンチの責任、というのがGM・オーナー共通認識。だからこそ、本来チーム成績の不振はフロントの代表であるGMとベンチ代表である監督の共同責任であるはずが、結果的には監督である(成績面では十分名将に値する)ジョー・トーリをクビにすることで責任を回避した事もあります。 現在のブライナ・キャッシュマンのGMとしての能力を、MLB内で無能扱いとは誰も言えません。ただ、余計なコストを掛けて球団を危機に追い込んだことも2度や3度ではありませんから(その象徴が井川慶獲得での大損。あとは大金払って傷物を掴まされたパバーノなど)、今はまだとりあえずコストに見合う活躍を獲得した選手が果たしているのでいいでしょうが(マー君なんて初期コスト120億円は2ヶ月もたたずに回収し終えたそうな)、もう1~2回獲得した大物選手がコケれば、今度こそクビでしょう。元々現オーナーの父親肝いりでGMに就任した「選手未経験」の人物ですから。球界のコネ・後ろ盾は他のGMに比べると薄い。だからこそ結果を残し続けなければいけないプレッシャーは大きいはず。 選手の見極めはともかく、球団経営には依然「いてもらわないと困る人物」であることは間違いないようです。現オーナー兄弟はオヤジさんほどベースボールに興味はないようですし。
お礼
ありがとうございます。