●結婚して3年。主人から突然「俺の母親は韓国人かもしれない」と言われ動揺しています。主人も確信は無いものの、過去にそう思うことがあったようです。それを確かめる事は出来ますか。私の立場で義母の戸籍を遡り調べることは出来るでしょうか。
↑「俺の母親は韓国人かもしれない」と、ご主人がおっしゃったって事は、ご主人は母親が「韓国人」だと言うことを承知されていたようですね。ハッキリおっしゃらないところが、ご主人のあなたへの気遣いをされているのではないでしょうか。
ご主人自身曖昧な事しか知らない様なので、あなたがご主人の母親の戸籍を確認して国籍をきちんと知っておきたい、というお尋ねです。あなたの立場で戸籍を調べることは可能です。
ではどうすれば良いのかです。
まずご主人の戸籍謄本を取りましょう。そして、今の戸籍は「平成戸籍」です。あなたが結婚されて、多分ご主人が戸籍の筆頭者として、結婚により新たに戸籍が編製されたものです。その前の「平成改正前原戸籍」を、現在の戸籍が編製される前にご主人が独身の時に本籍地を定めていた役所に請求します。現在の本籍地と従前のご主人の本籍地が同じなら、同じ役所で現在の戸籍謄本とそのひとつ前の「平成改正前原戸籍」が取得できます。(現在のご主人の原戸籍がない。と、言われたら、ご主人の父親を筆頭者とする(多分お父さんが筆頭者)「平成改正前原戸籍」を請求しましょう。
この「原戸籍」は、ご主人の独身当時の身分事項が綴られたものですので、戸籍筆頭者はご主人ではありません。両親のどちら、多分父親でしょう。ここが問題です。主人の母親が韓国生まれで日本に帰化された女性であれば、戸籍の身分関係を書いているところに帰化した旨が書かれています。ご主人の母親が、ご主人の父親と結婚される以前既に帰化されて日本名を名乗っていらっしゃった。そして、ご主人の父親と結婚された時は日本名で結婚されたのなら、その前の母親の戸籍を取り寄せれば間違いなく分かります。(通常ここまでしなくても明かります。)
韓国人の方が帰化されるようになったのは、多くは昭和30年代の後半からです。その当時の帰化はまだ少なかったのです。従いまして、ご主人が30歳くらいと想定すると母親は60歳前後では、と思われます。ならば、ご主人の父親の「平成改正前原戸籍」を取れば分かる可能性は大でしょう。もし分からなければ、もう一つ前の母親が結婚される前の戸籍を取れば良いのです。(あなたのご主人の父親の戸籍に、どの戸籍から入ったのかが記載されています。)
戸籍の取り方です。あなたはご主人の戸籍は取れます。次にご主人の父親の「平成改正原戸籍」を取るときは、既に取ったご主人の戸籍を見せるなり郵送するなりして当該役所に請求します。(もちろん委任状を添えて)請求の趣旨は「相続」とでもしておきましょう。もう少し詳しく書くと、(母の)兄弟確認のため。とでもしましょう。そして、委任状です。
現在は戸籍などの公簿請求は、役所専用の委任状が必要な役所が多くなっています。私製の委任状は受け付けない役所が多いのです。従いまして委任状は、役所の備え付けの委任状でなければならないのかどうかを役所に問い合わせしておくと良いでしょう。その際、一番重要で見過ごしがちなのは、戸籍筆頭者の「生年月日」です。ご主人のは分かるとして、ご主人のお父さんの生年月日は事前に知っておくべきです。
戸籍は血のつながりのない人のものは原則取得できません。ただし、血のつながりの無い人の戸籍に入っている人の戸籍事項が必要な場合、筆頭者の名前で戸籍を申請せずに、筆頭者の戸籍に入っている人の名前で申請すれば取得可能です。つまり、お尋ねのケースを例にしますと、仮にあなたのご主人の両親が離婚していた。と、仮定します。そして、ご主人の母親は再婚されてその再婚相手が戸籍の筆頭者になっている。と、しましょう。その場合、ご主人は母親の再婚相手の戸籍は取得できないことになります。しかし、母親の再婚相手の戸籍ではなく、母親の戸籍が必要な場合は取得できます。血縁関係の無い人の戸籍に入っている血縁関係者の戸籍は取得できます。
いろいろややこしいことを書きましたが、一番肝心なことは、ご主人の委任状を準備することです。その委任状の書式は役所ごとに定められたものが備え付けてられていて、その書式を使った委任状でなければ受け付けてくれない役所が多くなっています。率で言うと70%くらいです。後、ご主人作成の私製の委任状も念のために準備しておきましょう。戸籍筆頭者の本籍地、筆頭者氏名、筆頭者生年月日、筆頭者の現住所、使用目的、これらを委任状に書きます。そして、従前に取得した戸籍謄本を添えて、請求の理由を書いた委任状とともに役所に提出すれば取得可能です。事の善し悪しにかかわらず、気になることは明らかにしておく方が良いですよ。
お礼
私の複雑な気持ちを温かく汲んでくださって 本当に有難うございました。 しかもこんなに丁寧に説明して頂き有り難いです。 別に韓国人の血が入っていたからといって 主人を嫌いになるわけではありません。 基本的に人を差別することには抵抗があります。 ただ、仮に主人が韓国人のハーフだったとして.. それを知っていたら私は結婚しただろうか? と、ふと思いました。 それだけでなく私の両親が結婚に賛成したとは思えず 義母から真実を知らされなかったことは 例え隠す理由があったにせよ ちょっと心外だなとも思いました。 私が子供を産むとなると 子供には自分のルーツを知る権利がありますし 母親である私がなにも知らなかったでは 示しが付きません。 と言うより主人が一番に知るべきですよね。